ABE GUITARS

ギター・ウクレレ制作
フレット楽器全般 修理調整

K.ヤイリ OR-203E ピックアップ交換

2009年07月21日 | アコギPU取付
もともと付いていたB-BAND PUを


LR BAGGS elementに交換することになりました。


サドル溝の幅を若干広げて


取り付けます


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ヒストリー PU取付

2009年05月19日 | アコギPU取付
ヒストリーNT-01をお預かりしました。ピックアップの取付です。
 

ピックアップは、レアアースとコンタクトマイクのブレンド


コンタクトマイクの位置を探ります
 
何箇所か試した結果、この位置↑に決定し、内部に貼り付けます。

エンドピンジャック加工をして


サウンドホールにレアアースを取り付けて


ステレオYケーブルを使い音をチェックして完了です。


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ピックアップ取付に関する、よくある質問 追記

2009年04月24日 | アコギPU取付
ピックアップ取り付けに関して補足です。昨日の記事にはマグネチックピックアップについては触れていませんでした。マグネチックはサウンドホールに取り付けるので、振動を抑えてしまうため、生音は変わります。生音を犠牲にしたくない場合は、選択から除外した方が無難です。が、エンドジャックにせず、必要な時だけ取り付ける様にすれば、生音を損ねることはありません。

結論として、最大限生音を生かすPUの選択は
①マグネチックタイプ(必要な時だけの取り付け)
②ボディ内部に貼り付けるタイプ
という順番になろうかと思います。

難しいのは、生音は損ねなかったがPUの音は好みではない、という場合です。万人に有効な解決策はありません。昨日述べたように、人それぞれ志向性が違うので、個々人によって妥協点を探る必要があるわけなのです。

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ピックアップ取付に関する、よくある質問

2009年04月23日 | アコギPU取付
ピックアップ取付の話になると、必ず「ピックアップを取り付けると、生音は変わりますか?」という質問を受けます。結論は、アンダーサドルタイプであれば、変わると思います。サドルとブリッジの接地面の素材が変わるので、伝わる振動が変わってくるからです。ですので、どうしても生音を損ねたくない、というギターであれば、アンダーサドルのピックアップは取り付けない方がいいでしょう。ボディ内部に貼り付けるタイプであれば、サドルの接地面は変わらないので、生音も変わらない、と考えていいと思います(微妙な影響はあるかもしれませんが)。

時々「ジャックの穴を開けるだけで音が変わる」と心配する方もいらっしゃいますが、開けっ放しならともかく、エンドジャックで塞ぐわけなので、音が変わるとは思えません。貼り付けタイプで微妙な影響があるかも、と先ほど述べましたが、それも含めて、その違いを聞き分けできる鋭敏な耳を持った人には、私は会ったことがありません(できる方をご存知であれば、ご紹介頂きたい)。音響の計測機器を駆使して実験・調査すれば、その違いを発見できるかもしれませんが、そのような実験に資金と時間を注ぐ意義はない、くらいの違いだと思います。

ピックアップの取付で生音が損なわれることを、それこそ「ジャック穴だけで・・・」くらいのレベルで恐れるのであれば「生は生、エレアコはエレアコ」と割り切って、ギターを複数持つべきです。どうしても1本で、どうしてもこのギターを、ということであれば、ピックアップの選択も含めて、どこかを犠牲にし、妥協せざるを得ません。その妥協点も、弾き手のスタイルや志向性によって千差万別ですので「絶対にこれ」というものはなく、一人一人、ギター一本一本によって個別に判断していくしかない、と考えています。

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2004 Martin SPD-16K2 ピックアップ取付

2009年04月22日 | アコギPU取付
マーチンSPD-16K2をお預かりしました。PUの取付です。このギターは3年ほど前に一度お預かりし、ナット・サドルを交換してあります。
 

PUはLR BAGGSのelement、アンダーサドルタイプです。


エンドジャックの穴を開けます


サドルスロットに2.5ミリの穴を斜め約60度の角度で開けて


トランスデューサーをマウント


ケーブルはボディに触れないようにタイでまとめて


取り付けます


3年もたつとネックの状態もそれなりに変わっていて、接合部からやや逆ゾリの感じがあり、ネックを適正にしても弦高が低くビレが生じるため、サドルを交換することになりました。


オクターブは案の定、合いませんでした。先日、同じくサドル作成をした 77年製D-28とほぼ同じ感じです。

普通、サドルはスロットにきつめに入るようにするのですが、アンダーサドルのトランスデューサーがある場合は、きつすぎると均一な圧力がかからず、出力バランスが取れなくなってしまいます。かといって緩くすると、弦交換の際に落ちてしまうので、きつすぎず緩すぎず、その頃合を探るのが結構大変なのです。ですので、バランス調整にはそれなりの時間がかかりましたが、無事完了。

ボリュームコントロールはサウンドホールの裏側に取り付けるようになっています。

何年か前までは、ボディサイドにコントローラー関係を取り付けるオンボードタイプが多かったような気がしますが、最近はこのようなシンプルなタイプが主流です。ギター本体への加工は最小限にしたいという流れなのでしょうか。

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マカフェリタイプ ピックアップ取付

2009年03月28日 | アコギPU取付
マカフェリタイプはトップの再塗装を終え、ピックアップ取り付けに入ります。

ピックアップはマッキンタイアー、“フェザー”と呼ばれているように、薄く軽いのがその特徴です。

ボディとテールピースにエンドジャック穴の加工を施して


取り付けます。


サウンドホール形状の関係で手が入りにくいため難航しましたが貼り付けは無事完了。Xブレイシング・ファンブレイシングであれば、ブリッジプレートの後ろ辺りに貼り付けるのですが、このギターはブリッジ周辺にラダーブレイシングがあるので、そのブレイシングの後ろに貼り付けざるを得ませんでした。サウンド的には、インブリッジピエゾのような迫力はありませんが、トップの振動をバランスよく拾って、箱鳴りのいい感じを再現できています。パッシブなのでプリアンプを使った方が音作りしやすいと思います。続き お問い合わせ ABE GUITARS
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エピフォン エレガット PUバランス調整

2009年03月16日 | アコギPU取付
ブレイシングの補修を終えて、最後にPUのバランス調整です。

取り付けられているPUはLR BAGGSのelement。ケーブルタイで配線をまとめ、できるだけ空中に浮かせてボディに触れないようにします
 

1弦側に、溝に対して垂直に穴があけられて、そこからトランスデューサーが出ていたのですが、折れ曲がるように溝に納めるのは好ましくないので


6弦側に約60度の角度で穴を開け


折れ曲がらないように挿入します


これだけでも、バランスは格段に向上しました。サドル底の平面を出すなど微調整をして完了です。

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アコースティックギター用PUのバランス調整について

2009年01月30日 | アコギPU取付
昨日の話のついでに、アコースティックギター用PUのバランス調整について考えてみたいと思います。そもそも「バランスが取れている」とは、どういう状態なのでしょうか?
私は「開放弦、フレット上問わず、一定の音圧(*)で音が出ていること」がバランスが取れた状態、と定義したいと思っているのですが、事はそう単純ではありません。難しいのは、「開放弦でのバランス」だけではなく「開放弦とフレットを押さえた時とのバランス」「上昇フレーズでのバランス」「下降フレーズでのバランス」「ダウンピッキングとアップピッキングとのバランス」など、様々な要素を考慮した上で、これらの平均値あるいは最大公約数を探っていく必要があることです。例えば、開放弦でのバランスがOKでも、フレットを押さえた時の音とのバランスがアウトという場合や、その逆のパターンもあるわけです。
このような多様な要素を考えに入れながらの調整は困難を極めることも多く、丸1日でも終わらず、日を改めて耳をリフレッシュさせてから再度調整することも間々あります。完璧はありえないので、どこかで妥協し、あとはご依頼主の判断を仰ぐことになります。
こうしたバランス調整は、基本的にアンダーサドルタイプのPUで必要な作業ですが、昨日ご紹介したように、貼り付けタイプでもバランス調整が必要になる場合もあるとなると、少し暗澹たる気分になってしまいます、本音としては。でも、弾き手にとっては一番重要なポイントなので、妥協点を高く設定したバランス調整ができるよう、日々精進を重ねたいと思っております。

(*)「音量」よりは「音圧」の方が、大きさだけではない、音の多面性を表す言葉として適切ではないかと思います。

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LR BAGGS iBeam 取り付け

2009年01月29日 | アコギPU取付
先日弦高調整したGibson Dove、オーナーのご希望でLR BAGGS iBeam Active PUを取り付けることになりました。アンダーサドルのトランスデューサー(*1)と違い、ブリッジプレートに貼り付けるタイプのため、バランス調整の必要がないので、難易度としてはそう高くはありません、でした、今までは…。今回は予想外のことばかりで、かなりの苦戦。セオリーにのっとって、サドルの真下に取り付けてみましたが、1弦と6弦の音圧がかなり弱い。左右を逆にしてみても駄目(*2)。思い切って、ブリッジピンの後方につけてみましたが、これは音像がぼやけてしまって論外(*3)。手を替え品を替え、貼り直すこと十数回、しかし、全然バランスが取れません。このタイプでバランスが取れない場合の調整の難しさは、アンダーサドルの比ではありません。アンダーサドルの場合は、弦ごとに何とか調整できるのですが、貼り付けタイプでは、やりようが無いのです。トランスデューサー自体の不良をも疑いました。しかし、信頼あるメーカーだし、そうそう不良はなかろう。では何が原因なのか?熟慮の末、「生音のバランスの悪さがそのまま増幅されているのではないか」という考えに至りました。その考えは的中、その後はドミノ倒しの如くスムーズに調整ができました。
今回の経験で「iBeamはかなり忠実に生音のバランスを再生する」ことがわかり、またひとつ、PUの性質に関する理解が深まりました。正に「災い転じて福となす」となったわけです。

(*1)弦震動を拾う部分をトランスデューサーと呼び、ジャックやプリアンプを含めた全体をピックアップと呼ぶ、と私は理解しています。
(*2)左右逆にしてバランスが取れるケースが多々あります。
(*3)Xブレイシングの交差の角度によっては、サドルの下に取り付けが不可能な場合もあり、その時は音質の如何を問わず、ブリッジピン後方に貼り付けざるをえないのが実情です。

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