グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

『ネズミ一匹でも大山鳴動』な時代へ。

2012-12-28 19:04:41 | Weblog
『ネズミ一匹でも大山鳴動』な時代へ。

“まえぶれや騒ぎが大きいわりには、実際の結果の小さいこと”をたと
えたことわざに 「大山鳴動して鼠一匹」 というものがあります。
大きい山が音を響かせ揺れ動くので、大噴火でも起こるのかと見守っ
ていると、小さな鼠がたった一匹出てきたにすぎなかった
』という意味
あいになりますね。

しかしですね、家畜の大量飼育があたりまえのことになっている現在、
これからこのことわざは、『鼠一匹でも大山鳴動』 と直さねばならない
ような気配ですよ。

ということで大陸から渡り鳥がやってくる時期になると発生が心配され
る鳥インフルエンザに関する昨年2011年の関連の新聞記事のご紹介
となります。よろしかったら ↓ ご参考に。


『鹿児島・出水の鶏舎、「ネズミが感染経路か」疫学調査チーム結論』

出水市の採卵鶏農場で発生した鳥インフルエンザの感染経路などを調べ
ている県の疫学調査チームは14日、県庁で会合を開き、調査内容をと
りまとめた。発生鶏舎内でネズミの死骸やフンが見つかったことなどか
ら、ネズミがウイルスを運んだ可能性がある、と結論づけた。
会合は非公開。座長の高瀬公三鹿児島大教授(家禽疾病学(かきんしっ
ぺいがく))によると、感染経路について野鳥、人、空気感染などの可
能性を検証したが、いずれも否定。鶏舎からネズミ1匹の死骸と多数の
フンが見つかり、モグラの穴が鶏舎の内外に複数あったことから「ネズ
ミがモグラの穴を通り侵入してウイルスを運んだと断定はできないが、
可能性を否定できない」と結論づけた。未消毒の井戸水が鶏の飲用に使
われていたが、高瀬教授は「ウイルスは水で繁殖できず、井戸は密閉さ
れていたため、感染源と考えづらい」とした。


そして2009年4月には、こんな動物に関する発表もありました。

国内の野生のアライグマが高病原性鳥インフルエンザに感染』

国内の野生のアライグマが高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5
N1型)に感染していたことが、東京大医科学研究所と山口大の調査で
わかった。野生動物の感染は、国内ではこれまで鳥類では報告されてい
たが、哺乳(ほにゅう)類は初めて。宇都宮市であった日本獣医学会で
4日、発表した。
東京大医科研の堀本泰介准教授らは、西日本の3地域と東日本の1地域
で05年以降に捕獲されたアライグマ988匹の血液を調べた。その結
果、10匹の血液から、過去にH5N1型に感染したことを示す抗体を
検出した。 これらの10匹がいた3地域のうち2地域は、ニワトリや野
鳥の感染が報告されていない地域だった。
発症して死んだ渡り鳥などを食べて感染した可能性が考えられるという。
養鶏場での発生がなくても、国内にウイルスが持ち込まれている可能性
を示した。
堀本さんは「感染率が1%と低く、アライグマ間での感染拡大は考えに
くいが、養鶏場への感染源になる恐れはある。ウイルスの侵入防止策を
再確認すべきだ」と話す。
国内の野生動物のH5N1型感染は、ハシブトガラス、クマタカ、オオ
ハクチョウの鳥類3種で確認されていた。アライグマは北米原産で、ペ
ットとして輸入され、野生化した。雑食で繁殖力が強く、国の特定外来
生物に指定され、駆除が行われている。
大槻公一・京都産業大教授(獣医微生物学)は「海外ではネコ科などの
哺乳類の感染が報告されており、国内で見つかっても不思議ではない。
野生動物はほかの病原体をもっていることも多く、むやみに接触しない
ことが大事だ」と指摘する。


以上です。


◎ 窓というものがない最新式のウインドレス鶏舎でも感染がおこった
  ケースもあります。そうなると、ネズミやアライグマなどの小動物
  原因説には、充分に説得力
があると考えられそうです。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜





ハウストマト栽培の頼もしい助っ人。

2012-12-28 10:51:26 | Weblog
ハウストマト栽培の頼もしい助っ人。


関連サイト「夢で終わらせない農業起業・続編ブログ版」からの記事と
なります。よろしかったら。

 ↓

トマト栽培の頼もしい助っ人・・・それがトマトの花の受粉に活躍して
くれるハチです。

販売先に注文すると〔ハチ入りで〕送られてくる箱が、そのままハチの
巣箱となり、その巣箱を 下の写真のようなかんじで設置します。


 吊り下げられた箱.jpg


箱の左上の青い色の部分が、ハチの出入りする部分となります。


マルハナの.jpg


そして 気になる その働きぶりですが・・・・このハチ箱をひとつ
で、だいたい 1000平方メートルをカバーしてくれます。

と、書くと、この箱に近づいたら、ハチが ぶんぶん 飛び回ってい
るような印象を持たれる方も多いかと思いますが・・・

実際のところは とても静かです。

その静かな様子を例えるために、ハウス内の咲いているトマトの花の
前で、ハチの訪れを待ち構えていたところ、


受粉作業員.jpg


この上の写真1枚 を撮影するのに、30分以上もかかってしまうほど
でした〔ちなみに販売先の説明では1箱あたり約50頭の働きハチがは
いっているとされています
〕。

少数なのに、かなりな働きものだといえそうですね。

生育最適気温が 12度C以上・30度以下 だという このハチたち、
ややもすると最低温度が10度をきることもある、本年の厳冬の条件の
なかでも、元気に働いてくれています。


のののののののの お家の管理.jpg
 

◎ 巣箱への直射日光を避けること。開花がすくないときは、備え付け
  の餌をしっかり与えること。そして、高さによって温度の変わる、
  自分のハウスの温度分布を的確に把握して、巣箱を適正な位置に
  設置することが、ハチを上手に活かすことにつながります
 → 関連サイト「夢で終わらせない農業起業・続編ブログ版」は こちら 。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染






数年前までは、おめでたいことだったのだけれど。

2012-12-27 19:08:47 | Weblog
数年前までは、おめでたいことだったのだけれど。

世の中の吉か凶かは、状況で変わるものなのだなと実感することが、
おおくなってきました。
 
たとえば クマ 。クマの大群の映像です。

 クマ.jpg

これは、ルーマニア版の厄払い

クマの毛皮をまとい、歌って踊りながら家々を回るという、ルーマニア
の伝統的な新年行事

日本でいえば、獅子舞の獅子がいっぱい・・・とったところで、じつにおめ
でたい写真だなと、おととしには思ったのです。

けれど数年前からの人里におけるクマの出没や、それに伴う物的・人的
被害がおこったいま、わたくしはこの写真を見て怖いとかんじずにはおら
れません。

そして、いっぽうこちらは、おめでたい鳥〔亀は万年、ツルは千年〕で
あるツル、その ナベヅルの大群 です。

 images.jpg

こちらも、 おめでたさ満載 ともいえる写真だったはずなのですが・・・
日本各地で強毒性の鳥インフルエンザウイルスが野鳥から検出され
ることがめずらしいことではなくなった今、この写真をみて身構えない
農業関係者はおそらくいない
はずです。

わずかに数年、はっきりいえば36ケ月もたっていないはずなのに、この
心の変わりようって、いったいなんなのでしょうね。わがことながら、
驚いてしまいます。

いじょう、 かは状況で決まる というお話でした。。


◎ 暖冬との予想が一転し、厳冬となった現在。各都道府県の、とくに
  養鶏関係者は渡り鳥の数や、〔ウイルスを含んでいるかもしれない
  フンに神経を尖らせています。
  そして・・・ヒトの健康にも直結するFAОのお話は こちら です。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜





マイコプラズマ肺炎に、ご注意を。

2012-12-27 10:55:53 | Weblog
マイコプラズマ肺炎に、ご注意を。

ノロウィルスが大流行しているために陰に隠れた感があります
が、今年はマイコプラズマ肺炎も昨年以上に大流行する、とい
う見方がされています〔 こちら 〕。ということで、昨年の当ブログ
のマイコプラズマ肺炎の記事の再掲載です。よろしかったら。

 ↓


 発熱に続き、タンの少ない咳がでます。次いで 身体のだるさ
 が現れ、熱が下がったあとも 3~4週間にわたり咳がつづく


・・・これが マイコプラズマ肺炎の症状 です。

最近、この マイコプラズマ肺炎が全国で流行 しています。

その流行している原因のひとつが、この肺炎に対して治療に使わ
れる抗生物質〔マクロライドが多いとのことです〕が効かないタ
イプのマイコプラズマ肺炎が増えてきていることが報告されてい
ます。

北里大や慶応大の研究では、「今年の症例でいえば、このマクロ
ライド耐性株による症例が9割を占めている」という報告さえあ
りますので、注意が必要です。 

そこで、このマイコプラズマ肺炎に対する対策ですが、なにせ薬
が効きにくいだけに、大事なことは

 かからないように予防すること

が大切になります。具体的には、この肺炎の感染ルートが、主と
して咳やくしゃみ などの 飛まつ感染
となりますので、

  人ごみの多いところなどでのマスクの着用

が、お薦めとなります。それに加えて、やはり予防の基本である

  うがいと手洗い

を徹底することも大切ですね。

そしてなによりも、もしもかかったかなと思われたなら、

  症状が現れた時点での早めの受診

を、こころがけることが大切になります。

先日お伝えした 川崎病の流行の兆し もありましたし、この季節は
感染症に対しての、要注意な状況がつづきますね。


◎ とくに気をつけたいのは、症状を自覚できない小さなお子
  さまの感染となります。そのために、お住まいの地域の感染症
  情報は、こまめにチェック
しておきましょう。


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川崎病。その病原因子は風に乗って?

2012-12-26 13:40:07 | Weblog
川崎病。その病原因子は風に乗って?

2011年の当ブログ記事ですが、次回関連で再掲載です。
よろしかったら。

 

4才以下の乳幼児にみられる「血管炎のひとつである難病の川崎病」の、
いまだ解明されていない病原因子に関して、

 中央アジアで発生して東方に移動し、北太平洋を横断する気流

である、いわゆる “大陸からの北西の風”が、関係している可能性が
あることが発表されました。
この説は、日本における過去3度の川崎病の大規模流行時の風の動きを
解析することで得られた結果から推察されたとのことです。

・・・1967年に日赤医療センター小児科の川崎冨作医師が発見して
から、 すでに45年以上経過した現在においても、いまだ病原因子が、
はっきりと確認されていない
「川崎病」。それだけに、今回の考察が病
原因子の発見につながることが期待されています。

というのも、2010年における発病率において

 人口10万人当たり 239.6人 

という、この病が過去を通じて最大の発病率となっており、さらなる
感染の拡大が心配されている
という、現実があるからです。

さて、そのような状況と、今回の“大陸からの北西の風”に関する報告
を踏まえてのうえでの、この病気に対する自衛手段ですが・・・
4歳以下の小さいお子様のおられるご家庭では、初秋から冬にかけての
北西の風が強い時には、たとえば

 お子様にマスクを装着・・・などの配慮をされたほうがベター

なのかもしれませんね。


◎ 風に乗った病原因子の実際例として、2010年に宮崎県で大
  流行した口蹄疫ウイルスと風の因果関係を扱った回は こちら 。

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