大澤朝子の社労士事務所便り

山登りと江戸芸能を愛する女性社労士が、
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本当は怖い?年金番号の話 その3

2012年12月07日 01時35分33秒 | 公的年金等

さんと〇さんは別人?

 

社会保険労務士の大澤朝子です。

前回は、年金番号を2つ以上持ってしまった人のための基礎年金番号「統合」

のお話をしました。

基礎年金番号を2つ以上持ってしまうと怖いことになる、というお話の、きょうは第3話。

ここまで読んでくださった方なら、きっと今日のお話もご理解いただけると思います。

本当にあった、「年金手帳を入社時に会社に提出しなかったために起きた事件!?」

とは・・・。

「〇〇子」さんという氏名の人(20歳)が入社しました。

その人は、履歴書に「〇〇子」と書いていましたし、

年金手帳を会社に提出しなかったため、

総務のA子さんは、「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」の氏名を

何の疑いもなく「〇〇子」と書いて年金事務所に提出しました。

1~2か月経った頃でしょうか。

「〇さん」が、総務のA子さんのところに飛んできました。

「何で、私のところに国民年金の保険料納付の請求書が

来るんですか?! 私は、会社で厚生年金に加入しているんですよね!」

と言って、真新しい年金手帳と国民年金の保険料納付書を出しました。

A子さんは、「はあ~?・・・」。なんのことかわからず、困ってしまいました。

そうです。〇さんは、会社で厚生年金保険に加入していますので、

国民年金に加入する必要はありません。

A子さんは、〇さんの持ってきた真新しい年金手帳と国民年金の保険料納付書

をもって、さっそく年金事務所に聞きに行きました。

結果は、こうです。

さんが入社時に年金手帳を会社に提出しなかったために

会社が届け出た「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」の間違った?

氏名「〇〇子」で、新たに基礎年金番号が振り出されてしまった。

(20歳到達時に振り出された基礎年金番号があるはずですが、

同姓同名、同生年月日、同住所の記録がなかったためと思われます。)

 

一方、国民年金の方の氏名は、正しい「〇〇子」であり、20歳到達時に振り出された

基礎年金番号が生きていた。(この場合、住民票の正しい字で記録されます。)

このため、〇さんに国民年金の納付書が送られてきたーー。

こうして、年金記録上、〇さんと、〇さんは、別人と判断されてしまったのです。

総務のA子さんは、〇さんの2つの基礎年金番号を1つに「統合」してもらいました。

(この場合は、厚生年金保険の方で付された基礎年金番号に統合しました。)

こうして、〇さんの年金記録は、生涯一つの基礎年金番号として、無事に生きて

いくことができました。

A子さんもやっと胸をなでおろしました。

ところで、その後ですが、あいかわらず、〇さんが会社に提出する書類には、

氏名「〇〇子」であり、時に、A子さんの”プチ”逆鱗に触れることもしばしば

であったということです。

格言。

「会社に提出する履歴書等書類には、住民票通りの正しい漢字を書きましょう。」

「小さな気遣いが、大きな得を生むのです。いえ、年金のお話しです。」

 

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