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上の記事以来の東京に行ってきた。前回は渋谷だったが今回は新宿と王子である。新宿は所属している日本劇作家協会の総会で、芸能花伝舎という、稽古場と演出者協会が入っているところ。ビルの谷間に取り残されたような小学校の跡地を利用した施設である。
王子は震災10年企画のとき協力してくれた、熊本の「劇団きらら」がちょうど公演中ということもあり、初めて足を運んだ。王子スタジオ1という、幹線道路に面した小さな劇場。
まずは芸能花伝舎での総会。最寄り駅は西新宿ということで、新宿乗り換えで地下鉄丸の内線に乗らねばならない。盛岡からだと、大宮乗り換えで湘南新宿ライン、もしくは埼京線が便利らしい。
新宿駅から丸ノ内線を探して歩いているうちに、新宿三丁目駅に到達してしまう。東京は一駅くらいあっという間だ。西新宿まではもう一駅なのだが、歩くと大汗かきそうな気温だったので、大人しく一駅乗った。
総会は、対面と配信のハイブリッドで、これもなかなか手間がかかるが、遠隔の人もリアルタイムで参加できるのは、全国に会員がいる組織として、ありがたいことでもある。そんな総会は、滞りなく終了。
劇団きらら「きなこつみ物語」は、熊本のショッピングモールの、とある和菓子屋チェーンの店先を舞台に、新人男子店員とベテラン女子店員のやり取り、本部からの視察員、客として訪れる風変わりな人物などが交差し、それぞれの背景が見えてくるような作品。熊本弁を駆使しているが、理解できないことはない。役者たちの安定した力量と、小さな共感を積み重ねていく展開に説得力があり、前のめりで観てしまう。遠く離れた熊本でこういう芝居を作っていると思うと、なんとも励まされるものである。
この日は宿泊予定で、翌日、就職したばかりの娘が住んでいる横浜に様子を見に行く予定であった。当初、劇団きららは予定していなかったので、芸能花伝舎近くでホテルを探したモノの、いやいや値段がインフレしている。わりと普通のビジネスホテルで2万円越えてくるんだからたまったもんではない。
ちょうど上手い具合に王子に行くことになったもんだから、そこら辺で探してみると、新宿よりは大分安い。TOKIO's HOTELという、無人のホテルがとりあえず1万円切り。そこも、予約サイトによっていくらか値段が違うので、迷わず最安のBooking.comを活用。
とまあ最近は、ホテル予約もネット活用で便利になったもんだが、案外とそれだけでもないようである。というのも、翌日は、横浜で宿泊予定で、その宿は、合流するカミさんにお任せで取ってもらっていた。ところが、何日か前にそのホテルから急遽電話があり、ダブルブッキングがあって、可能であれば、別のホテルに移ってほしいとのこと。まあ、特にこだわりがあるわけでもないので、別のホテルに移ることにしたのだが、えらく感謝されたという。
コンピュータで処理していても、ダブルブッキングが出てしまうような仕様なんだなぁ、と驚いた。
で、まあ、移った先のホテルはグレードアップだったので、結果オーライ。
前回の渋谷は、ドアtoドアみたいな感じで、寄り道もほとんどせず、最短距離で行ったものだからあんまり感じなかったが、今回ちょっと歩いたので、なんというか、人が多すぎるとしみじみ思った。街を歩いてる人もそうだけど、見上げるとビルが林立していて、そこにも人がいると思うと、目眩すら覚えそうである。
そこから横浜まで来ると、ちょっと落ち着いた感じになって、少しホッとした気分になる。やっぱり盛岡あたりがちょうどいいんだなぁ。
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