(成功の過程で、ライバルや敵の出現は避けられない)
成功を目指している人は、頭角を現していくにつれ、しだいに目立ってくるので、他の人から嫉妬(しっと)を受けるようになります。そのため、ライバルや敵の出現は避(さ)けられません。
「自分には、ライバルも敵も、まったく出てこなかった」という人の場合、成功していないと断定してよいでしょう。もしかしたら、成功者のなかにも、そういう人がいるかもしれませんが、おそらく、その人は神経が“切れて”いて何も感じない人であるか、忘却する速度が異常に速く、物事をケロッと忘れてしまう人だろうと思います。
そういう人以外で、「ライバルも敵もまったく出てこなかったが、大きな成功をした」と言う人がいたら、その人を「嘘(うそ)つきである」と断定して、ほぼ間違いありません。
成功するかぎり、必ず嫉妬されるものです。その意味で、成功の過程とは、「嫉妬の刃(やいば)」「嫉妬の銃弾(じゅうだん)」をかいくぐって前進していくことでもあるのです。
しかし、嫉妬されて、うれしく感じる人はいません。前述した「主観的な自己」で言えば、ただでさえ、惨(みじ)めな自己像を持っていたり、不安だったり、劣等感を持っていたりするのに、さらに、他人から、やっかまれたり、嫉妬されたり、悪口を言われたり、中傷されたり、足を引っ張られたりしたら、もっと不幸感が強くなります。「自分は、こんなにうまくいっていないのに、さらに悪口も言われるとは、なんてひどい人生なのだろう」と思ってしまいます。
このように、公正で客観的な自己像というものは、なかなか持ちにくいのです。
---owari---
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます