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この時代トッピングという言葉はまだ生まれていなかった、ように思う(ラーメン興亡2)

2006年10月04日 | 書いたもの
 要するにマコトさんは、
今で言うところの「トッピング」のサービスをユミさんにしたかったのだと思う。
もちろんそんな言葉はなかったし、
ピザと言ったらシェーキーズの時代だったし。
ひょっとしたら、アイスクリームの世界には
「トッピング」があったのかもしれないが、
サーティーワンもはるか彼方の時代だった。
 ぬりかべ屋のメニュウがあれた。
それはもうここには書けないような奇天烈なメニュウが並んだ。
いろいろなトッピングが現れては、消えた。
行列が途絶えた。
なによりユミさんが来なくなってしまった。
安さんが見るに見かねて、手をさしのべた。
「ぬりかべ屋のラーメンは一つだけでいい。
「工夫はラーメン以外のところでしよう。」
ラーメン以外のメニュウに工夫が入った。
当時まだ珍しかったヨーグルトアイスが、女性客限定のサービスとして定着した。
お客が戻ってきた。そしてユミさんも。
なによりそのドタバタで、
ユミさんもマコトさんが寄せる好意に気付いてくれた。

 私が東京にできた大きな遊園地の開店ヘルプが終わって札幌に戻ったとき、
ユミさんはカウンターの内側の人となっていた。人手が一人増えて、
安さんは念願だった自家製麺作りを始めた。店はいよいよ行列を長くした。
時分時(じぶんどき)に店にはいると、何時間もどんぶり洗いをさせられた。
やがて安さんは、念願の製麺所を立ち上げてぬりかべ屋を去った。
ユミさんのお腹が目立つようになった。
コメント
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