「ライオンのおやつ」と最初に出会ってから、小川糸さんの本を何冊読んだだろう。
どの作品も、命のギリギリの瀬戸際を描きだしてくれる。
「とわ」は主人公のなまえ。
「とわさん」が生きていて、幸せでいてくれてよかったと思う。
私たちは、とわさんのように、幸せな出会いに恵まれなかった命もたくさんあったことを知っている。
蕾のまま散った幼い命のことを考えてしまう。
どこに生まれても、どんなことがあったとしても、生きていることを喜べたはずなのに。
見上げた空は秋。
風はさわやか。
出かけるときは晴れていて、途中で降りだし、帰りは雨。
今日は、3回、雨にあった。
著者;小川糸
新潮文庫