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そこのお若いの、セブンイレブンが開店と閉店の時間だったって知っとったか?(ラーメン興亡5)

2006年10月07日 | 書いたもの
 「チャーシューオニギリ」
今でこそ珍しいものではなくなったが、
あの頃はどこにもなかったように思う。
おにぎりなら、ある程度作り置きもできるし、
すぐに出すこともできる。
何より肉の入ったおにぎりを未来が喜ぶだろう。
コンビニのおにぎりを買う人があまりいなかった時代である。
セブンイレブンが7時に開店して11時に閉まっていたころだ。
おにぎりは家庭の味だったし、具が肉のおにぎりも一般的ではなかった。
 当然ながら安さんに相談したが、反応は芳しくなかった。
安さんも米にはいい思い出がなかった。
加えてもう一つは、邦さんがOKするかどうかである。
ぬりかべ屋で、マコトさんが全面的に下駄を預けているのが
安さんが作る麺と、邦さんが作るチャーシューだった。
「おにぎりにチャーシューを使うことを邦さんが許すだろうか?」
それが安さんの抱いた不安だった。
店が休みの日に、マコトさんは試作品をもって邦さんを訪ねた。
「まずいな、これ。」一口食べて邦さんは顔をしかめた。
けれど続いてのセリフはマコトさんを勇気づけた。
「マコト、おまえもう少しご飯ば、研究すれや。
オレはおにぎりにあう肉を作るからよ。」
マコトさんは邦さんに手を合わせた。
邦さんのためにも、未来のためにもおいしい「チャーシューおにぎり」を
作ろうと誓った。

このまま「ラーメン興亡」を、続けてもいいでしょうか?
みなさんのご意見をお寄せ下さい。
コメント (2)
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