ABE GUITARS

ギター・ウクレレ制作
フレット楽器全般 修理調整

制作家、職人、リペアマン?

2010年01月03日 | ご挨拶
この仕事は何と呼ばれるのがふさわしいのか?を時々考えます。「母」に対する枕詞「たらちねの」の如く、「職人の・・・」「制作家の・・・」とご紹介いただく時、ある種の違和感を覚えることがあるからです(決して不愉快という意味ではありませんので、念のため)。一般論ではない「自分にとって、現時点での実態に即して、どう呼ばれたら腑に落ちるのか」という、極めて私的な考察です。

一般的には「ギター制作家」なのでしょうが、堂々と表札をあげるには(一応、小さくあげてはいますけど)質量ともにキャリア不足。では「リペアマン」かといえば、実質的にそのパーセンテージが高いとしてもリペアオンリーではないので「リペアマン」とだけ括られるのには難あり。日本語でも定着した感のある「ルシアー」も、本来意味するところは「弦楽器製作者」なので、ギターしか作れない私には誇大表現。「ビルダー」は、ボート等それなりに大きいものを作る人のイメージがあるので却下。「職人」「クラフトマン」には伝統的な技の継承という意味合いが含まれると思うので、師匠があるとはいえ限りなく我流に近い私がそう呼ばれるのは適切かどうか…。

どの言葉にも厳格な定義があるわけではなく、あくまでも私個人のイメージなので、明快な答えはありません。が、いろいろ考えると「ギター屋」が一番かも。これだと、制作も修理も幅広くカバーし、前出の呼称をうまくブレンドしてくれているようにも感じます。仕事の内容自体も、制作・修理と分けることなく「ギター萬相談」と呼ぶのがふさわしいのかもしれない、と思ったりもします。
コメント
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