マクロス外伝大本営 新統合軍極東太平洋軍管区司令部

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マクロス外伝 サンダーボルト スヴァードの恐怖

2019-01-23 07:34:49 | マクロス短編
第2次ウィンダミア独立戦争から一年が経った西暦2068年。
銀河各地の辺境の星系で反統合組織による決起が相次いだ。

現地の新統合軍はこれらの反統合組織による決起に対処するも・・・
歩兵やデスロイドなどを駆使する反統合組織に苦戦し鎮圧が遅れてしまい・・・
惑星の治安を悪化させると言う事態を招いていた。

【西暦2068年.マーシェリ星系惑星グリビオン】
マーシェリ星系惑星グリビオン、かつて主星ラーシェに入植した・・・・・
新マクロス級移民船団マクロス22から分かれた近距離移民船団が入植した惑星である。
この惑星の主産業はタバコ.銀河バナナなどであり・・・・・
惑星全体が東南アジアと南米・中南米を一つにしたような惑星である。

「MOVE・GO・GO・GO・GO」

そんな惑星グリビオンだが、治安は悪い。
元からいたグリビオン人による、マフィア組織・・・
流れ着いた反統合思想の持ち主、統合政界から排除さ統合政府に恨みを持った共産主義者など。

危ない要素がいろいろと集結した結果、治安の悪い惑星になった。
いや、元から悪かったのが更に酷くなったと言った方が正しいだろう。

常に警察と陸軍で編成された麻薬組織撃滅部隊による戦闘や・・・
装備の悪い反統合組織との戦闘は日常茶飯事となっている。

【惑星グリビオン.マーサイド大陸.テリオ空軍基地】
マーサイド大陸東部にある新統合空軍テリオ空軍基地。
周りを人工の川と天然の川ニューアマゾン川に囲まれた基地であり・・・・・
近くにはテリオタウンとテリオ陸軍基地がある。

見た目は完全に田舎と言う感じであり、見るからに面白みがない場所だと感じる。
と言ってもいろんな場所に銃弾や爆発した後が見られ・・・・
ここで激しい戦闘が行われたと言う証拠がチラホラ分かる。

マイハーク「また街で銃撃戦か・・・・何度目か?」
新統合空軍マイハーク・ジェナス.少尉

エリス「この1週間で19件ですね。先週の2つ増加で・・・・」
新統合空軍エリス・クラウゼ.少尉

マイハーク「17件か・・・・かなり多いな。」

この基地で勤務する空軍パイロット.マイハーク・ジェナスと・・・
同僚のエリス・クラウゼの二人は周辺の街テリオタウンの治安について語る。

二人は別の惑星から転属になった身であるが・・・・・

テリオタウンを始めとする惑星グリビオンの治安の悪さに驚く・・・・・
そればかりか・・・・・・・・・・

マイハーク「治安悪いのもいいとしてだが・・・・・この旧式を使うのもな・・・・・・」

エリス「VF-31サンダーボルト・・・・今年で37年目の旧型ですからね。」

マイハーク「37年の旧型・・・・・・VF-171の方がマシだ。」

この惑星の新統合軍の装備は旧式が目立つ・・・・・
VF-11はまだマシな方であり・・・・・

別の基地ではVF-5000が配備されているそうである。

なんせグリビオンは戦術的に大した価値もなく・・・・・
VF-171やVF-25などの兵器を配備していない・・・・
それだけではなく、VF-19やVF-22もいない・・・・

エリス「取りあえず、仕事しよう・・・文句言ってもVF-171が来るわけでもないし。」

マイハーク「まっそれもそうだよな。」

エリス「休憩終わりだし・・・・午後も頑張ろう。」

とは言え、文句言ってもVF-171が配備されるわけではない。
黙って今の仕事に専念・・・・・・

二人はそう思いながら、休憩を終え仕事に戻る・・・・・・

「ハンター01よりHQへ、異常なし・・・・ゲリラのお客さんなし・・・・オーバー。」

『こちらHQよりハンター01へ、引き続き警戒後・・・・僚機と共に基地へ帰投されたし。』

「了解。」

OVF-1ブロンコⅡが編隊を組んで飛行していた。
このブロンコⅡと呼ばれる機体はヴァリアブル・コイン機であり・・・・
反統合組織などのゲリラ掃討戦に使われている。

既にQVF-2ドラゴンフライⅡやQVF-3プラカⅡなどの後継機があるが・・・・・・
ここグリビオンに置いて今も現役として活躍している。

「03から01へ、暇ですね。」

「暇なのは間違いだぞ、連中の基本はゲリラ戦・・・・・戦闘機を使わない歩兵戦術だ・・・この下には無数のゲリラが潜んでいるのだぞ。」

「ハッ・・・・そうであります・・・しかしゲリラはナパームや爆弾とうかなどでいちころでは・・・・・?」

「そんなはずはないぞ・・・・ロケットランチャーやミサイル弾はかなり厄介だ・・・けっして油断できるものではない。

ゲリラ狩りの兵士達は相手が歩兵ばかりなので油断している。
完全に殲滅するのが難しい連中であるが、殺すにはそれほど難しくなく。
人間が蟻を踏み殺すかのような感じであり・・・・・やる気がない。

隊長は兵士としての経験が長いため部下を諌める。

「ん?隊長、武装ハーフトラック確認。」

「あのタイプの武装ハーフトラックは麻薬密売組織の物だろう、前を封鎖して動きを止めるぞ。」

部下の一人が武装したハーフトラックを見つけた。
武装したハーフトラックを使うのは反統合組織ではなく麻薬密売組織・・・・・
その証拠に武装ハーフトラックの後ろには輸送トラックが続いている。

武装ハーフトラックは護衛だろう。

「止まれ!我々は新統合軍である、麻薬の密輸は違法行為である。速やかに停止し我々の指示に従え!」

ブロンコⅡ部隊はバトロイドに変形し麻薬密輸集団の車列の前を封鎖し止める。
止まる車列にレールマシンガンを向けて、護衛車両を破壊する。

麻薬輸送車両から降りたマフィアは、驚いてはいない。

そんな様子を見た隊長は違和感を覚える。
何かがおかしいと・・・・

ズガァァン

「なんだ?2番機が・・・・・」

「やられただと?何処からだ?」

突然、ブロンコⅡの2番機が爆発し大破した。
隊長と僚機は爆発し大破した2番機の方向へ向くと・・・・
そこには川から上陸した複数の機影を確認した。

「VMSだと・・・しかも最新型のVMS-21グリッシュ」

確認できたのは、VMS・・・ヴァリアブル・ミゼット・サブマリン。
かつて存在した特殊潜航艇とは違い、安全性と操縦性が大幅に強化され・・・・・
潜水艦から発進できる海の戦闘機と言われる程の機能になっており。

統合戦争では地球統合海軍と反統合同盟軍の海軍部隊がそれを用いてり・・・
激しい海中戦と言われる戦闘を繰り広げていた。

次第に統合戦争末期では可変性を加え、VFなどの可変機同様・・・・
サブマリン・バトロイドの二段変形が可能になっており・・・・
第1次星間大戦末期の地上戦で残存部隊がこれを運用し・・・・
ゼントラーディ軍残留部隊を圧倒した逸話も残している。

「くそ・・・・・・・麻薬密売のギャングがこれほどの武装を持っているとはな・・・・・・・近隣基地に応援を頼め!」

「ハッ」
えを
今回出現した・・・・グリッシュと言われる最新型のVMSの数は6機・・・・・
しかも、ブロンコⅡよりも性能のいいので後退を余儀なくされる。

が・・・・・・

グリッシュ部隊6機のうち4機がバトロイド形態のまま追撃しており・・・・
攻撃によりブロンコⅡは変形機能を損傷し、変形できないようになってしまう。
それでもなんとか善戦しながら、後退する。

マイハーク「ウィンダミア王国が内乱らしいな。」

エリス「第2次ウィンダミア独立戦争後、統一前に恭順した国の王家の末裔の貴族がシェルバンと手を組み反乱・・・・親統合政府派の王家も決起し三つ巴だそうよ。」

マイハーク「しゃれになんないな、正統なプロトカルチャーの末裔とか自称した癖に。」

マイハークとエリスは待機所にいながら、今起こっているウィンダミアの騒乱について話し合っていた。
ハインツ・ネーリッヒ・ウィンダミアの風の歌による老化現象・・・・
ロイド・ブレームによる行動でウィンダミア王宮の権威が衰えてしまい・・・・・

統一前の国家の末裔らが各勢力と手を組み反乱を起こした。

この騒動については別の機会で語られる事になる。

『ゲリラ狩り第3小隊が敵部隊と遭遇、救援要請。基地飛行隊は・・・・大至急出撃されたし。』

「お前ら・・・・出撃だぞ!!急げ!!」

マイハーク「ちっ敵かよ。」

話の途中であるも、基地に救援要請が届いたため・・・
マイハーク達の部隊に出撃命令が下る・・・・

すぐさまVF-11Bのコックピットに乗り込み・・・・そのまま離陸し・・・
6機編成で、ブロンコⅡ部隊が救援要請を出した地点に向かう。

数分後・・・・・・・

マイハーク「あれは?」

エリス「戦闘の炎ね・・・・」

救援要請を出したとされる地点で爆発を確認した。

更に近づくと、1機のブロンコⅡが抵抗するも・・・・・
グリッシュのミニガトリングにより蜂の巣にされ、機能は停止・・・・・

このブロンコⅡの撃墜により部隊は全滅した。

「馬鹿な・・・あれは我が軍でも配備されたばかりの機体だぞ。」

「何故テロリスト風情が持っている?」

グリッシュの姿に隊長を始めとする部隊員は驚く・・・・・・

新統合海軍の最新鋭機が何故こんな所にあるのか・・・・何故こいつはそこにいるのかと・・・・・
激しい衝撃とショックを受けるが・・・・・・・・

「ぐっぎゃ・・」

「何?ぐあぁ」

エリス「そんな隊長。」

マイハーク「奴の攻撃じゃない・・・・何処だ?・・・」

突然・・・隊長と僚機が撃墜された。
圧倒的なスピードで撃たれたようで・・・・2機は一瞬で火達磨になる。

明らかにグリッシュからの攻撃ではなく、上からの攻撃・・・・

まだ敵が潜んでいる・・・・
マイハークとエリスは周囲を捜索する・・・・・・・

「ぐあぁぁ・・・」

エリス「あそこよ!!」

マイハーク「あれは・・・・Sv-154スヴァードじゃねぇか。」

仲間が攻撃され・・・すばやく攻撃してきた方向に視線を合わせると・・・・
第1次ウィンダミア独立戦争で運用していた1機のSv-154スヴァードがいた。
形態はバトロイドであり、狙撃銃らしき物を構えておりそこから狙撃していたようだ。

友軍機は残りマイハーク.エリス含めて3機・・・・・・・

「くそぉぉぉぉぉぉ。」

エリス「待って!?」

僚機がスヴァードに向けてファイター形態のまま突撃しながら銃撃をする。

既に仲間は隊長を含む半数以上撃墜され・・・・
仲間を殺された怒りからか、正常な判断が出来なかった。

正常な判断が出来なくなった結果、スヴァードはファイターに変形し一度回転し。
攻撃してくるVF-11を撃破する。
これでマイハークとエリスの2機しか残ってない。

マイハークは若干冷静さを失いかけるが、なんとか正気は保っているが・・・・
何かに気がつく。

マイハーク「くそ、いつの間にかあいつら逃げている。」

グリッシュと麻薬組織の輸送車列が消えている。
スヴァードが攻撃している隙に戦線から離脱したのだろう。

なんとかスヴァードを撃墜しなければ、マイハークはエリスと共にスヴァードに挑む。

マイハーク「ぐっ」

エリス「マイハーク!?」

スヴァードに挑んだマイハークだが、反撃により方翼を失ってしまい・・・
バトロイドに変形し、地上に降下しようとするが・・・・
スヴァードがバトロイド形態に変形し、マイハークに掴みかかってきた。

なんとか反撃するも、スヴァードの方が強く。
次第に押されていく。

エリス「このぉぉ。くっ、くそ」

エリスは押されているマイハークを救うべく・・・
バトロイドに変形しガンポッドを銃剣を取り出し、一旦地上に降下し・・・
マイハークを押さえるスヴァードに向けて突撃する。

が・・・・

銃剣はスヴァードに掴まれてしまう。

マイハーク「エリス!!」

エリス「くぁっ糞、脚が・・・・」

スヴァードは掴んだ銃剣を奪い取り、エリスの右脚部を破壊した。
その姿を見たマイハークはこのパイロットただ者ではないと思った。

エリスのガンポッドを持つ手を破壊すると・・・・方向を振り返り・・・・
付属装備であろう、アサルトナイフを持ちマイハークに迫る。
なんとか抵抗しようとマイハークはガンポッドを向ける・・・・

マイハーク「うわぁぁぁぁぁ」

スヴァードは突撃し、マイハークのガンポッド攻撃を回避しどんどん近づく。

もうダメだ・・・・・
マイハークは死を覚悟し・・・・目をつぶる。

ガァン

マイハーク「うわぁぁぁぁぁ」

ナイフで突き刺さる前に防弾シールドをおもいっきり脇腹に突き刺した。
腹部に命中し突き刺さり、致命傷を負わせるも・・・

最後の抵抗と言わんばかりか、ナイフをマイハークのサンダーボルトの頭部に突き刺した。

突き刺したナイフで頭部を破壊すると、スヴァードは機能を停止した。

マイハーク「はぁはぁ、エリス・・・・」

エリス「マイハーク・・・生きているわ、今回は難敵ね・・・・」

マイハーク「難敵どころじゃない、化け物だ。サンダーボルトで勝てたのが奇跡だよ。」

マイハークは生きていたエリスと通信し、今回戦ったスヴァードの感想を言った。

性能の差とパイロットの技量の差。
この事実を突き付けられたマイハークは、今の現状に失望する。
二人はその後、救出されるが・・・

麻薬組織の車列を逃した事による謹慎処分が下された。
とは言え技術不足の差も露呈したため、少し最新型のVF-25の機種変更を決めるのであった。
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