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四代目桶屋金之助の世界

おろかなるひとり言
胸を張れるような自慢話などはありません。
照れくさい話や恥ずかしい話ばかりです。

岡林信康 『山谷ブルース』

2018-03-28 21:13:39 | 音楽
1か月ぐらい前だったかと思う。
BSで家で眠っているレコードを掛けるという番組が放送された。
MCは野口五郎さん。
お兄さんがレコードプレーヤーを持って、その土地の人に声をかけ
レコードを持っている人の家に行き、懐かしい思い出の歌を掛けるとういうそんな番組であった。

ある60代の男性の方が1枚のレコードを紹介していた。
岡林信康さんの『狂い咲き』というレコード。
1971年7月28日に日比谷野外音楽堂で行われたライブ盤である。

流れてきた曲は『山谷ブルース』
♪今日の仕事はつらかった
 あとは焼酎をあおるだけ
 どうせ どうせ山谷のドヤずまい
 ほかにやる事ありゃしない

60代の男性が若いころよく聴いていた歌だという。
あの頃の思い出も語っていた。

♪一人酒場で飲む酒に
 かえらぬ昔がなつかしい
 泣いて 泣いてみたってなんになる
 今じゃ山谷がふるさとよ

どうやら歌詞と同じような境遇だったらしい。

自分がこの歌を初めて聴いたのは中学生のころ。
歌詞の意味はピンとこなかった。

♪工事終わればそれっきり
 お払い箱の俺たちさ
 いいさ いいさ山谷の立ちんぼう
 世間うらんで何になる

20代、働くようになってから、この歌の歌詞の意味がわかった。

♪人は山谷を悪く言う
 だけど俺たちいなくなりゃ
 ビルも ビルも道路も出来ゃしねえ
 誰も分かっちゃくれねぇか

久しぶりにこの『山谷ブルース』を聴いてみた。
それもライブアルバム『狂い咲き』(CD)で。

♪だけど俺たちゃ泣かないぜ
 働く俺たちの世の中が
 きっと きっと来るさそのうちに
 その日にゃ泣こうぜうれし泣き

岡林信康さん、フォークの神様と言われれていたけど、
この歌は演歌だよ。胸にジーンとくる。
どこか哀愁を感じる名曲だと思う。

『狂い咲き』のCDは数年前に手に入れた。
岡林信康さんのベスト盤とも云われている。
10代、20代のころには気付かなかったことが
50代後半になって聴いてみると新たな発見もある。

「古き良きあの時代(ころ)の歌」
今の音楽には無い、何かが詰まっているんだろうな。
だから今、聴いても感動するのかもしれない。
コメント (2)
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