イギリスの大英博物館で開催された日本の春画展が大好評であったと新聞が伝えていた。
大英博物館の歴史で初めての「16才未満は保護者同伴」という年齢制限を設けた。それでも会場は多くの入場者でごった返し、入場制限がかかる盛況ぶりだった。
驚くべきなのは、9万人に迫る入場者数の約6割が女性だったということだ。
なぜ春画は女性の心を惹きつけたのか。
日本の春画は江戸時代を通じて制作され、大名から庶民まで貴賎を問わず広く愛好されました。
人間の自然な営みである性を主題とする絵画は古今東西にわたって存在しますが、その中で日本の春画は質量共に群を抜いており、その豊かな発想や表現技法によってまさに世界に誇るべき美の世界を創出しています。
春画がピカソなどの西洋絵画に与えた影響は大きいといわれています。
展示会を見た人は、カラーが美しく、おおらかで、たのしい絵に皆さん、笑顔であったとのことでした。写真には解説が書かれているのですが、皆さん楽しく笑いながら鑑賞していたということでした。「女性の性」も明るく、開放的なために人気があったのではないでしょうか。
この展覧会で一番感じたことは江戸時代の人々のおおらかさです。
「面白いのは『日本人がこんなにも性に対しておおらかな人たちだったとは思わなかった』という声がアンケートに上がってきたことです。彼らの“まじめすぎる”日本人像がすごくプラスのイメージに変わったんです」とコメントされていた。
メディアの評価も軒並み高く、英大手紙「ガーディアン」は5段階評価で4を付けた。過去に5は出たことがないので、最高ランクの評価を受けたといえる。
ロンドンでそれを見た宇多田ヒカルさんが日本での開催が決まっていないのを残念がった。それを新聞記者が書いて話題になったりもしたのです。
そのロンドンでの大成功のおかげで、今回、日本で初めて春画展が開催されています(今年9月~12月)。
春画展のタイトルには「世界が先に驚いた、日本の春画展」と銘打っていました。
9月のシルバーウィーク期間中だけでも1万4000人以上の人が、閑静な文京区目白台にある永青文庫に押し寄せたそうです。曜日や時間帯によっては、入場制限がかかるほどの盛況です。
春画を見ていた外国人のカップルがキャッキャッと喜び、春画の前で「カーワイイ!」って言っていたのが印象に残ったと日本の見学者は言っていました。
そして、とても見応えある素晴らしい展示だったと感想を述べています。
日本の美術専門家は、春画はポルノグラフではなく、江戸時代では、とつぐ嫁さんに持たせていくようなもので、決して卑猥なものではないと言っておられた。日本の春画は江戸時代の著名な画家が描いたもので、芸術性は高いのではないのか、そのことが今、イギリスで欧米で評価されている。日本の文化はとても質が高いということを示したものではないでしょうか。
日本文化は素晴らしいの一言です。
---owari---
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