こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

「子どもの貧困率は低下した」のウソ

2017-02-13 18:36:12 | 保育・子育て
昨夜のNHKスペシャル「見えない貧困」~未来を奪われる子どもたち。



自分が欲しいものを買ったり、遊ぶためのお金が欲しいからではなく、「生活費のために」にアルバイトする高校生が半分以上。



今、開会中の国会の冒頭、志位委員長の代表質問に対する安倍総理の答弁で「子どもの貧困」について触れたくだりがあった。(以下、答弁から引用)

「子どもの相対的貧困率は、15年前の9.2%から、10年前に9.7%と上がり、5年前に9.9%とさらに上がったものが、今回7.9%と2ポイント改善しています。これはアベノミクスの成果により雇用が大きく増加するなど、経済が好転するなかで、子育て世帯の収入が増加したことによるものです。」


昨夜のTVが告発した実態と、安倍総理の言い分は大きくかけ離れている。


「子どもの貧困率は16%、6人に一人が、教育、医療、日常の生活・・・など子どもが健康に育つための最低限の環境が保障されない『貧困状態』に置かれている。」と言うのはマスコミでも取り上げられている共通認識になっている。



昨夜の報道にも「6人に一人」の数字が。


首相答弁の「貧困率は大きく改善して7.9%」とは、いったいどんな根拠で言っているのか?

気になって調べてみたら、安倍首相は志位委員長への答弁だけでなく、いろんなところでこの数字を使っているらしい。

年末に都内で開催された「年末エコノミスト懇親会」での講演など。そしてそれに対して、ネット上で疑問、批判の声もあがっている。


OECDなどが各国の相対貧困率を比較するときに用いられる厚生労働省の「国民生活基礎調査」によれば、子どもの貧困率は16%。

政府が2014年8月に発表した「子どもの貧困対策に関する大綱」に基づいて都道府県ごとの「計画」も策定されているが、それらも同様の指標を用いている。国際的に通用し、「子どもの貧困対策法」という法律によって政府が作った「大綱」の指標とした数字を無視して、総務省の「全国消費実態調査」による数値を何の注釈もなくもってきて「アベノミクスの成果」と強弁するのが、この国の首相。


政治の貧困が子どもたちから、あたりまえの暮らしを奪い、希望を奪い、未来を奪っている。
コメント (4)
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