朝夕ずいぶん空気が冷たく、澄んできて。
どこからともなく金木犀の香りが漂ってきます。
ふっふっふ。
アルバイト勤務で得ることができた、貴重なOFF日。
うちのベランダに出て、青い空を見上げながら
ボーっと景色を楽しむのが、今の私のなによりのリフレッシュ&リラクシングタイム。
あー、空って綺麗だなー、いろんなブルーがあるなー。
さっきまでアフガンハウンドみたいな形をしていた雲が、今はなんだか龍っぽい。
・・・なんて、見晴らしの良いこのマンションに感謝しつつ、しばし数十分。
あー、なんて気持ちがいいんだろう
以前耳鼻科の先生に「鼻中隔湾曲症」と言われ、確かに鼻づまりしやすい私ですが
どういうわけか(動物だから?)とても匂いには敏感で。
香りは、記憶まで連れてくるから
心にぐっと来るんだよねぇ。
街を歩いていて、ふと通り過ぎた人が
以前お付き合いしていた人と同じ香りをさせていたりすると
思わず振り返ったりして。
“元気にしてるかなー”なんて束の間、感傷にひたったり。けけけ。
でも、残念ながら金木犀は
なんともビミョーな想い出で・・・
あれは、小学生の頃。
祖父の家の大きな金木犀が満開になって
あまりの良い香りと綺麗さに感動して
なんとかこの花を永遠に香りと共にとっておけないか・・・と考え・・。
母に頼んでなめたけの空きビンをもらって
ビンいっぱいに花を集めた。
透明のガラスびんいっぱいに詰められたオレンジ色の小さな花たち。
蓋をあけるとふわーっと良い匂いが広がって・・・。
最高のお土産。
大事に大事にお家に持って帰った。
・・・で。
すっかり忘れてしまうのが、子どもの常
そのまま、その宝物のビンは、机の一番下の引き出しにしまわれ。
それから幾星霜・・・
ある日。
茶色の謎の物質の入ったなめたけの空きビンが引き出しから出てきて・・・。
・・・後は書きますまい
今でも。
あの時の香りが
やはり記憶のどこかに染み付いていて
金木犀の香りは
だから、ビミョーなのですぅぅぅぅ