イヤな予感は当たるもんで、名古屋グランパスエイトのフィッカデンティ監督が退任することになりました。
理由は、金銭問題と契約期間の問題だそうな…。
ルヴァン杯で初優勝しても、首を切るグランパスの恐ろしいフロントに脅威を感じます。
万年J2への降格ラインを彷徨っていたチームを昨年は3位、今年は5位に押し上げ、カップ戦の優勝も成し遂げた監督を簡単に斬って捨てるやり方は、一見トヨタ生産(清算)方式の効率重視と費用対効果を如実に現すケチくさい企業経営方針と重なります。
守備で勝っても、点を取れないチームでは面白くないというオカシナ名古屋風(トヨタ風か)の理論に基づく発想なんでしょうか?
ファンやサポーターは勝ってくれれば、そんなんどっちでもいいんだよ。
こんな話は、もう十何年も前にドラゴンズが落合監督を切って捨てた時とよく似ています。
グランは財政的に厳しいチーム状況にもあり、フィッカデンティ監督の交渉もキツかったのかもしれませんが酷い話です。
Jリーグ後半戦に入ってゲーム数が増え疲れが極度に溜まっていたイレブンの動きは悪く、前半戦のように1点取れば後は守って逃げ切ることができなくなってきたのは確かです。
それもこれも、フロントがJリーグ、ACL、ルヴァン杯、天皇杯を闘い抜ける選手層を確保しなかったからなんですが(ケチなフロントが一年間戦うチーム作りをしなかった)…。
そして、得点力アップのために大枚はたいて連れてきたポーランド代表FWシュヴィルツォク選手を「動きが悪い」と使わなかった監督の采配にフロントはゴウを煮やしていたのでしょう(「折角、補強したのになんで使わない」と怒ったのか)。
じいちゃんは、数日前の記事でフィッカデンティ監督とシュヴィルツォク選手がうまく折り合いをつけて、来季はもう少し得点力をアップして欲しいと書きましたが、それは叶わぬ夢となってしまいました。
お金がないから、来季は現有勢力で乗り切っていくしかありません(ヘタすりゃ~、移籍金が高い選手は放出するかもね。トヨタの費用対効果を考えると…。トヨタの経営方針が染みついたフロントスタッフばかりだからね、特に偉いさんたちは…)。
新監督には、現役時代FWだった長谷川健太氏がなるとのことです。
折角、守備が纏まってきたのに、風間流の攻撃重視のチームに逆戻りしそうで不安です。
フィッカデンティ監督がチームに植え付けた守備力と長谷川新監督の攻撃力重視の采配が噛みあってくれればいいんですが、果たしてそんなにうまく行くでしょうか。
来年、また下位を行くようではフロントの責任問題はどうなる?
風間さんの時は、どんなに批判されても監督を守り抜いてチームをガタガタにしたフロント(トヨタのバカ天下り連中)の責任は知らんぷりしてたので、もしなんぞかあってもJ2に落っこちるまで、知らぬ存ぜぬを決め込むのがオチではないでしょうかね。