マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

マクロスやロボット大好きなブログです。二次創作などを主にやります。

公式ではなく非公式です。

第228話 任務満了までの期間

2018-08-06 23:46:52 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン(再編成中)
南米軍管区司令部で基地司令官であり茂人の父、桐原茂政との話してから一夜。
ラウラ達は第29飛行小隊と共にフォークランドエリアに戻った。
何事もなく敵に襲撃される事なく、無事にフォークランドエリアに到着する。

到着したアンサーズはさっそく仕事に取り掛かる事になる。

桐原少佐「これより残りの期間、基地の警戒任務と現地部隊のアグレッサー(仮想敵)としての任務を遂行する。説明はない、以上。」

フォークランドエリアの警戒と現地部隊のアグレッサーとしての任務。
本来の任務を終了期間まで遂行する事。
アンサーズの本来の任務は、上記の事の通りである。

まだ自由アルゼンチン軍との戦闘の爪痕は癒えていないが、任務遂行上に問題はない。
しっかり、残りの期間の任務遂行して宇宙へ帰ろうと・・・・・

アンサーズやアルタミラの所属の面々はそう思った。

【新統合軍マウント・プレザント空軍基地】

数時間後、アンサーズに休ませる暇なく行動が始まる。
第29飛行小隊や第30飛行小隊の教育だけではなく、人手が足りない所に・・・
第1号警備として基地や官舎の警備をする事があった・・・・・

それは第4小隊だけであり・・・・
同じアンサーズの警備担当の第3小隊は基地周辺をバトロイド形態で警備している。

ラウラ「ふぅこれで今日の業務は終わりだね。肩こるよ。」

吉野大樹「南米軍管区司令部から休ませてくれないからしょうがねぇな。」

ラウラ達第1小隊と第2小隊は明日のスケジュールの作成を行っていた。
明日は模擬市街地で白兵戦を訓練する予定である。

既に模擬市街地に放置されていた残骸は撤去済みである。

模擬市街地が使える状態だと基地司令部から伝えられており・・・・
明日は模擬戦が出来そうである。

ラウラ「明日は模擬戦だから楽しみね。」

吉野大樹「お前はいっつもそれなんだな。」

ラウラ「ゼントラーディ人は戦いこそが正義、当たり前でしょ♪」

明日の模擬戦に関してラウラは楽しみにしていた。
いろいろと戦いを経験したメラルがどのくらい強くなっているのかを・・・・・・・

昔の軍人が言っていた事だが、苦難を経験した程名将になる。
それと同じでメラルもかなり成長したと、ラウラは勝手に推測している。
それが楽しみでラウラは上機嫌になる。

大樹からすればなんでそこまで戦いが好きなのか疑問に持たれているが。

吉野大樹「戦いが好きなのはいいが、決して殺す真似はするなよ。」

ラウラ「殺すわけないじゃん、同じ新統合軍の軍人だしむしろ可愛がってあげるわ。」

吉野大樹「可愛がるってどんな風にだよ、おいおい。」

明日の演習でやりすぎてメラル達を傷つけ、死傷させないか大樹は心配した。
時々ラウラは興奮しすぎてやりすぎる面もしばしば見られるから。
それが大樹の心配の種になっている。

が・・・・ラウラ曰く、可愛がるから殺すわけない・・・・同じ新統合軍の軍人だから。
とは言うものの、ラウラの可愛がる発言がなんとも意味深すぎる。

一体何を可愛がるのか・・・・・・・・・

大樹はラウラを疑うような目で見る。
疑うような目で見てくる大樹の反応を見たラウラはぎょっとする・・・・

なんでそのような目で見てくるのか・・・・・

ラウラ「さぁて少し小腹が空いたからPXに行ってくる。」

吉野大樹「誤魔化したな!!腹が減ったからって。」

ラウラ「腹が減ったのは本当の事よ、それにこれ以上私に聞く事ないんじゃない。」

吉野大樹「あのな・・・・・・」

ラウラ「じゃあね~」

正直めんどくさくなったので、この案件は放置した。
大樹はもっと可愛がるの意味を追求しようと思ったが、ラウラがどんどん誤魔化し・・・・
そのままPXに向かったため、追求する事を断念した。

それにしても可愛がるの意味はなんだろうか?

あの自信は一体何処からくるのだろうか?
大樹はそれが不思議に思う・・・・・・
ラウラがゼントラーディ軍直衛艦隊所属で、エースパイロットで・・・・軍歴が長く・・・・
数々の死闘を潜り抜けてきたのは知っている・・・・・・

経験から自信を持っているのか・・・・
いや・・・・ラウラの趣味は地球の戦史を読んだり軍人の事を学ぶ事・・・・
結構いろいろと自分の力にしているから、そこから自信を持つようになったのか・・・・・

ラウラの自信に関する事に大樹はいろいろと考える・・・・・・・

ラウラ「大樹の奴、私の可愛がってやるに突っかかって、なんさのさ・・・・」

PXに向かったラウラは大樹の愚痴を言っていた。
先ほどの追求の件で、そうそう腹がたっていた。

それに加え連日の神経を物凄く使う戦闘に関するストレスもあり。
ラウラの精神状態はかなり厳しい状態になっていた。
そのストレスを発散するためにPXで美味しい物を食べてストレスを発散しよう。

ラウラはそう心に誓いPXに来ていた。

ラウラ「やった!!戦闘の影響で物資不足だと聞いていたけど、PXの食材は豊富なのね。ラッキー♪」

物資不足で大した物がないと踏んで来ていたラウラであるが・・・・
実際にPXに行ってみたらかなりの品揃えであり・・・・・
驚きと嬉しさのあまり少しジャンプして喜んだ。

ラウラ「さぁて何を買いますか、おっ・・・アルゼンチンビーフのカツサンドだ!!・・・・・・・美味しそう。これに決めた。」

ラウラが注目したのはアルゼンチンの再生農場で飼育されている
アルゼンチンビーフを使用したカツサンド。

PXに行く途中に基地に所属している兵士達が
アルゼンチンビーフカツサンドの話をしており、ぜひとも食べてみたいと思った。

そして、現在・・・目の前に1個のアルゼンチンビーフカツサンドが1個置かれている。

誰もいないなら自分が買ってもいいはず・・・・
ラウラは唾を飲み込みアルゼンチンビーフカツサンドを手に取ろうとする。
後悔はしない

あるのはこのアルゼンチンビーフカツサンドを食べたいと言う願望だけ・・・・
さっそくビーフカツサンドに手を出す・・・・

ロザ「あっ・・・・」

メラル「あっ・・・・」

ラウラ「はっ!?」

ラウラがビーフカツサンドに手を出した瞬間
いつの間にかロザ・メラルの手がビーフカツサンドを掴もうとしていた。
お互いあまりにも突然の事で、目の瞳が死んだ人かのようになり

・・・数分固まる・・・・・・

数分固まったうち沈黙はロザが破る。

ロザ「ちょっと、このビーフカツサンドは私が先に一番見つけたから私のよ!!」

ラウラ「ロザちゃん、今回の件は捨て置く事できないわね。」

ロザ「何よ!!ラウラなんか、大樹と言う立派な恋人がいるくせに食べもんぐらいよこせ!!」

ラウラ「私と大樹の関係は恋人同士ではないし、むしろこのビーフカツサンドは私のよ。」

メラル「私にも喋らせろ!!ビーフカツサンドは私の物だ!!」

一度発言でどんどん炎上・・・・・・・・・3人の感情はヤバい状態になり
カツサンドを目の前に恐ろしくもくだらない戦いが始まろうとする。
ラウラとロザは部隊も違うが、二人の部隊を纏めるのはラプラミズ艦隊であり
・・・・お互い敵視しておらず仲のいい関係であったが・・・・
今回のビーフカツサンドの件で仲はなんとも言えない程悪くなっている。

更に言えば別の直衛艦隊のメラルなんかは・・・・・・・

メラル「ここはあたしの地元なのよ、宇宙軍と言う余所物なんかが食べていい物じゃないわ。」

ラウラ「職業差別するなんて酷いわね。」

ロザ「宇宙軍が食べてはいけない理由はないでしょ!!万年二軍の陸軍さんよ!!」

メラル「誰が万年二軍の陸軍さんよ!!歴史と伝統は古いわ!!」

お互い揉める食べ物のために・・・・・・・
ラウラとロザは共闘しメラルと戦うが、これは一時的な話であり・・・・
メラルがビーフカツサンドを諦めたら、ラウラとロザの一騎討ちになるだけの話になる。

とは言えメラルがビーフカツサンドを諦める兆しは全然ない。

メラル「若干小柄巨乳のロザ・べサーズ・・・」

ロザ「何よ・・・・」

メラル「ぷふふふふふ」

ロザ「何を笑っているのよ!教えなさいよ!!」

メラル「ぷふふふ・・・教えな~い~♪ぷふふふふふ」

ロザ「笑うなんて酷い、私の型は確かに記録参謀よりは大きいけど・・・・小柄だけどさ・・・・笑う事はないでしょ・・・・・うっ・・・・もういやぁぁぁぁ」

ラウラ「ロザ!!」

メラルの精神的攻撃
ロザはクァドラン・ロー空士長で若干小柄である事を気にしており・・・・・
そこをメラルに突かれ、涙目になって自分の部屋に行ってしまう。
ラウラはメラルの精神的攻撃にうわ~とドン引きしてしまう・・・・・・

やり方がずるい・・・・・・・・

ラウラ「メラル卑怯よ!!」

メラル「あら卑怯は戦争では正義になるのよ、ゼントラーディ人であるラウラが忘れるとはね。」

ラウラ「忘れてない!!(明日本当にじっくり可愛がってあげよう。)」

本当にメラルはどうしようもないので可愛がってお仕置きしてやろうと思うが・・・・
第1攻撃目標はビーフカツサンドのため・・・・
可愛がる行為は明日なので実行できず・・・・・
行動しようにもビーフカツサンドの事を考えると・・・・・・容易には動けない・・・

一体どうすればいいのか・・・・・・・・ラウラは真剣に考える・・・・・・

そう思っていた時・・・・・・・・・

アリサ「カツサンド、よろしく。」

「はい1ギャランですね。」

『あ”~!!』

いつの間にか来ていたアリサがビーフカツサンドを購入していた。
自分達が争っている間に

アリサがビーフカツサンドを取って・・・・買った・・・・・・・・

二人はショックのあまり声が出せなくなる・・・・・・・
なんでこうなってしまったんだと・・・・・・・・

なんとも言えない・・・・・・・・・・

ラウラ「しょうがない、別の商品を買うか・・・・・・」

メラル「ロザには悪い事をしたから何か買わないと・・・・・」

二人はビーフカツサンドを失った事で争う意義を失い
そのまま何かを買ってPXを後にした。
あの戦いは一体なんだったんだろうと・・・・・・・・・・

【マウント・プレザント空軍基地・隣接市街地演習場】

翌日になったマウント・プレザント空軍基地の隣の市街地演習場では・・・・
アンサーズ2個小隊がバトロイド形態で展開していた。

既に早朝から演習が始まっており・・・・・
アンサーズと第29・第30飛行小隊が一進一退の攻防を繰り広げていた。
既に神楽少尉が落とされ、第2小隊では半分やられている。

相手側も同じで第30飛行小隊は全滅・・・・
ガブリエルが落とされるなど、厳しい状態に陥っていた。

ハルト「流石、アンサーズ・・・第30飛行小隊も頑張ってくれたけど・・・相手も能力強化して全然結果が変わらないよ。」

オードリー「そうそう、教官らの腕前が進化しないのはありえないからね。」

ハルト「そう言う事・・・・・・・」

第29飛行小隊は中々アンサーズに決定的な打撃を与えられなくて焦っていた。
自分たちもかなりの死線を潜り抜け、腕前も上がったと言う自信を持っていたが・・・・

アンサーズの腕前も上がっており、対して差を縮める事ができなかった。

それに隊員の一人であるロザが猛烈に強くなった事は知っている・・・・・・
結局は自分たちは倍以上の努力をしないと追いつけない・・・・
永遠に越えて行く事ができない・・・・・

一同はその事実に落胆する・・・・・・・・

しかし・・・・・

メラル「私達はまだ負けてないわ・・・・・そんな弱気でどうするんですか隊長・・・・」

ハルト「・・・・・」

オードリー「言うわね。」

オタンゴ「まさにその通りだな。」

メラルの闘志は燃え尽きていない。
まだ反撃する心意気はまだ生きている・・・・
闘志に燃えるメラルの発言を聞いて第29飛行小隊の隊員達は奮起する・・・・

ラウラ「メラルが厄介だな・・・・アイツ・・・・」

ラウラはメラルを一番警戒していた。
ゼントラーディ人の特徴として一気に才能が開花する事があり・・・・・・
一連の戦闘でかなり経験を積んでいる事を知っているから・・・・・

メラルを警戒するラウラの額から汗が流れる・・・・・
それに昨日の件も・・・・・・

ガンポッドを構えながら緊張し、メラルの攻撃する時を待つ・・・・・・
一歩間違えたら敗北必至の事を・・・・・・・
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

第227話 南米軍管区司令部に到着

2018-08-06 23:45:16 | マクロス外伝蒼い髪のメルトラン(再編成中)
ラウラ達はロザの進言した対策の元、警備基地を飛び立った。
少々不安な面があるが・・・・・

取りあえず南米軍管区司令部まで行かないと安心できない。
早く任務を終わらしてフォークランドエリアに戻り残りの任務期間を過ごし宇宙へ帰りたい。
隊員一同は人それぞれであるが、宇宙へ帰りたいと思っていた。

ただ・・・・・・・・・

桐原少佐「何か忘れているような・・・・・」

任務遂行にあたって・・・・何かを忘れている。
とっても重要な何かを・・・・・・

なんとか思い出そうとする茂人であるが・・・・・・・やはり思い出せない。

それが一体何なのかは・・・・・後ほど、思い出す。

【南米軍管区司令部制空権から3km付近地点】

当然のように自由アルゼンチン軍残存部隊と協力関係の反統合勢力の部隊が
アムを殺害するべく待ち構えていた。

塹壕の中にロケットランチャーを搭載した歩兵部隊と
森林に溶け込んだデストロイド部隊が展開していた。
そして偽装されたトーチカにはSv-56が3機、随伴するSv-54が4機駐機している。

既に集められるだけの戦力を集めており
組織的に襲撃できるのはこれで最後だろう・・・・・・

「ファントムⅢを撃墜できなかったのは残念だが、開発主任を殺害する。死んでいった同胞のため・・・・フォークランド諸島奪取に失敗し組織的に崩壊した我々が出来る最後の道なのだ!!」

『おぉぉぉ!!』

自由アルゼンチン軍の指揮官は将兵達を激励していた。
フォークランド諸島制圧に失敗し、ファントムⅢを戦力化できず・・・・
そればかりか司令部も失ってしまった。
もう彼らには後がなく・・・・・・勝ってもどうせ他の新統合軍にやられてしまう・・・・・

南米の反統合勢力を集めようにも南米軍管区司令部への総攻撃は失敗・・・・・

もう立て直す事は不能・・・・せめて・・・・・・・
ファントムⅢの開発主任を殺害しないといけないのである。
指揮官を始め多くのパイロットは機体に搭乗し、待ち構える姿勢をとろうとした時。

「なんだ?・・・あの爆発はなんだ?・・・・・・・・・ってVA-3インベーダー!?統合軍だ!!」

「空襲だ!!」

突然、可変戦闘機部隊を収容していたトーチカが来襲した
VA-3インベーダーの編隊に爆撃され破壊された。
指揮官は統合軍に襲撃された事は認識していたが、頭の中は大混乱に陥っていた。
何故、突然敵機がやって来た・・・・・・・何故・・・・突然強襲してきたのかと・・・・・

それもそのはず・・・・・・・・・・

指揮官を混乱させる程の爆撃に利用されたVA-3インベーダーは
アクティブ・ステルスを更に強化された改良型である・・
ステルス機能でレーダーに反応しづらくなり、突如として襲撃する事が可能になっている。

その結果・・・・
自由アルゼンチン軍は何にも抵抗ができないまま可変戦闘機を破壊されてしまった・・・・・

可変戦闘機だけじゃない
多くのデストロイドや歩兵が潜んでいる塹壕が徹底的に破壊されている。
指揮官はまるで悪夢を見ているかのようで爆発する可変戦闘機や
デストロイドの様子を見続けていた。

だが、その悪夢は直ぐに終わる・・・・・・・指揮官が爆発に巻き込まれて・・・・・・・・

ラウラ「あれは・・・・・・爆発・・・・・・」

警備基地を飛びだったアンサーズ一行はVA-3インベーダーが
自由アルゼンチン軍が潜んでいる地点に爆撃している様子を見た。
爆発の大きさは凄まじく、見る者を圧倒するようなスケールである。

20機からなるVA-3はそのまま引き返すように南米軍管区司令部へ戻っていく。

桐原少佐「となるとやはり、連中は潜んで俺たちを待ち構えていたのか。」

爆発している地点を見て茂人は敵はまだ自分達を見逃してない事を誘った。
もし、友軍が爆撃による支援を行っていなければ
そのまま敵が網を張る地点に嵌っていただろうと・・・・・・
友軍が支援していなければかなりの被害が出ていただろう・・・・・

茂人はそう思っていると、VA-3を護衛していた可変戦闘機部隊がやってきた。

「アンサーズリーダー、そちらに救援に向かう途中であったマングース。整備不良のため・・・・かなり遅れたが・・・大丈夫だったか?」

桐原少佐「数時間で救援に向かうはずが1日明けとは・・・・・親父の部隊も呆れる、幸い敵撃退し警備基地に逃げ切れたのが幸いだったが・・・・」

「そう言わないでくれ、急遽・・・南米に居座る害虫共を駆除していたんだ・・・・事情は察してくれ・・・・・」

桐原少佐「はいはい。後で親父に文句言うから、」

彼らは本来アンサーズの護衛部隊になる予定の部隊であった。
しかし、一連のトラブルで予定よりも大幅遅れてしまい。

結局来たのが、今と言うわけである。
茂人は警備基地を誰一人欠ける事なく辿り着く事が出来ており不満に思ってもなかった。
後は南米軍管区司令部まで案内してくれればいいのだから・・・・・・・

ラウラ「南米軍管区司令部の司令官って・・・・・・・」

吉野大樹「南米軍管区司令部の司令官か?」

ラウラ「そうよ、誰なの?隊長と関係があるようだけど。」

ラウラは茂人の会話を聞いて大樹に基地司令は誰か聞いた。
大樹はラウラの言葉を聞いて少し微妙な表情を浮かべる。

と言うのは一瞬で、大樹はラウラが南米軍管区基地司令官を知らないのは当然かと思った。

吉野大樹「隊長の親父さんだよ。桐原茂政中将。」

ラウラ「えぇぇ!!嘘!!凄い家じゃない!!」

吉野大樹「シー声がでけよ!!」

ラウラ「ごめん。」

大樹はラウラに南米軍管区司令部の司令官が茂人の父親、桐原茂政だと伝える。
茂人の事を全然知らなかったラウラは、思わず大きな声が出る程驚いた。

あの間抜けっ面の茂人の父親が新統合軍のお偉いさんだと・・・・・
全然、ありえない・・・・

ラウラ「で・・・なんで隊長は言わないのよ?」

吉野大樹「家庭の事情なんだろうよ、隊長の家系は代々の軍人家系・・・・親の七光りとか・・・・予備役になった嫁さん泣かせの親不孝者だからあんまり知らせたくないとか・・・そんなもんよ。」

ラウラ「そうなんだね・・・・・・・へぇ・・・・」

茂人の父親茂政は基地司令官であるが、茂人は普段からそれを言わなかった。
どんな理由があるのかは分からないが、諸事情があると大樹は考えていた。
その諸事情がなんかのかは分からないが・・・・・

大樹的には軍人家系が故の独特な事情があるのだと思っている。
とは言え真相が謎のままなのは代わりはないが・・・・・

ラウラ「隊長ももったいぶらずに言えばいいのに・・・・・」

吉野大樹「それは隊長にも事情があるから、それは気にしない。」

ラウラ「いやぁ気になるのでしょ。」

今まで南米軍管区基地司令部司令官の息子だと言わなかった茂人。
ラウラはもったいぶらずに言えばいいと思っていた。

かなり名誉な事だし、恥じるべき事じゃないと・・・・・
なんでそれを隠すのか不思議でしょうがない。
ラウラはそれが不思議だなぁと考え込む表情をしているが・・・・・

大樹は冷静な顔で茂人自身の事情があるとラウラに言った。

そして

しらばくするうちに再生されたジャングルの中に巨大な滑走路が見えてきた・・・・
周囲には厳重な対空防衛施設があり
周りには正規軍のデストロイド・シャイアンやデストロイド・マサムネが展開している。
上空にはVF-5とVF-4000で構成されている飛行隊が哨戒飛行を行っていた。

ラウラ達は護衛部隊の誘導の元、滑走路へ離陸した。

「アム・ヒタチア主任・・・・・」

アム「げっ・・・・南米支部長・・・・・」

「話があるついて来なさい。」

アム「はい・・・・・・・・」

アムは到着して早々、新星インダストリー社南米支部長に呼び出される。
理由は当然ながら、VF-X-8ファントムⅢに関して・・・・・
とぼとぼと歩くアムの姿を見てラウラはなんだか可愛そうだと同情する。

まぁ自分が勝手に開発中止になった可変戦闘機を開発継続したんだから
処分されてもしょうがないと・・・・
ラウラは黙って連行されるアムを見続けるのであった。

ともあれ・・・・・・・・

これにて任務は無事に終了・・・・・
後はある程度休んだ後フォークランドエリアに戻り残りの任務期間を全うするだけ・・・・
きっちりと仕事をして、宇宙に帰る・・・・・・・・・

地球は中々いい所だったけど、やっぱり宇宙へ帰りたいと思っていた。

カゴメ「ヒタチアさん、やっぱあぁなるのね。」

ラウラ「上からの命令だし、しょうがないわね。」

カゴメ「それも・・・・そうか・・・・・」

カゴメもアムが連行される様子を見て感想を呟いており
ラウラがアムに関する事を言うと自分でも分かったのか・・・・
ラウラの言う事に納得し、自分がアムの立場になったらかなり嫌だなぁと思った。

【南米軍管区司令部.司令室】

新統合軍南米軍管区司令部.司令室の前
正装に着替えたラウラは茂人の命令で大樹と神楽少尉と共に司令室に来ていた。
一体何のために連れてこられたのか

ラウラや大樹.神楽少尉は全然分からない・・・・・・・・・

ラウラと神楽少尉は連れていくなら
小隊長などの幹部クラスを引き連れていけばいいのにと思った。

とは言え・・・・・・ラウラ的にも茂人の父親がどんな人なのか気になっていたので
神楽少尉とは違いドキドキしている。

吉野大樹「ラウラ、神楽少尉と愚痴を言っているが・・・・・隊長に聞こえないようにしろな。」

ラウラ「分かっているわよ、隊長は間抜けな面しているけど怒るとかなり怖いって事ぐらい馬鹿な私でも知っているわ。」

吉野大樹「自分で馬鹿と言うな。」

ラウラ「ふ~は~い。」

ラウラ達はそんなやり取りをしているが、まだ入室は許可されていない。
89式自動小銃を持っていて制帽を被り、立哨と睨めっこしており・・・・
愚痴を楽しく話していたラウラと神楽少尉は静かになる。

なんとも言えない雰囲気・・・・・・
ラウラ達が黙り込んで10分経ってもまだ入室の許可が降りていない。
ずっと立哨しているラウラも表情が退屈そうになる。

「軍管区司令官が入室を許可されました、どうぞお入りください。」

中にいた警務官が茂政がラウラ達の入室を許可した事を伝え、茂人を先頭に司令室に入る。
ラウラは司令室に入るとなんとも言えないような緊張感に包まれた。

南米軍管区司令部の偉い人で、うちの直属の上司である茂人の父親。
一体どんな人なのか、下手に対応させて怒らせたりしないか心配になってしまう・・・・
そうしたラウラの心配を余所に、茂人は敬礼する。

桐原少佐「新統合宇宙軍月面クラビウス基地所属予備艦隊SVF-64アンサーズ中隊長兼アルタミラ飛行隊司令官桐原茂人予備役少佐であります。」

桐原司令「アム・ヒタチア.新星インダストリー社社員の護衛の件は御苦労。まぁ茂いや・・・少佐と部下達も席に座ってくれ。」

桐原少佐「ハッ」

ラウラ曰く、見た目は至って普通のおじさんであった。
貫禄があるが、茂人に感じる変人らしさは感じられない。

普通に軍人らしさのある将官であった。

茂政の言葉で席に座り、茂政の話を聞こうとする・・・・・・・・
4人が席に座ると茂政は向かい側の席に座った。

桐原司令「任務御苦労様と言いたいが・・・・・・・お前はようやく職務に就いたのだな。」

桐原少佐「はぁ・・・・・」

桐原司令「お前と言う奴は・・・・・まぁいい、今の職務しっかりやってくれ。」

再びラウラ曰く、始まったのはお説教的な何かであった。
まぁデワントンからいろいろと聞いていれば
義娘を心配する父親である茂政の今の言葉は妥当だと思う。

それほどまでにいろいろと迷惑をかけているから・・・・・・・・

ラウラは茂人の一連の事を思い浮かべ明るい表情を浮かべた。

桐原司令「元気な部下を持っているな、茂人・・・・・」

桐原少佐「あっ・・・・・・お前ら・・・・おっほん、ありがとうございます。」

桐原司令「君たちもうちの馬鹿の元で働くのは大変だろうが、しっかり支えてやれ!!」

『はい!!』

そんな様子を見た茂政は少しニヤけながら、ラウラ.大樹.神楽の事を褒め激励する。
若くて元気なのはとてもいい事である。
かつても自分もそうだったように、馬鹿息子も同じように・・・・・・・・

褒められたラウラ達も嬉しくなり、緊張が解けた。

桐原司令「そこの青い髪をした・・・・准尉、名前は?」

ラウラ「わ・・・・私ですか?」

桐原司令「そうだよ。」

ラウラ「・・・私はアンサーズ所属ラウラ・ベルタリア准尉であります。」

桐原司令「君はメルトランなのかね?」

ラウラ「はい・・・」

桐原司令「ほう・・・・・・・」

緊張が解けたラウラに直接茂政が話しかけてきた。
あまりにも突然なことにラウラは再び緊張してしまう。

ラウラは緊張しながらも自己紹介をした・・・・・・・

桐原司令「馬鹿息子!!」

桐原少佐「俺は馬鹿じゃねぇ!!」

桐原司令「うるせぇ・・・お前は馬鹿なんだよ!!ところで・・・・・メルトランと女性兵士は何人いる?」

桐原少佐「ベルタリア准尉含め2名.女性は3名程いる。」

桐原司令「ほう・・・・趣味だな。」

ラウラ「ぷっ・・・」

事故紹介を済ませると、茂政は茂人に自分の部隊にどのくらい女性がいるのか聞いた。
茂人はそのまま言うと、反応は趣味だなと済ました。
これを聞いた茂人は顔を赤くし・・・・

ラウラは笑い、当然大樹と神楽も笑う・・・・
確かに趣味と言いようのない配置であったから。

吉野大樹「笑えるな・・・・」

ラウラ「隊長ったらデワントン2級空士長を奥さんにしているし・・・・・」

神楽少尉「事実そうだな。」

桐原少佐「お前らな・・・・・・」

一連のやり取りに部下達は爆笑し、茂人は怒る。
その様子を見ていた茂政は一同を諌めるが・・・・

この後も中々楽しい話をした・・・・
いろいろ部隊が結成されてからの戦いやそれ以外のエピソードなど・・・・
3時間にも渡り話続け、一同はそれぞれの場所に戻る・・・・

桐原司令「案外息子もよくやっているな安心した。」

息子の話や部下のやり取りに茂政は安心する。
案外、楽しくやっているし安心したと・・・・

ただ・・・・気になったのが・・・・・

桐原司令「ラウラ・ベルタリア准尉か・・・・」

ラウラであった・・・・

茂政はラウラを何処かで見た事があるなと思った・・・・・
だけど、初対面・・・茂政は一体何故なのか考えるが・・・・
結局分からない・・・・・・一体・・・・・

分からないままだが・・・・、大した事がないので茂政はタバコを吸いきっぱり忘れた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする