こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

「市民に開かれた議会」とは・・・

2011-11-18 22:48:32 | 市政&議会報告
大阪府市議会議長会主催の議員研修会に参加。

なぜか毎年、会場は吹田のホテル阪急エキスポパークです。

今年の講演テーマは「地方議会は変われるか」。講師は中央大学教授の佐々木信夫氏。

日本の地方議会の歴史から、地方議会のあり方の「論点」の整理をされて、参考になるところも多かった。
(まったく賛同できない点もあるが)

特に、「執行機関を交えず議員同士の討論機会を作ること」の提案(やろうと思えばすぐできる「議会改革」の例示として)は、永年ずっとあった自分自身の思いと一致。

考えてみれば、執行機関抜きで議員だけで議論し、何かを決める公式の会議は、今、委員長を務めている議会運営委員会だけだ。
あとは、執行機関の市長や担当部局の職員に対して、質問し、答弁を受ける・・・そのやり取りの繰り返し。そして最後に採決。

行政全般について、議員の方から質問し、問題提起する「一般質問」だけでなく、執行機関の提案の議案審議で議員同士の直接の議論がないことが、議員になったばかりのころは「変だ」と思った。
いつのまにか、その中につかって、「変だ」と思う気持ちもどこかへ消えていたことに気がついた。

執行機関の提案に対し、議会として審議し、議会としてのひとつの結論を出すのだから、その過程のなかで議員同士の議論があってあたりまえ。お互いの主張に耳を傾けながら、議論をすることで執行機関の提案に「○か×か」だけでなく、よりベターな対案に到達することが、あってもいいはず。

もうひとつは、「議会が市民の中に出ていくこと」・・・市民との対話の機会、議会報告会や対話集会の開催。
「ごみ有料化」条例の審議を、ふたつの定例会をまたいで継続審議でしていた時など、付託を受けた委員会として公聴会を開くことも提案したが、実現しなかった。
「市民に開かれた議会」と誰でもいうが、どう「開いて」いくのか?
具体的な形を作りあげなければ意味がない。

大阪府議会も「議会基本条例」を持っている。以下はその一部を引用。

(府民と議会の関係)
第10条 議会は、府民の意見を聴く機会を設けるなど、府民が議会の活動に参画する機会の確保を図り、府民の意思を府政に反映することができるよう努めるものとする。

(広報公聴機能の充実)
第11条 議会は、議会に対する府民の多様な意見を常に把握するとともに、多様な媒体を用いた府民への情報提供に努めるものとする。


こんな立派な条例を持っている府議会が、「府民の多様な意見」どころか、議会としてのまともな審議もなく、単独過半数をの議席をもつ第1党「大阪維新の会」が、「定数条例」や「君が代起立条例」などの議決を強行した。

今、「維新の会」が提案している「教育基本条例」案には、府民だけでなく全国から「多様な意見」」が寄せられている。

自ら決めた「議会基本条例」を遵守して欲しいものだと思う。
同時に、今、議論が始まっている泉大津の「議会基本条例」は、「市民に開かれた議会」を単なる理念として掲げるだけでなく、「形」として担保するものしたいものだと、きょうの研修に参加するなかで、あらためて考えた。
コメント
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