古代中国の大古典、四書(『論語』『孟子』『大学』『中庸』)のひとつである『論語』は、儒教最高の経典であると言われている。春秋時代(約2500年前)の中国の思想家・孔子の言葉や行いを弟子たちがまとめた言行録です。弟子の数は当時、3500人もいました。
「子曰く~」で始まるフレーズの中には有名な格言が数多くあり、古来より名著とされてきました。孔子の言葉は現代の私たちにもさまざまな人生のヒントを与えています。
もう10年前になりますが、小泉元首相の好きな格言のひとつに「無信不立(信無くば立たず)」があります。この格言は弟子の子貢(しこう)が政治について尋ねたところ、孔子は「食料を十分にし、軍備を十分にして、人民には信頼を持たせることだ」と答えました。
子貢が三つの中でやむを得ず捨てるなら、どれから先か問うと「軍備を捨てる」そして「食料を捨てる」と答えました。
その理由を問われて、「食料がなければ人は死ぬが、昔から誰にも死はある。もし人民に信義の心がなかったら、一日も人間として社会生活を送ってゆくことはできないのである」と語ったといいます。
この「無信不立(信無くば立たず)」を小泉元首相は座右の銘としていましたが、2006年当時、小泉首相が靖国神社参拝とA級戦犯合祀(ごうし)の関係について「『罪を憎んで人を憎まず』というのは(中国の)孔子の言葉だ」と述べたことに対し、中国共産党機関紙は「論語を断片的に引用し、孔子(の主張)を曲解している」と非難する解説記事を掲載したことがありました。
それほど、論語好きの小泉元首相ではありましたが、一度、新聞記者のインタビューで「論語は素晴らしい格言がたくさんあり、現代においても通用する。論語は2000年以上前に書かれた書物であるが、人間は2000年経ってもこの論語の叡智を越えていない。何ということであろうか」というようなことを語っておられました。
それは、孔子がずば抜けた叡智の持ち主であり、天才的な思想家・哲学者であったことを物語っているのではないでしょうか。
孔子はまぎれもなく人類の宝であり、人類の教師であったと言わざるを得ないのです。
何千年に一人しか現出しないような大天才、如来ではなかったかと思えるのです。
論語は「精進の宝庫」です。
ここで、孔子の名言を少しピックアップして見ましょう。
「子曰く、これを知る者はこれを好む者にしかず。これを好む者はこれを楽しむ者にしかず」
(訳)
どんなことでも、知識をもっているだけの人は、好きでやっている人には勝てない。
好きでやっている人は、楽しんでやっている人には勝てない。
「過ちて改めざるを、これ過ちという」
(訳)
人はだれでも過ちを犯すが、 過ちを犯したことに気づきながらもそれを改めようとしない、これこそが本当の過ちである。
「父母はただ その疾(やまい)をこれ憂う」
(訳)
親が唯一願うもの、それは子供の健康なのです。
「その身正しければ、 令せずして行わる。その身正しからざれば、 令すといえども従わず」
(訳)
行いが立派な者には、 誰もが思わず従ってしまうものだ。逆に、行いの出来ていないものが どんなに立派なことを言おうとも、 誰も従いはしない。
「義を見て為さざるは、勇無きなり」
(訳)
今、自分が為すべき正しいことを知っていながら、それを実行しないようでは、勇気のない臆病者である。
自分が正しいと思う事を行なうのは、時に勇気が必要だが、もしそこで足が竦んでしまうようでは君子とは言えない。
「良薬は口に苦くして病に利あり。忠言は耳に逆らいて行いに利あり」
(訳)
大抵の人間は苦い諌言(かんげん:指摘し忠告する)よりも蜜のような阿諛追従(あゆついしょう:こびへつらうこと)を好む。しかし一見受け入れ難い批判こそが自己のあり方を省みる契機となり、身の破滅を防ぐ事もある。君子なら部下の意見に傾聴する謙虚さを忘れるな。
「学びて思わざれば則ちくらし、思いて学ばざれば則ちあやうし」
(訳)
学問ばかりしても自分で考える力がなければ実力があるとはいえない。かといって自分を妄信し、相手から学ぶ姿勢をなくせば、それはただの独善だ。
「知らざるを知らずとなす これ知るなり」
(訳)
知らないことを知らないと自覚する。それが本当の知るということ。
「人の己を知らざるを患えず、人を知らざるを患うるなり」
(訳)
人が自分の事を理解してくれないと気にするのではなく、自分が人を理解していない事を気にするべきだ。
「宝石は磨かなければ光らない。人は試練が無ければ完成しない」
ここで米メディア「Higher Perspective」が選んだ、孔子の名言を紹介しましょう。
「本当の智とは、無知を知ることにある」
「物事とは、聞いた後に忘れ、見た後に覚え、やった後に理解するものだ」
「全てのものは美しい。しかし、全ての人に見えるわけではない」
「賢者は正義を知り、愚か者は優越を知る」
「考えずに学ぶ者は、迷いの中にいる。学ばずに考える者は、危険の中にいる」
孔子は道徳心や礼儀といった現代でも深く根強いている思想を一心に説き続けてきた人ですが、
人類に「秩序」というものを教えるために天下った如来ではないかと思います。
真理・慈悲を説いた釈迦(ブッダ)、愛を説いたキリスト、秩序を説いた孔子など、これらの方々は大宇宙を創造された仏の代理人として、この地上に仏の思想、仏の理想を伝えるために、天からの偉大なる使者なのです。
仏の思想、理想、教えというものはずっと変わらないのです。
それがゆえに、何千年と経った現在においても、通用する教えであり、今もなお私たちの胸を打つのだと思います。
*「論語」についてお詳しいのは、「ゆぅすけの『以和為貴』ブログ・・・・」ですので、ご訪問して見てください。
---owari---
そして有難うございますm(_ _)m
二千年のときを経ても、なにも変わらず私たちの心奥底に存在しますね。
孔子(先生)に感謝、そしてそれらを伝えてこられた多くの先人たちに感謝ですね・・・。
ありがとうございました。
こんばんは
コメント有難うございました。
ゆぅすけさんのご了解もなしに、ブログ名を記載しまして、すみませんでした。
今後ともよろしくお願いします。