仕事関係者さんとSR終わりに
今夜は coordinator と少しご一緒しながら、
話しを色々と・・・・・。
色々なテレビCMなどで
「人生設計」という言葉をよく聞きますけど、
住まい手さんとの打合せをしていると、
この「人生設計」という言葉がよく頭に浮かびます。
僕たちが建築家として、
つくり手として行っている
家づくりというのは
単なる間取りの設計ではなく、
その方の人生の設計そのものではないかと思うんです。
住まい手さんにとって「家を建てる」
ということはどういうことか、
ということをいつも考えています・・・・・。
そのパートナーとして建築家としての僕を
選んだという意味についても同様に。
家づくりをする上で最も大切なことは、
これから自分たちが「どういう暮らしをしてゆきたいか」ということで、
それはその人が「どう生きて行きたいか」という事でも
あるんですよね。
いわば、住まい手さん、
家族の「こうありたい、こうなりたい」を
カタチにするのが
家づくりの本質であると思うんです。
ところが、往々にして「これまでがそうであったから、これからもそうだろう」
という過去の経験からの未来予測が、
住宅の計画を支配してしまう事もあり、
だから僕は専門家としても、
建築家という立場でもありながら
生活者の視点からも、
「どうしたいか」を拾い上げながら、
「こうあるべき」を説き、
「こうなりたい!」につなげていくように・・・・・。
ある意味では勇気を持って、
住まい手さんの背中を
押していかなくてはならないと思うんです。
住まい手さんご家族は、
家を建てることによって
ある意味では「生まれ変わる」という事です。
ヒアリングは単なるアンケート調査ではなく
大切な原点の部分を拾い上げる最初の部分。
ところが世間一般では、
建て主のご要望をそのまま聞くことが、
建て主に寄り添うことのように
思われている気がしてならないんです。
よほど自己プロデュース能力に長けた人ならば、
相手に正確に自分たちの「こうありたい」を
表現することが出来るだでしょうけど、
でも実際には「どう表現してよいかわからない」
それを引き寄せて、
言葉にならない空気のような
ふわふわしたものに輪郭を与える、
それこそが設計ではないかと思うんです。
目の前の精緻に描き込まれた図面は、
その方の人生設計そのもの。
日々の食事が、その人の体をつくるように、
日々の経験がその人の人生を生み出すように
日々の生活がその人の人生をつくる。
自分たちの「こうありたい、こうなりたい」を
具体的な形で表現できた人は、
それからの人生でも具体的なビジョンが
描けるようになるだろうと思います。
無理だろうと思っていたことが実現できた人は、
これからも自分を信じる事が
できるようにになるに違いないと思うのです。
家づくりは人生そのもの・・・・・。
大事な時間を過ごす場所がつくりあげる未来を
丁寧に考えるように、
今夜も色々と人生哲学みたいな時間になりましたけど。
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