四代目桶屋金之助の世界

おろかなるひとり言
胸を張れるような自慢話などはありません。
照れくさい話や恥ずかしい話ばかりです。

森田童子 『まぶしい夏』

2018-06-10 10:24:26 | 音楽
6月→桜桃忌→太宰治→森田童子
6月に入るとこんな図式が頭に浮かぶ。

作家太宰治さんの影響を受けた人たちは随分といるだろう。
森田童子さんもそのうちの一人ではないだろうか。
1stアルバム「グッド・バイ」に収録されている『まぶしい夏』
この歌を聴くとそれが伝わってくる。

♪玉川上水沿いに歩くと
 君の小さなアパートがあった
 夏には窓に竹の葉がゆれて
 太宰の好きな君は 睡眠薬飲んだ
 暑い日だまりの中 君はいつまでも
 汗をかいて眠った

 あじさいの花よりあざやかに
 季節の終りの蝉が鳴いた
 君から借りた太宰の本は
 淋しいかたみになりました
 ぼくは汗ばんだ なつかしいあの頃の
 景色をよく覚えている

森田童子第一世代。
高校の頃、リアルタイムで彼女の歌を聴いていた。
ちなみに森田童子第二世代はTVドラマ「高校教師」を
見ていた世代と云われている。

深夜放送から流れてきた「さよならぼくのともだち」
これが 最初に聴いた曲だと思う。
なんて切ないメロディ、そして悲しい詩。
勉強する手を休め彼女の歌の世界に入ってしまった。
そして少ない小遣いで買った「グッド・バイ」のLPレコード。

深夜一人でボリュームを下げ淋しく聴いていたあの頃。
『まぶしい夏』を聴いてから僕も太宰治を読んでみた。
「グッドバイ」、「人間失格」・・・。

今、このアルバムをCDで聴いている。
何度聴いても胸に染みる。
森田童子さんの歌の世界。
70年代青春。
いつ聴いてもあの頃の「ぼく」に巻き戻ししてくれる。
森田童子さんのアルバムは淋しい僕の青春なのかもしれない・・・。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする