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勝者の人類史

2021年07月15日 | 政治・経済
今日も国際関係アナリスト・北野 幸伯さんのメルマガからお伝えします。

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全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは! 北野です。

今、世界情勢は「米中覇権戦争」を軸にまわっています。
アメリカの大統領がトランプさんからバイデンさんになっても、それはかわりません。
「覇権戦争」は、世界史を見ると「めずらしいこと」ではありません。

小さなところでは、「家庭内覇権戦争」があり、
会社内では、「会社内覇権戦争」があり、
業界内では、「業界内覇権戦争」があり、
国際社会では、「地域覇権戦争」「世界覇権戦争」があり。

ホント、「DNAに組み込まれているのか!?」と思うほど、どこにでも覇権戦争があります。
(もちろん、覇権戦争のない家庭、会社、業界もあります。さらに、力のない国は、覇権戦争に参加できません。)

▼覇権戦争の歴史
「覇権戦争」
私たちが真っ先に思い出すのは、ここ500年くらいの歴史でしょう。
・ポルトガル 対 スペイン
・スペイン 対 オランダ
・オランダ 対 イギリス
・イギリス 対 フランス
・イギリス 対 ドイツ
・アメリカ 対 ソ連
・アメリカ 対 中国

まさに、「絶え間ない覇権戦争」ですね。
しかし、もっと大昔までさかのぼると、覇権戦争は
・ホモサピエンス 対 他の人類
からはじまったのです。

私たちは、人類の進化について、
猿 → 猿人 → 原人 → 旧人 → 新人
と、一直線の図を思い浮かべます。

しかし、実をいうと、私たちの祖先ホモサピエンスと同時代に存在した「他の人類」もたくさんいたのです。
ホモサピエンスは、その他の人類に勝利して、別の言葉でいえば、
「他の人類を滅ぼして」サバイバルしてきた。

だから、人類最初の覇権戦争は、
・ホモサピエンス 対 他の人類
だった。

その後、「ホモサピエンス内の覇権戦争」がはじまり、
ヨーロッパ人が世界征服に成功する
という流れです。

▼勝者の残酷、敗者の悲惨
覇権戦争は、ず~~~~~~とつづいている。
そして、私たちが知らなければいけないこと。

それは、
「覇権戦争の勝者は、概して【総取り】し、敗者は、概して【すべてを失う】
ということ。

たとえば私たちの祖先に負けた他の人類は、大げさでなく、この世から消滅しました。
北アメリカに元から住んでいた人の95%は殺され、生き残った人も、すべて奪われました。
また、100年前を見れば、世界のほとんどは欧米列強の植民地だった。

今は、変わった?
確かに、露骨に「植民地をつくります」と宣言する国はいません。
ですが、ウイグル人100万人は強制収容所にいて、
ウイグル女性は不妊手術を強制され、
親子は引き離され、別々に生活させられている。
そして、大人も子供も、ウイグル語、イスラム教を禁止されている。

私は常々、「善悪論で歴史を見ることも大事だが、それに加えて
【勝敗論で見ることも重要】という話をしています。
その理由は、「負けたら悲惨になる」ことが、わかっているからです。

▼人類史を通じて存在する、【勝ち組の法則】
繰り返しになりますが、人類の闘争史を見ると、ホモサピエンスが他の人類に勝ち、ヨーロッパ人が、他のホモサピエンスに勝ち、という流れです。

ところで、勝った勢力は、なぜ勝てたのでしょうか?
勝った勢力は、その後どうなって、
負けた勢力は、その後どうなったのか?
勝ち組負け組の法則性はあるのか?

これを学べば、これからの時代、
1、私たちが勝ち組になる方法
2、日本が勝ち組になる方法
も見えてくるでしょう。

私たちは「勝ち組」「負け組」というとき、それほど深刻な意味で使っていません。
しかし、歴史を振り返ってみるとき、「負け組」は本当に悲惨です。
ですから、負け組にならないよう、切実に自分と日本国の未来に向き合う必要があるのです。

---owari---
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