もう3年前になります。我が家のお正月のしめ飾りは、しめ縄飾りで稲穂が飾ってある。
玄関に飾っておくと、この稲穂の実をスズメがきれいに食べてしまいました。
この地に引っ越してから5年目のお正月でした。
冬の間、山あいのニュータウンにはスズメの食べ物が少ないのだと思いました。
同時に、しめ縄飾りに稲穂があることをよく見つけたねと感心もしました。
翌年も同じように、しめ縄飾りの稲穂の実は全部、スズメに食べられました。
この時もよく学習して、毎年やってくるねと感心したのでした。
ところが、その翌年、スズメは我が家にやって来なかったのです。
どうして、2年続けて食べに来ていたスズメが来なかったのか。
それはスズメの寿命に理由がありました。
野生のスズメ、ツバメの寿命は約1.5年程度でした。長くても2,3年です。
だから、3年目には来られなかったのです。
野生の小鳥は総じて、数年の寿命なのです。
私たちは、春になれば小鳥の声を聞いて、春の訪れを感じたり、「春眠暁を覚えず」と言って、再び眠ったりするのですが、その小鳥は昨年の小鳥ではない場合が多いのです。
小鳥たちは生きている間に、精一杯季節を生きながら、暮らしているのです。
そして、あの世に戻って、来世は人間に生まれたいと願ってもそれはかなわないのです。
小鳥からより大きな鳥に生まれ変わることは、可能かもしれませんが、いきなり、人間には生まれ変われないのです。
鳥類のなかでは、より大きなハトやペンギンに生まれ変わり、そして人間を目指す場合は、イヌやネコ、牛や馬などの哺乳類をへて、生まれ変わるということになるのではないでしょうか。
鳥類から哺乳類へと進む道は険しく、長く長くかかると思います。
私たち人間はその頂点の地位(私見)を得ながら、ぼんやり過ごしていたり、ふらふらして過ごしていないでしょうか。
人間は生物界の中で最も恵まれた地位を得ていることを、もう一度思い直し、しっかりとした人生を、神仏に感謝する人生を、神仏の理想とする社会をつくるためにまい進しなければならないと思っています。
---owari---
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