悲願達成できるか安部総理
日本国民の悲願:「北方四島返還と平和条約終結交渉」の舞台は出来た。
歯舞・色丹の2島先行返還論と国後を含めた3島返還論、そして択捉の一部を含めた
等分論など、様々な返還に関する論議がなされているが、こんな中での、元森総理が、
安部総理の特使としてロシアを訪問しプーチン大統領と会談、
普段見せないプーチン大統領が笑顔で会談した、森・元総理を、お前と呼んだことが
大きな話題となり、親しみを感じた様子が新聞の一面を飾り、それを見ながらの会談は、
過去から見て16回目となる、この二人の会談は友好ムードで進んだ、プーチン大統領は、
この10年間、日ロ関係は良い方向への変化がありました、この会談を機に、日本の総理大臣
安部氏のロシア訪問を待ってますと、特にこの会談で注目されたのは、プーチン大統領の
発言で私たちは勝利ではなく、妥当な譲歩を目指すべきです、それは『引き分け』みたいな
ものですと、語ったという。去年3月大統領が語った『引き分け』とは何を意味するのか、
これに対し元森総理の考えは、「歯舞・色丹と国後・択捉で2対2だから引き分け」と
彼は(プーチン)簡単に考えているのか、またもっと別の方法があるのか、今までの
長い間の彼との話をしてきた中で、少し彼のおなかの中を開いて、本音はどこにあるのか、
聞きたいとは思っているんですよと言った事が本音。
元森総理の念頭にあるのは、2001年の会談、4島の帰属の問題を解決して上で、
まずは歯舞・色丹を返還した後、国後・択捉の返還については、引き続き協議を行うと
言う声明を発表して、あれからの10年領土問題は進展せず、その後、ロシアによる
北方諸島は実行支配されたまま、今日に至ったままで、ここに見えてきたロシア側の思惑、
この交渉の裏側に何があるのか、その背景には、アメリカの、シェールガス革命があったようだ。
今回の会談、ロシア政府の思惑は、急速にアメリカなどで普及してきているシェールガスに
対抗するためには、一刻を争い天然ガス開発にメドを付けなければいけない、この背景は
アメリカなどで、急速に生産量が増え続けるシェールガス、その煽りを受け、ロシアの
基幹産業ともいえる天然ガスの輸出が減少していることで、食い止め対策としては、
エネルギー供給先として、日本への輸出を狙いたい思惑の中での、森特使との交渉で、
ロシア政府を代表したプーチン大統領は、本気で北方領土問題に取り組む前向きの“交渉再開”
への姿勢「平和条約がないのは異常な事」とまで言った「平和条約」と「領土問題」は、
安倍総理のロシア訪問という、両国首脳の会談開催の舞台は、出来たようだ本気で解決に
向かうのか、本気度を試される試金石となりそうだ。
先の森・プーチン会談で、「内容に関する 作業を進め安倍首相の訪問を待っている」と発言された
中で、具体化してきた、4月末に安倍総理のロシア訪問の予定がほぼ決定に向かったようだ、
果たして訪ロに於いて、プーチン大統領との首脳会談で、「北方領土返還と平和条約」に
進展があるのか、日米会談に引続き、訪露による安倍総理の外交手腕には、日ソ両国民の悲願
でもある日ソの「平和条約終結」への解決に向けた動きは、世界から注視されている。
この日ソの「平和条約終結」は中国への抑止にも働く、大きな要素にもなるだろう。
最後に再度言いたいのは、両国が「わが領土と唱えている北方領土」、北方領土は、昔から
日本領土で、終戦直後にソ連に不法占領されたものだと、いつまでも繰り返し主張し続け、
「一括4島返還」でなければダメと言ってては、実効支配されている現実の中で、吠えてる
だけでは、(北方4島)が戻ることは、将来100年たっても、返還される見込みは立たないだろう。
広大なロシアを支配し、「絶大な権力」を持つプーチン大統領の今が、絶好の時期とみて
北方4島の変換交渉は、双方が、互いに一歩譲ることも考えた上で妥結できる、両国首脳
ロシアのプーチン:日本の安倍、両代表の今を、逃すべきでない交渉時期の舞台到来で、
日露首脳が歴史に残す「決断と判断」の行動を、隣国はもとより世界が注視している中での、
両首脳の聡明な判断による、早期の解決に期待したいものだ。