http://the-liberty.com/article.php?pageId=12&item_id=9819
日米が真の友人となり「地球的正義」の実現を
アメリカについてもっとよくわかるおすすめ書籍
日本はアメリカとロシアの仲介を
オバマ大統領が外交政策を間違えば、新たな冷戦構造が生じる可能性も。ロシアを孤立させてはならない。大川総裁が日本の国家戦略と世界情勢のゆくえを説いた一冊。
『自由の革命』
日本はアメリカにまたも騙されていた?
90年代に日本に広められた「グローバル・スタンダード」も、日本を没落させ、中国を発展させるためのアメリカの戦略だった!? 大川総裁が語る「経済・外交・教育」の指針。
『自由を守る国へ』
(以上、大川隆法著、幸福の科学出版刊)
原爆投下の真相が明らかに
ルーズベルトとトルーマンの霊を招霊し、その本心を聞いた霊言記録。ルーズベルトの第二次大戦への見解は? アメリカの歴史に見る傲慢さとは?
『原爆投下は人類への罪か?~公開霊言 トルーマン&F・ルーズベルトの新証言』
大統領候補ヒラリー氏は夫の過ちを修正できるか
夫ビル・クリントンには反省が必要だが、女性初の米大統領とも目されるヒラリー・クリントンの本心はいかに? ヒラリー氏の守護霊の霊言。
『ヒラリー・クリントンの政治外交リーディング』
(以上、大川隆法著、幸福実現党刊)
ここまで、アメリカの対外政策の誤りを見てきた。かの隣国のように、「千年経っても恨み続ける」と訴えるためではない。日米が真の友人となるには、アメリカ側の反省が不可欠なのだ。
もしソ連や中国ではなく日本と組んでいれば……
日本は戦前、北から迫る共産主義勢力から国を守るために、朝鮮半島や満州に派兵していた。一方、共産主義に共感し、日本人に強い偏見を持っていたルーズベルトには、日本が侵略主義の国にしか見えず、トルーマンもその路線を引き継いだ。しかしそれが、ソ連や中国共産党を勢いづかせた。
もし当時、日米が協力し、唯物的な共産主義を抑え込んでいたら、その後の全世界を巻き込んだ冷戦や、多数の命が失われた朝鮮戦争・ベトナム戦争は起こらなかっただろう。
また、80年代から90年代にかけて、アメリカが日本の復活を祝福し、中国の軍事的台頭に適切に対処していたら、今もアジア諸国は中国の軍事的・経済的脅威にさらされることはなかったはずだ。
戦後の世界秩序を見直すべき
アメリカは、明らかに共産主義に対する認識が甘かった。1945年2月、米英ソの三首脳が一堂に会したヤルタ会談で、戦後の世界秩序が話し合われ、「国連」の構想につながっている。戦後の世界秩序の主役に、共産主義を入れてしまったのだ。
アメリカは自由や正義、民主主義を標榜する国だが、スターリンのソ連と毛沢東の中国を解き放ち、それらの勢力に対峙していた日本に原爆2発を落とした「闇の一面」を持つ。その結果、アメリカはソ連と約40年間冷戦を戦い、21世紀に入り、軍事独裁国家・中国の挑戦を受けている。そろそろ、日本への見方を変え、戦後の世界秩序を根本から見直すべきだ。
日本封じ込めの象徴となる「敵国条項」を削除せよ
そのために日本はまず、「敵国条項」の削除を訴えるべきだ。
「敵国条項」とは、米英ソなど連合国側の「日独伊封じ込め」の名残として国連憲章の中に残っている差別的な条項のこと。例えば、国連憲章第53条では、「連合国の敵」だった国が侵略的な行動を起こせば、安全保障理事会の許可がなくても軍事制裁を科すことが認められている。
この条項は死文化したという見方もあるが、日本封じ込めの拠り所となる可能性を残している。
今年9月、中国の習近平国家主席は、国連発足70周年の記念行事で、「戦後国際秩序の維持」を訴える見込みだ。日本に「国際秩序を乱す国」というレッテルを貼り、圧力をかけようとしている。
また、アメリカには、「敵国条項」の削除をきっかけに、時折「日本封じ込め」に傾く歪んだ認識を反省してもらいたい。
アメリカ的な価値観以外を認める懐の広さが必要
アメリカの長所は、「自由」や「人権」を重んじることだ。世界に責任を感じている大国でもある。自由な気風から新しい発明が生み出され、どんな出自の人でも実力があれば成功できるチャンスの平等がある。
しかし問題は、「アメリカ的な価値観以外を理解していない」点だ。戦前の日本は、決して偏狭で野蛮な国ではなく、早くからソ連や中国の暴走を抑えていた、先見力のある国だった。アメリカに必要なのは、他国の価値観や良さを認める懐の広さではないか。
アメリカの後追いだったとはいえ、日本にも中国を経済支援してきた責任はある。安保法制の整備が進み、日米同盟が緊密化する今だからこそ、日本はアメリカ追従一辺倒を改め、アメリカの間違いや行き過ぎをいさめていける真の友人となるべきだ。
そうなれば、混沌とする国際政治の中、日米が「地球的正義」を実現していく時代が来るはずだ。