こんにちは! ただち恵子です

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「教職員の長時間過密労働解消」「生活困窮者の相談・支援充実」・・・意見書採択

2017-07-01 13:52:14 | 市政&議会報告
昨日の泉大津市議会定例会最終日、2つの意見書を全会一致で採択しました。


ひとつは、一般質問でも取り上げた「教職員の多忙化解消」。


もうひとつは、「自治体が取り組んでいる生活相談・支援への国の財政支援等の拡充」


どちらも、日本共産党が案文を提出し、議会運営委員会のメンバーによる意見交換で全会派・議員の合意が得られました。


「教職員・・・」については、いろいろ意見もいただいて、語句の訂正をしました。おかげさまで、より良いものになったと思います。


2つの「意見書」を以下に、転載しておきます。


教職員の長時間過密労働の実効ある解消策を求める意見書

文部科学省は4月28日、昨年10月~11月に実施した教員勤務実態調査の集計結果(速報値)を公表した。それによると、国が示す「過労死ライン」に相当する「週60時間以上勤務」が中学校一般教員の6割近く、小学校でも3人に一人以上となっている。10年前の前回調査と比べ、週勤務時間は中学校で約5時間、小学校では約4時間増えていることも明らかとなった。「公立の義務教育諸学校の教育職員の給与等に関する特別措置法」により、教職員に対する残業命令は限定されているが、現場の実態はすでに形骸化している。
 平成23年に滋賀県大津市で起きたいじめによる中学生の自殺事件では、第3者調査委員会の報告書において、学校が抱える問題の一つとして教員の多忙化が指摘されており、国や都道府県、市町村教育委員会による、教職員の負担軽減に向けた取り組みの強化は喫緊の課題となっている。
教職員は、授業準備や教材研究などの授業に直接関係する事務のほか、会議や校内分掌事務、保護者や地域への対応など一定時間に多様な業務を抱えており、児童生徒に向き合う時間を確保することが困難な状況にある。教職員の勤務条件は、子どもたちにとっては学習権の保障につながる問題である。
 教職員の負担が増え続けるなか、すでに教育現場では学校単位の取り組みに委ねていては、解消できない状況に陥っている。
 よって本市議会は政府に対し、児童・生徒の健全な成長と教職員の健康を確保するために、以下の措置を講ずることを強く要望する。

1、 教職員配置の抜本的改善を図るために、法改正及び財源保障を行うこと。
2、 いじめや不登校、配慮を要する家庭への支援、クラブ活動の指導に対応する専門家を配置するなど、地方自治体が取り組む教職員の長時間過密労働の実効ある解消策を支援すること。
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成29年6月30日
泉大津市議会
送付先;衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、財務大臣、文部科学大臣




生活困窮者自立支援事業への財源措置等の拡充を求める意見書

 生活困窮者自立支援制度が発足し、本市においても「市民生活応援窓口」が設置され、様々に困っている市民に対しての相談や支援を一元的に受けることができるようになった。

内閣府によると、平成28年の調査で15~39歳の「ひきこもり」は推計54万人超に達している。この「54万人」には40歳以上は含まれておらず、年齢が高い40歳以上の方が多いとする一部自治体のデータもみられる。調査では引きこもりの期間は「7年以上」が34.7%と最も多く、35歳以上が10.2%と前回調査(2010年)から倍増し、長期化・高年齢化の傾向が顕著になった。

ひきこもりが長期化・高齢化することで深刻なリスクも高まっており、大きな社会問題となっている。同居する親の死亡や高齢化などから、その後の経済的困窮などに直結することからも放置できない課題である。ひきこもりに対する自立支援に関わっては、40歳になると若者サポートセンターの相談や支援も受けられなくなり、生活困窮者自立支援制度が実施されたとはいえ、自治体や各種団体などが実施をするひきこもりや経済的困窮者への相談支援体制では、相談や支援などの対応が充分に取り組めている状況ではない。

自治体間での取り組みや支援員の体制にもばらつきがあり、大きな差となっており、困窮度合いが高い人ほど平日に相談窓口に来るのが困難で、土日や夜間など困窮者の状況に合わせて相談、支援できる体制の構築が必要である。

国において行なわれている社会保障審議会の専門部会でも、相談支援体制を強化するために配置基準の設定や国の財政措置を求める意見が出されており、国の財政支援は不可欠であり、相談支援体制の拡充強化と、それに伴う財政措置を強く求める。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成29年6月30日

泉 大 津 市 議 会

送付先;内閣総理大臣、財務大臣、厚生労働大臣
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