◎◎ ドル・円は104円半ばへ軟化、株高でリスク選好のドル売り強まる
小宮弘子
▼▼ 東京外国為替市場のドル・円相場は1ドル=104円台半ばへ軟化。週末の東アジア地域包括的経済連携(RCEP)署名を好感して早朝に105円ちょうど付近まで円安に振れた後、株高を背景にしたリスク選好に伴う主要通貨全般に対するドル売りが相場の重しになっている。
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市場関係者の見方
¤¤¤⇨ あおぞら銀行の諸我晃チーフマーケットストラテジスト
- 基本的にはリスクオンのドル売りだが、新型コロナウイルス感染が増えている中で流動性相場的に株価に資金が流れている形ではある
- 中国指標も強い数字で、人民元の上昇がドル売りにつながっている面も。RCEPも人民元買いの材料
- 日本のGDP(国内総生産)も先行きは楽観できないが急回復している形で、足元のリスクオンを後押し
- ドル・円は104円30銭ぐらいまで下げてもおかしくない。ただ、株の強さが支えとなるので下抜けという状況ではまだないだろう
¤¤¤⇨ りそなホールディングス市場企画部の梶田伸介チーフストラテジスト
- ドル・円は先週105円乗せのドライバーとなった米長期金利上昇が一服しているので105円が重くなっている
- もっとも、株高基調が続く中、週間では過度なドル安が少し修正される感じで、ドル・円もじりじりと戻りを試す展開になるのではないか