土壌検査は、正確でなければ意味がない。K
土の検査関連です。前回[こちら]の続編、恒例の回です。
↓
『土壌検査は、正確でなければ意味がない。』
数回にわたって掲載してきた土壌検査と土壌検査値のはなしです。話の
内容を要約すれば、
便利なツールである土壌検査も、正確でなければ意味がない
ということになります。
それはそうでしょう、いつの時期に・どこの部分を・どのようにして採
取したという記録もない試料を、深さ数センチに限っていっても数十ト
ンある土の中から数百グラムのみ採取し、その試料のわずか0.6グラ
ム程度でそれぞれの成分を分析するわけですから、正確な数値がでると
は思えない。
そんな土壌検査の実情を表す常套句として、
● これくらいの土の成分で、よくこれだけの収量があるものだ
● こんなにも成分が蓄積しているのに、よく作物が育つものだ
といったような表現がありますが、農家さんでなくともこういった類の
話は一度は耳にされたかたも多いのではないでしょうか。
そうなんです、たまたまの降水やかん水のあとで肥料成分が下降してい
たり・定期的な追肥の前に土の表面部分だけから採取された試料を検査
した試験結果であれば・・・「これくらいの土の成分で、よくこれだけ
の収量があるものだ」という土壌検査結果が示されがちなものなのです。
また逆に、降水やかん水前で肥料成分が土の表面に上昇していたり・た
またま定期的な追肥の直後に土の表面部分だけから採取された試料を検
査した試験結果であれば・・・「こんなにも成分が蓄積しいるのに、よ
く作物が育つものだ」という土壌検査結果が示されがちになるのも納得
がいくというものです。
当然のことながら、その正確な数値が出るとは思えない〔記録のない試
料をもとにした〕数値だけを基準にした土壌診断結果を、施肥の判断に
使うというのは危険です。
そのような土壌診断結果に基づいた土壌改良を数年から数十年のあいだ
続けていくとしたならば
● これくらいの土の成分しかなので、収量が落ちる
● 成分が異常に蓄積し作物がうまく育たない
といった状況になることも、考えられないことではないからです。
そこで今回のおはなしの要点となる、土壌検査値をすこしでも正確に把握
する方法ですが、それは土の試料の採取にあたって、
採取に関するルールを作り、それに従って栽培者自ら採取する
ということです。
● 時期〔施肥前施肥後とか・栽培前や栽培終了後とか〕を統一する
● 同じひとが採取する
● だいたいでもかまわないので、同じ場所を採取する
● 採取する場所数を増やす
● スコップや採取した土をいれる袋などは、同じ道具を使用する
● 採った日時や時期、そして場所を正確に記録しておく
といったことを実践しつづけていく。これだけのことでも、精度はずい
ぶんとあがるものですよ。よろしかったら、お試しくださいね。つづく。
最高の作物がとれたあの年の12月の土の状態はこれ・・・
みたいな、そんな記録の蓄積が栽培者の技量を向上させます。
「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜」
土の検査関連です。前回[こちら]の続編、恒例の回です。
↓
『土壌検査は、正確でなければ意味がない。』
数回にわたって掲載してきた土壌検査と土壌検査値のはなしです。話の
内容を要約すれば、
便利なツールである土壌検査も、正確でなければ意味がない
ということになります。
それはそうでしょう、いつの時期に・どこの部分を・どのようにして採
取したという記録もない試料を、深さ数センチに限っていっても数十ト
ンある土の中から数百グラムのみ採取し、その試料のわずか0.6グラ
ム程度でそれぞれの成分を分析するわけですから、正確な数値がでると
は思えない。
そんな土壌検査の実情を表す常套句として、
● これくらいの土の成分で、よくこれだけの収量があるものだ
● こんなにも成分が蓄積しているのに、よく作物が育つものだ
といったような表現がありますが、農家さんでなくともこういった類の
話は一度は耳にされたかたも多いのではないでしょうか。
そうなんです、たまたまの降水やかん水のあとで肥料成分が下降してい
たり・定期的な追肥の前に土の表面部分だけから採取された試料を検査
した試験結果であれば・・・「これくらいの土の成分で、よくこれだけ
の収量があるものだ」という土壌検査結果が示されがちなものなのです。
また逆に、降水やかん水前で肥料成分が土の表面に上昇していたり・た
またま定期的な追肥の直後に土の表面部分だけから採取された試料を検
査した試験結果であれば・・・「こんなにも成分が蓄積しいるのに、よ
く作物が育つものだ」という土壌検査結果が示されがちになるのも納得
がいくというものです。
当然のことながら、その正確な数値が出るとは思えない〔記録のない試
料をもとにした〕数値だけを基準にした土壌診断結果を、施肥の判断に
使うというのは危険です。
そのような土壌診断結果に基づいた土壌改良を数年から数十年のあいだ
続けていくとしたならば
● これくらいの土の成分しかなので、収量が落ちる
● 成分が異常に蓄積し作物がうまく育たない
といった状況になることも、考えられないことではないからです。
そこで今回のおはなしの要点となる、土壌検査値をすこしでも正確に把握
する方法ですが、それは土の試料の採取にあたって、
採取に関するルールを作り、それに従って栽培者自ら採取する
ということです。
● 時期〔施肥前施肥後とか・栽培前や栽培終了後とか〕を統一する
● 同じひとが採取する
● だいたいでもかまわないので、同じ場所を採取する
● 採取する場所数を増やす
● スコップや採取した土をいれる袋などは、同じ道具を使用する
● 採った日時や時期、そして場所を正確に記録しておく
といったことを実践しつづけていく。これだけのことでも、精度はずい
ぶんとあがるものですよ。よろしかったら、お試しくださいね。つづく。
最高の作物がとれたあの年の12月の土の状態はこれ・・・
みたいな、そんな記録の蓄積が栽培者の技量を向上させます。
「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜」