大澤朝子の社労士事務所便り

山登りと江戸芸能を愛する女性社労士が、
労使トラブル、人事・労務問題の現場を本音で語ります。

明日から来なくていい!・・・分かりました。は、解雇?

2012年12月04日 00時08分38秒 | 退職、解雇

中小企業の社長さんで、こんな経験はある人、いませんか?

ちょっと生意気、問題行動あり。謙虚さなし。世の中で自分が

一番エライと思っている若者^-^従業員。

腹立ちますよね・・・。

ある日、堪忍袋の緒が切れて・・・

「明日から来なくていい!」と、つい言ってしまった・・・。

敵もさるもの、奥底では喜んでいますよ。そして、大抵、こう言います。

「わかりました」

荷物たたんで、とっとと出ていきます。そして二度と出てきません。

そして、次なる行動は2パターン。

1、内容証明郵便で慰謝料または解雇予告手当を請求してくる。

2、労基署へ行って不当?「解雇」を訴える。

慣れてる方は、1がダメなら2に進む、というパターンもあったりします。

読者は、これを「解雇」と思われますか?

大抵の方が間違って認識しているのですが、これは「解雇」ではありません。

使用者の「明日から来なくていい」という「退職の勧め」に対し、

「わかりました」と言って、本当に出てこなくなるのは、

労働者側の「同意・承諾」です。

当事務所のホームページ「退職、解雇とは?」に書いてあります通り、

使用者の「退職の勧め」に対し、労働者側が同意したのですから、

これは、立派な「勧奨退職」。解雇ではありませんので、お気をつけて。

従いまして、使用者には解雇予告手当の支払い義務はありません。

間違って、従業員さんから請求されるままに「解雇予告手当」を支払ってしまった・・・

なんていう方、おられませんか?

ま、過去のことは済んでしまったこと。明日のことだけを考えましょう。

そんな従業員さんでも必ず「いいところ」を認めて、伸ばしてあげてください。

そんな暇はない? ま、ものは考えよう。怒りの炎を燃やすより、

少しでも「いいところ」を見つけてあげると、こちらも嬉しくなりませんか。

はい、これ、私自身の経験談でもあります。

怒るより、褒めろ。

最近、特に気を付けていることなんです。

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