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【国立天文台】 過去記事 ; 5月12日23:00分、""月の地下に巨大な空洞を確認""

2019-05-12 23:07:34 | 🚀🛰宇宙 ; 人類のロマンと挑戦、国立天文台、JAXA、NAS各国・宇宙開発…

① ""月の地下に巨大な空洞を確認""

2017年10月18日

(図1:月周回衛星SELENE(かぐや)による観測の様子(想像図)。「かぐや」に搭載された月レーダサウンダーによって、月の地下構造を調べることができる。 (c) JAXA/SELENE/Crescent/Akihiro Ikeshita for Kaguya image)

概要

国際共同研究チームは、日本の月周回衛星「かぐや」に搭載された電波レーダ、月レーダサウンダーで取得したデータを解析し、月の火山地域の地下、数10m〜数100mの深さに、複数の空洞の存在を確認しました。確認された地下空洞の一つは、「かぐや」が発見した縦孔を東端として、西に数10km伸びた巨大なものです。地下空洞の存在を確実にした今回の成果は、科学的にも将来の月探査においても重要なものです。溶岩チューブのような地下空洞内部は、月の起源と進化の様々な課題を解決出来る場所であり、また月における基地建設として最適の場所だからです。縦孔は、こうした地下空洞への入り口の可能性がありますが、縦孔の数は非常に少なく、科学的探査や基地を作ることのできる地下空洞は希少かもしれません。

本研究成果は、アメリカの地球惑星科学専門誌Geophysical Research Lettersに掲載されます (Kaku, et al. 2017, "Detection of intact lava tubes at Marius Hills on the Moon by SELENE (Kaguya) Lunar Radar Sounder", GRL)。

本文

月には、かつて溶岩が流れた際、地下に形成される空洞(溶岩チューブ)が存在していると考えられていました。月の地下空洞は、隕石により破壊されている月面とは異なり、かつて月に磁場があった証拠や、月に取り込まれた揮発性物質(たとえば水)などが見つかる可能性があるなど、様々な科学的な課題の解決が期待できる場所として重要です。また、将来の月面基地建設地の候補としても大変重要です。地下にあることで月面の厳しい環境(微隕石の衝突や強い放射線)から機器や人を守れることや、空洞内の温度が比較的安定していることなど多くの利点があるからです。しかし、前世紀のアメリカのルナー・オービター計画やアポロ計画で観測された画像データでは地下空洞の存在を示唆するような証拠は発見されませんでした。

((c) JAXA/SELENE)

 

2009年、日本の月周回衛星「かぐや」に搭載されていた地形カメラの画像データによって、マリウス丘に、通常のクレータとは異なる直径深さ共に50mの直径の縦孔が発見されました(当初80~90mの深さと計測されたがその後約50mの深さと再評価)。これは、地下空洞が開いたものであろうという仮説が立てられました。(この縦孔付近の動画)さらに、米国によって2009年に打ち上げられたルナー・リコネサンス・オービターのカメラによる斜め観測によって、その縦孔の底には数10m以上の空間が広がっていることが確認され、地下空洞の存在が現実実を帯びてきました。

 

月周回衛星「かぐや」には、月の地下構造を調べることができる月レーダサウンダーが搭載されていました。その観測方法は、波長60mの電波をダイポールアンテナから送信し、地下からの反射波を受信するという方法です。本研究では、その月レーダサウンダーが受信した反射波データを詳しく調べました。

(図2:一般的な反射波データ。赤い点は月面からの反射波を示す。なお、縦軸は反射波強度、横軸は反射源の深さ。)

本研究で、マリウス丘で発見された縦孔付近の反射波データを調べたところ、一般的な反射波データには見られない2つの特徴が見いだされました (図3)。1つ目は、月面からの反射波ピークよりも深い領域に急激な反射波強度の減少が見られること (緑丸)。2つ目は、反射波強度が比較的大きな反射波ピークがもう1つ見られること (青色の四角印)。

1つ目の特徴は空洞の存在を、2つ目の特徴は地下空洞の床の存在を、示している可能性があります。つまり、この二つのレーダ反射波の特徴こそが、地下空洞(溶岩チューブ)の存在を示すものと考えられます。

(図3:マリウス丘の縦孔付近の反射波データ。赤い点は月面からの反射波、青い点は地下空洞の天井または床からとみられる反射波)

(図4:マリウス丘周辺の反射波データから2つの特徴を持つ地点を抽出した結果(経度差1°あたり約34km)。地図上を蛇行しながら東西方向へ伸びている川のような模様は、溶岩の流れによって形成された溝。この溝をリルと呼ぶ。このリルに沿って、T1~T4の測点で、地下空洞の存在の特徴を示すレーダ反射特徴があることが発見された。)


図4は、マリウス丘周辺の反射波データから2つの特徴を持つ地点を抽出した結果です。背景は月面画像データ、縦線はLRSの測線を示し、また、縦線上の丸印は地下からの反射波強度が特に強いデータが観測された場所を示します。丸印の色は、月面からの反射波と地下からの反射波強度差を表し、紫色に近いほど強い反射を生じる面、つまり天井あるいは床をもつ未崩壊の地下空洞が存在している可能性を示しています。T1は、縦孔の東3kmほどに近接した測点で、地下からの強い反射が見られた測点です。また、T1の西の、溶岩の流れによって形成された溝(リル)に沿って位置するT2〜T4にも、T1とほぼ同じ地下からの強い反射が見られました。つまり、縦孔を東端として、T1〜T4に沿って西に約50km延びる未崩壊の地下空洞(溶岩チューブ)が存在すると示唆されたのです。

(図5:地下空洞の存在の特徴を示すレーダ反射特徴と重力場データの比較。背景は、アメリカの探査機グレイルによる重力場データで、質量密度の分布を表す。薄い赤い領域は質量密度が低く、薄い青い領域は質量密度が高い。質量密度が低い領域にT1〜T4が見られる。つまり、縦孔を東端として、西に約50km延びる未崩壊の地下空洞(溶岩チューブ)が存在することは、重力場のデータとも一致する。)

 

さらに、地下空洞の存在の特徴を示すレーダ反射特徴の位置は、アメリカの探査機グレイルの重力場観測によって見出された、マリウス丘の縦孔を東端として西に数10kmに及ぶ低密度地域に一致していました(図5)。つまり、この地域に、未崩壊の地下空洞(溶岩チューブ)が存在していることが確実になったといえます。縦孔は、こうした地下空洞への入り口の可能性がありますが、縦孔の数は非常に少なく、科学的探査や基地を作ることのできる地下空洞は希少かもしれません。

今回の成果により、縦孔付近に科学的にも、また将来の基地としても有用な「地下空洞(溶岩チューブ)」が存在する可能性が確実になりました。今後、レーダサウンダーによる反射波データと他の観測データの相互関係や、地下空洞の反射波パターンのシミュレーション解析から、月の地下空洞の検出をさらに進めていき、将来の地下空洞探査、月面基地建設に役立つ情報を得ていく予定です。

 

((左)月の表(右)月の裏 (c) JAXA/SELENE)

 

 論文の概要

タイトルDetection of intact lava tubes at Marius Hills on the Moon by SELENE (Kaguya) Lunar Radar Sounder 著者:郭哲也 (東海大学大学院/JAXA) 、春山純一 (JAXA) 、三宅亙 (東海大学大学院) 、熊本篤志 (東北大学大学院) 、石山謙・西堀俊幸 (JAXA) 、山本圭香 (国立天文台) 、Sara T. Crites (JAXA) 、道上達広 (近畿大学) 、横田康弘 (高知大学) 、R. Sood (アラバマ大学) 、H. J. Melosh (パデュー大学) 、L. Chappaz (アストロラボ) 、K. C. Howell (パデュー大学) 掲載雑誌:Geophysical Research Letters DOI: 10.1002/2017GL074998

 

➡ 横道にそれますが、いまGyaoで、月に地球を逃れたナチスが基地を建設して、🌍に侵攻してくるというコメディタッチのSF映画をやっています。

アイアン・スカイ ディレクターズカット版

2019年5月21日(火) 23:59まで

約20分のシーンが追加したDC版では月面ナチス基地の全貌、地球襲来の思惑が明らかに。基地を中心にVFX/戦闘シーンをたっぷり追加! 第二次大戦後、月の裏に逃げ、ひそかに侵略の機会を狙っていたナチスが地球に戻ってくる。2018年、米国大統領により月に送り込まれた黒人モデルのワシントンは月面に上陸。しかし、すぐに鉤十字を身に纏う謎の軍人クラウスに拉致される。なんと彼らは、敗戦後地球を後にしたナチスだった! 地球へ復讐を果たすべく月の裏側に第四帝国を築き、軍備増強していたのであった。

 

 


 

 

 

 

 


 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 


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【nhk news web】 5月10日11:25分、""“5年以内に飛行士載せた宇宙船を月面着陸”米ベンチャー""

2019-05-12 22:20:53 | 🚀🛰宇宙 ; 人類のロマンと挑戦、国立天文台、JAXA、NAS各国・宇宙開発…

(5年以内に飛行士載せた宇宙船を月面着陸)

 

① ""“5年以内に飛行士載せた宇宙船を月面着陸”米ベンチャー""

  「ブルー・オリジン」はIT大手、アマゾンのCEO、ジェフ・ベゾス氏が立ち上げ、これまで宇宙空間に向けたロケットの打ち上げ試験を繰り返してきました。
ベゾス氏は9日、首都ワシントンで記者会見し、民間企業として初めて、宇宙飛行士を乗せた宇宙船を月面に着陸させる計画を発表しました。


それによりますと新たに開発する宇宙船「ブルー・ムーン」をロケットで打ち上げ、月面に着陸させるということで、5年後の2024年までに実現させるとしています。
アメリカのペンス副大統領は1960年代から70年代のアポロ計画以来となる月への有人飛行を5年以内に実現する方針を示し、民間企業に参入を促していました。


今回の計画は月面で一夜を過ごすこともできるということで、ベゾス氏は「月に戻るときが来た。今回は月に滞在する」と述べました。


アメリカでは民間による宇宙開発競争が激しくなっており、宇宙開発ベンチャーの「スペースX」は2023年に初めて民間人を乗せて月を周回する宇宙船を打ち上げる計画で、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営する前澤友作社長が最初の搭乗者になる予定です。

 

 

 

 


【mhk news web】 5月11日19:18分、""宇宙を身近に JAXA「地球観測センター」一般公開 埼玉""

2019-05-12 22:12:20 | 🚀🛰宇宙 ; 人類のロマンと挑戦、国立天文台、JAXA、NAS各国・宇宙開発…

① ""宇宙を身近に JAXA「地球観測センター」一般公開 埼玉""

(地球観測センター)

 

 鳩山町にあるJAXAの地球観測センターは、人工衛星からのデータを受信する施設で、毎年春と秋に一般に公開されています。
子どもたちに宇宙を身近に感じてもらおうという催しが用意され、親子連れなどたくさんの人が訪れました。

(一般公開)

 

    鳩山町にあるJAXAの地球観測センターは、人工衛星からのデータを受信する施設で、毎年春と秋に一般に公開されています。
子どもたちに宇宙を身近に感じてもらおうという催しが用意され、親子連れなどたくさんの人が訪れました。

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  「衛星画像を活用した立体模型のデモ」は、人工衛星から届いたデータをもとに加工した幅2メートル30センチ、奥行き1メートル60センチの鳩山町周辺の立体地図に、タッチパネルを操作してプロジェクターから町並みや遺跡などを映し出すもので、古代から現代までの地域の歴史を視覚的に理解することができます。

訪れた人たちは、興味深そうにタッチパネルに触れ、立体地図にさまざまなデータを投影していました。
東京 練馬区から家族と訪れた小学6年生の男の子は、「将来は地球に関係する科学者になりたいと思いました」と話していました。

※ すごく楽しそう。本当にこのイベントに触発されて未来の宇宙科学の研究者が生まれて欲しいですね!

 

 


【CNN】 5月12日09:45分、""米軍、中東にパトリオット追加配備へ イランへの警戒強める""

2019-05-12 21:02:55 | 軍事分析; 兵器、軍隊、テロ(組織)、戦争・紛争、軍需産業、難民・犠牲者…

① ""米軍、中東にパトリオット追加配備へ イランへの警戒強める""

(米軍とイスラエル軍の合同軍事演習に参加した「パトリオット」=2018年3月/JACK GUEZ/AFP/Getty Images)

 

    ワシントン(CNN) 米当局者らがイランの脅威に対する警戒を強めるなか、国防総省は12日までに、地対空ミサイル「パトリオット」と輸送揚陸艦アーリントンを中東地域へ派遣する方針を明らかにした。

国防総省の発表によると、中東などを管轄する中央軍の要請を受けて、シャナハン国防長官代行が派遣を承認した。

CNNは9日までに米当局者らの話として、イランが短距離弾道ミサイルをペルシャ湾へ移動させているとの見方を伝えていた。

トランプ米政権が今月5日、イランへの警告として中東への派遣を発表した原子力空母エイブラハム・リンカーンは現在、紅海を通過している。

米当局者によれば、パトリオットとアーリントンは「防御的」な目的で展開される。米国はパトリオットをドイツ、日本、韓国などに配備している。中東からは昨年、いったん一部を撤収させていた。

 

 

 


【bloomberg】 5月11日09:21分、""米中の通商協議が終了-合意に至らずも決裂は回避、交渉継続へ""

2019-05-12 20:54:08 | アメリカ;政治、経済、企業、人物、銃による犯罪・悲劇、文化・歴史、美術…

① ""米中の通商協議が終了-合意に至らずも決裂は回避、交渉継続へ""

            2019年5月10日 13:18 JST
         更新日時          2019年5月11日 9:21 JST                              
  • 「話し合いは今後も続く」とトランプ大統領がツイート            
  • 1カ月内に合意不成立なら残る輸入品にも追加関税か            

米国と中国がワシントンで開いていた閣僚級通商協議が10日、終了した。合意には至らなかったが、交渉決裂の事態も回避された。米政権は同日、中国からの輸入品2000億ドル(約22兆円)相当に対する関税率を25%に引き上げた。同協議は世界の金融市場が注目していたが、双方が話し合いはかなりうまくいったとの感触を示したことから米国株はプラスに転じた。

   トランプ米大統領は同日、ツイッターへの投稿で、協議は「率直かつ建設的」だったとした上で「中国の習近平国家主席と私自身の関係は引き続き非常に力強い。話し合いは今後も続く」とコメントした。ただ事情に詳しい関係者によると、今後の協議は可能だが次回協議の予定は今のところないという。トランプ氏は別のツイートで「慌てる必要は全くない」との認識を示した。
 
 また中国の劉鶴副首相も、米国との協議は「かなり順調」だったと記者団に語った。
 
🌊   複数の関係者によると、劉鶴副首相との10日の会談で米当局者らは、今後3-4週間のうちに合意に達しなければ今回の追加関税の対象外とされた3250億ドル相当の中国製品に対しても25%の関税を課すとする米側の結論を提示した。これは、今回の協議で意味ある譲歩を見せなかった中国への対応だったと関係者は語った。
 
 🌀 今回の追加関税は中国からの輸入に頼る小売業者などの米企業に対し、短期的に相当な影響を与える公算が大きい。しかし、全ての輸入品に対しても同様の追加関税が賦課される事態となれば、トランプ大統領や米産業界にとって政治的および経済的なリスクはさらに高まることになるとみられる。
            
 🐓👀 こうしたリスクは、両国が最終的には合意に達すると一部の専門家が確信する一つの要因となっている。

  最近まで米政権当局者として対中協議に関わり、現在は法律事務所アキン・ガンプのパートナーであるクリート・ウィレムス氏は「この4-5カ月の間に多くの進展があった。それを放棄すべきではない」と話した。

  これに対しオバマ前政権時代の中国専門家、イーライ・ラトナー氏は、これから両国が合意に到達するには経済の低迷といった外的要因が妥協を強いない限り一層難しくなる可能性が高いと指摘。「中国が交渉の席に戻り、トランプ大統領が受け入れられるほどの提案をできるかどうか。それが問題だ」と語った。

(協議終了後、米国のライトハイザーUSTR代表とムニューシン財務長官に話し掛ける中国の劉鶴副首相(左、10日)Photographer: Alex Edelman/Bloomberg)

 

原題:U.S. Gives China a Month for Trade Deal as Talks Stay Deadlocked(抜粋)