弱肉強食

　弱肉強食・・・は何も動物界、自然界の生態系に限ったことでは無い。いや、自然界の生態系には我々人間も組み込まれている。人間界の掟は更に厳しい。世の中の脱落者に情け容赦しない・・・

　あ、今日は、こういう話じゃなくて・・・タイトルどおり、食べ物のお話・・・

　昨日、ランチに川魚のあゆを食べた。本来、私は川魚を好んで食べない。たまたま、ランチに付いてきた？から食べただけだ。本当のあゆは、やはり、清流流れるそばで炉辺に金串さしてさかさまにして焼くスタイルがいい。どうも、都市部で食べるあゆは生臭くてしようがない。

　そんな不満を心の片隅に抱き、しぶしぶあゆに箸をつける・・・すると、あゆと目が合った。

　こちらをにらんでいる・・・わけは無いのだが、にらんでいる、そんな気がした。白目が赤目になっている。半開きになった口から下の歯が見えている。焼かれる時、さぞかし無念だったろう・・・

　その時、思った。命をいただく・・・ということを。

　へんないきもの一匹を生かすために、今日も無数の命が奪われていく・・・だから、自分より小さな命を奪った分、中途半端な生き方をしては、それらの生き物に申し訳が立たない。

　もっと腹が立つのが食べ放題だ。あれは、他の生き物に対する冒涜だ。そんなに食べたくもないのに一定の金額払ったから食べられるだけ食べてやろう・・・なんて汚い根性は、他の生き物に対するレイプだ。少し言い過ぎた。

　しかし、食わねば生きていけないので、これからは必要な分だけ、犠牲になった一つ一つの命に黙とうをささげ、感謝していただきたいと思う。

　そうだ、「いただきます」と言って手を合わせるのは、実はそんな意味があるのかもしれないね。（なんか遠い昔に、仏教の教えでそのような教えがある、と聞いたような気がする・・・）