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【国立天文台】 5月13日 (ハワイ現地時間)、""すばる望遠鏡が写し出す、惑星が隠れた若い惑星系の姿""

2019-05-15 22:45:05 | 🚀🛰宇宙 ; 人類のロマンと挑戦、国立天文台、JAXA、NAS各国・宇宙開発…

① ""すばる望遠鏡が写し出す、惑星が隠れた若い惑星系の姿""

2019年5月13日 (ハワイ現地時間)

  すばる望遠鏡に搭載された新しい観測装置が、若かりし頃の太陽系に似ていると考えられる惑星系を持つ恒星 LkCa 15 の原始惑星系円盤を、これまでで最も鮮明に写し出すことに成功しました。この恒星は木星よりも質量が大きい形成途中の3つの惑星候補を持つと考えられていました。

   今回、すばる望遠鏡に搭載された極限補償光学装置 SCExAO と面分光装置 CHARIS の組み合わせにより、これまで惑星から発せられていると考えられてきた光のほとんどが、実は原始惑星系円盤からのものだったことがわかりました。また、円盤の中に隠れている惑星は、従来考えられてきたものよりもさらに質量が小さい可能性があることが判明しました。

 

図1: 2017年9月7日に SCExAO/CHARIS で捉えた若い太陽型の恒星 LkCa 15 の画像 (左図)。2つの弧のような形状は、LkCa 15 の原始惑星系円盤が2つの構造を持っていることを示しています。中央図は、理論モデルから予想される LkCa 15 の円盤からの散乱光。右図は3つの惑星があった場合に予想されるイメージ。いずれの図も北が上で、東が左方向に対応。LkCa 15 の主星は地球から約 500 光年離れています。今回のデータでは中心星の近傍約9天文単位 (左図点線で表した円の半径:土星軌道に相当) まで検出できています。最も内側の円盤は、30 天文単位 (冥王星軌道) に相当します。SCExAO/CHARIS のデータを解析すると、LkCa15の周囲からの届く光の大部分は、惑星からではなく、円盤からの散乱光によるものであることがわかりました。(クレジット:国立天文台/SCExAO チーム)


   「この『若い太陽系』とも言える LkCa 15 の惑星系には、我々の太陽系に似た部分がこれまで考えられてきたよりも多いことを、SCExAO の鮮明な画像が示しています」と、論文主著者である Thayne Currie さん (NASA エイムズ研究センターおよび国立天文台ハワイ観測所) は語ります。

  若い太陽型星である LkCa 15 は、惑星の材料となるガスや塵でつくられた原始惑星系円盤を持ちます。これまでの研究から、この円盤には大きな隙間があることが知られていました。そしてこの隙間は、塵が集まった「若い惑星」が円盤の中で形成されていることを物語っています。

  しかし、この地球から 500 光年以上離れた距離にある LkCa 15 の周りを回る惑星を、太陽系と同じようなスケールで地上から直接捉えるには、地球の大気ゆらぎの影響を補正する補償光学を持ったすばる望遠鏡のような大望遠鏡であっても非常にチャレンジングなことです。

    これまで、開口マスキング干渉法と呼ばれる最先端技術を基にした観測結果から、3つの惑星候補天体が土星から海王星の軌道を回っていると考えられており、これが円盤内にある太陽系外惑星として初めて認識されたものでした。しかしこの観測方法では、塵の円盤による散乱光に比べ、惑星からの光がどれくらい来ているのかを実際に判断するのは特に難しいという点がありました。

  すばる望遠鏡に搭載された SCExAO は、一般的な補償光学装置よりも高速で高感度なカメラと 2000 素子もの可変形鏡の組み合わせを用いることで、地球の大気ゆらぎの影響をより高度に補正し、そのままではぼやけて見えてしまう星像をより鮮明に映し出すことが可能です。さらに CHARIS と呼ばれる面分光装置に光を送ることで、天体から来る光の「色」の場所ごとの違いを高い解像度で直接見分けることができるため、惑星の大気成分などを詳しく調べることも可能です。

  「SCExAO/CHARIS は、我々の太陽系スケールに似た惑星を今まで以上に直接探査することができ、その性質までも明らかにすることが可能です」と、SCExAO 装置開発責任者である Olivier Guyon さん (国立天文台ハワイ観測所) は話します。

  今回、SCExAO/CHARIS のデータは、LkCa 15 の周囲から来る光の大部分が、広がった弧のように見える円盤部分で発せられたものであることを示し、以前に示唆されていた惑星候補と同じ明るさを持っていることもわかりました。ケック望遠鏡を使った追観測からも、この円盤の弧の形状が時間とともに変化していないことが確認できました。つまり、これまで軌道を回っている惑星からのシグナルと思われていた光は、円盤のような動きのない構造とよく一致することがわかったのです。

  「LkCa 15 の惑星系はかなり複雑です。今回の観測以前に取得された開口マスキング干渉法による撮像データにより、私達も3つの木星型惑星が存在するだろうと考えていました。しかし、SCExAO/CHARIS によるデータは、これまでのシグナルは円盤本体から来ているものであることを示しており、惑星自身は、より暗く、円盤内に隠されている可能性が高いことを示すものです。我々は今後もその隠れている惑星探査に挑戦していきます」と Currie さんは語っています。

  LkCa 15 の円盤と、その円盤に隠された惑星からの光をはっきりと区別して見分けるのはかなり難しい挑戦になるでしょう。しかし、技術的には確実に前進しており、SCExAO は今後も改良を継続していく予定です。近い将来には、LkCa 15 の円盤に存在する土星軌道近くの木星型惑星を捉えることができるかもしれません。また、さらにその先の未来には、建設予定の 30 メートル望遠鏡 TMT に SCExAO で成功した技術を搭載することで、より低質量で火星軌道近くを回る暗い惑星をも撮像できるようになるでしょう。

  「SCExAO のような最先端の撮像装置がもたらす観測結果は、私達の太陽系が辿ってきた歴史が普遍的なものであるのか、それとも特別なものなのか、といった惑星系の起源と進化をよりよく理解するための糸口になります」と、論文共著者である田村元秀さん (自然科学研究機構アストロバイオロジーセンター所長・教授) は話しています。


  本研究成果は、米国の天体物理学誌『アストロフィジカル・ジャーナル・レターズ』に受理されました (Currie et al., "NO CLEAR, DIRECT EVIDENCE FOR MULTIPLE PROTOPLANETS ORBITING LKCA 15: LKCA 15 bcd ARE LIKELY INNER DISK SIGNALS")。プレプリントはこちらから閲覧可能です。また本研究は、NASA、ケック財団、チリ国立科学研究開発基金、および日本学術振興会科学研究費補助金 JP18H05442、JP15H02063 による援助を受けています。

 

 

 

 

 


【国立天文台】 5月14日、""2019年4月の太陽活動 ""

2019-05-15 22:27:51 | 🚀🛰宇宙 ; 人類のロマンと挑戦、国立天文台、JAXA、NAS各国・宇宙開発…

① ""2019年4月の太陽活動 ""

2019年5月14日

 4月の月別平均黒点相対数は9.58となり、先月よりも黒点の数は多くなりました。南北半球別で見ると北半球の月平均黒点相対数は9.58、南半球では0.00で、4月に出現した黒点はすべて北半球のものでした (白色光画像の4月のデータベースカレンダー)。

 4月に出現した活動領域はNOAA (※) 12737, 12738と12739の3群で、すべて現在の太陽活動第24周期に属する活動領域でした。その中でもNOAA 12738 (図1) は特に活発でした。この領域は4月9日に東リムに現れ4月19日に西のリムに消えるまで多くのBクラスフレアを起こしました。この領域で特に目立ったフレアは4月20日 0:50 UT (日本時間9:50) に西のリムで起きたB8.1で、このフレアにともなってサージ (Surge) と呼ばれる太陽物質の噴出現象 (図2) が何度も発生しました。その様子が太陽フレア望遠鏡で観測できました(ムービー)。 ================================ ※ NOAA: National Oceanic and Atmospheric Administration (米国海洋大気局。この機関によって、活動領域に番号が振られる。)

 

 

 黒点相対数の変動 (13カ月移動平均)。緑線・青線・赤線はそれぞれ1996年以降の太陽全体・北半球・南半球の黒点相対数、点線 (黒) は過去の周期における黒点相対数を極小を1996年に揃えてプロットしたものです。黒点相対数が小さいときの変化を見やすくするため、グラフ縦軸の目盛りは小さい数を拡大して見せるような不等間隔になっています。

 前の太陽活動サイクルから今サイクルにかけての極小は、極小になった時の黒点相対数の値が特に小さくその時期も遅れました。極小の時期が遅くなったことにより、前回の太陽活動第23周期は平均よりも長く12年以上継続したサイクルになりました。

 現在の太陽活動サイクルは第24周期にあたり、太陽全面で見ると2008年末から始まって2014年に極大を迎え、その後は現在まで減少を続けています。一方で南北別に見ると活動の非対称性が目立ち、北半球が2011年後半に極大を迎えたのに対して南半球は遅れて上昇し2014年に極大を迎えました。その後、両半球とも次の極小に向かって黒点相対数が減少していますが、単純な減少ではなく一時的に停滞した期間があります。黒点相対数の減少の停滞期間は南北両半球のグラフ線で見られますが、北半球 (青線) のそれは顕著で2013年の初め頃から2016年末まで継続しました。南半球 (赤線) では、2017年の初め頃から2018年の初め頃まで減少の停滞が見られます。

 現在も黒点相対数の減少は続いており、今サイクルと次のサイクルの境界となる極小期はまだ定まっていません。 → 

2019年の黒点相対4月の太陽:白色光 Hα線 赤外線偏光

図1. 太陽面を移動するNOAA 12738の様子。

図2. 2019年4月20日に太陽の縁で観測されたフレアとサージが起こった場所を破線のボックスで表している。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


【nhk news web】 5月15日18:36分、""円空が残したとされる仏像内部から発見の品を報道関係者に公開""

2019-05-15 22:05:53 | 歴史、考古学、地学; 宝石・鉱石・化石、恐竜・ミイラ…

(円空が残したとされる仏像内部から発見の品)

 

① ""円空が残したとされる仏像内部から発見の品を報道関係者に公開""

  羽島市の中観音堂にある高さ2メートル余りの「十一面観音像」はこの地で生まれたとされる円空が洪水で亡くなった母親を供養するために彫ったと伝えられています。


背中に10センチ四方の穴がありますが、木でふさがれ、「中には、なたが納められ見ると目がつぶれる」という言い伝えもあって、何が入っているか分かっていませんでした。


しかし、去年12月、観音堂を管理する地元の団体が制作年代を確認するためふたをあけたところ、5センチほどの阿弥陀如来像や母親の形見と言われる鏡、それに神仏への誓いを示す「圓空(えんくう)」と書かれた起しょう文が見つかったということです。


観音堂を管理する団体の加藤奨さんは「円空の母親を思う気持ちが伝わる品々が見つかったので多くの人に見てもらいたい」と話していました。


📅 今回見つかった阿弥陀如来像などは来月1日と2日、羽島市の中観音堂で一般に公開されるということです。

 

 

 

 

 

 


【nhk news web】 5月14日20:10分、""「加藤清正が名古屋城の石垣築く」直接示す文書を発見 熊本""

2019-05-15 21:58:59 | 歴史、考古学、地学; 宝石・鉱石・化石、恐竜・ミイラ…

(「加藤清正が名古屋城の石垣築く」直接示す文書を発見)

 

① ""「加藤清正が名古屋城の石垣築く」直接示す文書を発見 熊本""

    この文書は、江戸時代の大名の一つ、細川家の奉行が家老に宛てたもので、熊本大学で保管されていました。


研究に当たっている熊本大学永青文庫研究センターの稲葉継陽教授によりますと、文書は、江戸時代初めの1610年に記されていて、当時、徳川家康から名古屋城の築城を命じられた複数の大名の中に、天守を示す「御天守」の担当として加藤清正を表す「賀藤肥後守」の名が書かれているということです。


名古屋城の天守の石垣を清正が手がけたことは知られていますが、稲葉教授によりますと、直接示す史料が見つかったのは初めだということです。
稲葉教授は「石垣の学術的、歴史的な価値を評価するうえで貴重な史料だ。今後の名古屋城の保存や活用を考えていくうえでも重要だ」と話しています。

 

 

 

 

 


【nhk news web】 5月14日17:11分、""百舌鳥・古市古墳群 世界遺産登録へ ハニワ課長もPR""

2019-05-15 21:51:45 | 歴史、考古学、地学; 宝石・鉱石・化石、恐竜・ミイラ…

(ハニワ課長)

 

① ""百舌鳥・古市古墳群 世界遺産登録へ ハニワ課長もPR""

    「百舌鳥・古市古墳群」を構成する古墳の一つ、「仁徳天皇陵」とされる国内最大の前方後円墳の近くにある大仙公園には、ボランティアガイドとして活動する市民などおよそ50人が集まりました。
そして「百舌鳥・古市古墳群登録勧告!」と書かれた横断幕を掲げ、万歳して喜びを分かち合いました。
このあと、ハニワのかぶり物をした堺市のマスコットキャラクター「ハニワ課長」が訪れた人たちに「世界遺産ニュース」と題した号外を配り、世界遺産登録に向けて大きく前進したことをPRしました。

ハニワ課長は「土器だけにドキドキして勧告を待っていました。これからも古墳のすばらしさを知ってもらえるよう活動したい」と話していました。
また、古墳周辺で10年以上清掃活動を続け、去年9月にはユネスコの諮問機関イコモスの現地調査で活動の様子を説明した草野利夫さんは「こつこつ活動してきた結果が実り、うれしいです。イコモスの調査員にもよい説明ができていたのではないか」と話していました。

市民「長い間待ち望んでいた」

「仁徳天皇陵」とされる陵墓を見渡せる、地上80メートルの堺市役所の21階の展望ロビーでも喜びの声が聞かれました。
堺市の60代の女性は「世界文化遺産登録を目指していると知ってからこれまで長い間待ち望んでいただけにとてもうれしいです」と話していました。
夫と展望ロビーに来ていた堺市の40代の女性は「世界の人たちに堺の歴史を知ってもらえることになり、とてもうれしいです。ただ、展望ロビーから見ても、全体がはっきりと見えないので、全体が見えるような場所ができたら観光客にも喜ばれるのではないか」と話していました。

専門家は

大阪府立近つ飛鳥博物館の白石太一郎名誉館長は「ピラミッドや秦の始皇帝陵などとともに、世界的に非常に巨大で独特の形態や構造を持つ日本の前方後円墳が、世界遺産として登録されるにふさわしいものだと判断され、古墳の研究に従事する者として非常にうれしく思う」と述べました。
そのうえで「畿内を中心に日本列島各地の勢力が政治連合を形成していた、日本の初期国家の在り方を反映しており、貴重な遺産であるということが評価されたのではないか。また、当時の人たちの死後の世界観についてや、東アジアの国々から日本にどのようなものが伝わってきていたのかなど、当時の国際関係について考える上でも、重要な遺産であることも評価されたのではないか」と述べました。
今後、必要となる取り組みについては「宮内庁の管理のもとでこれまで保護されてきたのはよかった一方、一般に公開されていないのは問題点だと思う。公開の在り方についてはさまざまな意見があるので、世界遺産への登録を機に、国民的議論が深まることを期待したい」と話していました。

古墳テーマに歌うシンガーソングライターは

長年の古墳ファンで、古墳をテーマにした歌を歌うシンガーソングライターの「まりこふん」さんは「大興奮です。古墳ファンにとって歴史的な日なのではないでしょうか。やっと日本の古墳が世界に知ってもらえる時が来た」と話していました。
また、古墳の楽しみ方については「まずは周りを歩いてどのくらい大きいか感じて、古墳を作った当時の人に思いをはせてほしい。地元には古墳をイメージしたカレーや、クッションなどさまざまなグッズがあるのでおしゃれでカワイイものを楽しんでもらいたいです」と話していました。
まりこふんさんは「古墳は全国におよそ16万基あり、身近なところに存在しているので、自分の街の古墳にも注目してもらえたらうれしいです」と話していました。

地元の店も期待

地元では地域の魅力が高まり、より多くの人が訪れてくれると期待する声が上がっています。
このうち、仁徳天皇陵とされる陵墓のすぐ近くの飲食店では、世界遺産登録に向けた機運を盛り上げようと、前方後円墳をかたどった「古墳カレー」を提供してきました。
特製の型を使って古墳の形にごはんを盛りつけたあと、古墳群がまたがる羽曳野市で生産されたいちじくを混ぜ込んだルーをかけたこだわりのカレーです。
店主の中屋麗子さんは「国全体でこれから古墳を守っていこうという流れになっていくのでよかったと思います。店に来るお客さんにも古墳は大事なものなんだと意識してもらいながらカレーを食べてもらえるとうれしいです」と話していました。
また、堺市内の堺山之口商店街にある雑貨店では、5年ほど前から古墳をモチーフにしたアクセサリーやTシャツなどを販売しています。店舗を経営する松永友美さんは大の古墳好きで、去年からは商店街で半年に1度、「古墳祭り」と題したイベントを開催しています。
今月初めの大型連休中に開催したイベントでは、約2500人が全国各地から訪れ、古墳に関連した商品などがよく売れたということです。
松永さんは「全国各地を巡っていても古墳がある町にはとても魅力があると感じます。登録に向けた勧告や古墳のイベントが商店街の存在を知ってもらうきっかけになれば」と話してました。