グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

唐突すぎる寒波と積雪の到来で思い出したのは。

2016-01-29 18:57:59 | Weblog
唐突すぎる寒波と積雪の到来で思い出したのは。

南九州での24日から25日にかけての最低気温がマイナス4度にもなり
山沿いには積雪も・・・というニュースを聞いたのは 23日の土曜日。
よりによって海辺を離れて山間部!にいたときのことでした。そして体験
したのです。いきなりの積雪で道路が不通になり、寒さで水道管被害が発
生して断水がおこってしまったことを。
こんな天候の急変ぶりのなかでに思い出されたのは・・・そう『雪女』の
物語でした。とくに舞台となった場所のお話しなどもからめて、
よろしかったら。

 ↓ 

武蔵の国のある村に、茂作と巳之吉という2人の樵が住んでいた。茂作は
 すでに老いていたが、巳之吉の方はまだ若く、見習いだった。
 ある冬の日のこと、吹雪の中帰れなくなった二人は、近くの小屋で寒さ
 をしのいで寝ることにする。その夜、顔に吹き付ける雪に巳之吉が目を
 覚ますと、恐ろしい目をした白ずくめの美しい女がいた。巳之吉の隣り
 に寝ていた茂作に女が白い息を吹きかけると、茂作は凍って死んでしま
 う。
 女は巳之吉にも息を吹きかけようと巳之吉に覆いかぶさるが、しばらく
 巳之吉を見つめた後、笑みを浮かべてこう囁く。「おまえもあの老人(
 =茂作)のように殺してやろうと思ったが、おまえは若くきれいだから、
 助けてやることにした。
 だが、おまえは今夜のことを誰にも言ってはいけない。誰かに言ったら
 命はないと思え」
 それから数年して、巳之吉は「お雪」という、ほっそりとした美しい女
 性と出会う。二人は恋に落ちて結婚し、10人の子供をもうける。お雪は
 とてもよくできた妻であったが、不思議なことに、何年経ってもお雪は
 全く老いることがなかった。
 ある夜、子供達を寝かしつけたお雪に、巳之吉がいう。「こうしておま
 えを見ていると、十八歳の頃にあった不思議な出来事を思い出す。あの
 日、おまえにそっくりな美しい女に出会ったんだ。恐ろしい出来事だっ
 たが、あれは夢だったのか、それとも雪女だったのか……」
 巳之吉がそういうと、お雪は突然立ち上り、言った。「そのときおまえ
 が見たのは私だ。私はあのときおまえに、もしこの出来事があったこと
 を人にしゃべったら殺す、と言った。だが、ここで寝ている子供達を見
 てると、どうしておまえのことを殺せようか。どうか子供達の面倒をよ
 く見ておくれ……」
 そういうと、お雪の体はみるみる溶けて白い霧になり、煙だしから消え
 ていった。それ以来、お雪の姿を見たものは無かった。


このお話しは、皆さまよくご存知の、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)
の『怪談(Kwaidan)』で紹介されている「雪女」
です。
美しいけれど、しかしほんとうは怖ろしいという雪の世界を象徴するお話
だなと思います。

そしてお気づきになりましたか、この物語は、じつは豪雪地帯が舞台で
はなく、しかも2人の木こりも雪に慣れていなかった
ことに。

そう、物語の情景から、ついつい豪雪地帯の山岳部における木こりの遭難
の話しだと勘違いしやすいのですが、じつはこの物語は 多摩川べりの船
頭小屋が舞台
となっており、しかも茂作と巳之吉という2人の木こりは、
雪というものに対してあまりに知識もなく無防備なんです。

船頭小屋って こんなかんじ ですもの。
持ち運びもできたというこんな簡単な小屋に、大雪のなか避難したら、
それはむしろ遭難しない方がおかしいですよ。

小泉八雲が東京都西多摩郡調布村出身の親子から採録したというこの物語は、
じつは あまり雪が降らない地方における“突然の大雪”に対する警告的な
教訓談 
であったのかもしれません。


◎ 普段は豪雪地帯ではない地方 で降雪に遭われている皆さま。
  寒さ対策は万全になされてくださいね
  → ビニールハウスが積雪に弱い話は こちら 。

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ベトナムのカメが死んだ日に。

2016-01-28 19:15:57 | Weblog
ベトナムのカメが死んだ日に。


TPPが発効すれば、参加国のなかにあって“もっとも伸びる国”だと
いわれてきたベトナム[たとえばこちら]。

しかし順風満帆だと思われていたそんなベトナムで 異変が起こった
のは、1月20日のことでした。・・・そう、ベトナムという国家が
大事な局面にはいると必ず現れてきた
という、ある種の精神的支柱
というか・守り神的な役割を担っているかのような ホアンキエム湖の
巨大カメが死亡したのです。

 オアンキエム

これはなにかおこるのかもねと思っていた矢先、まさにその日に伝え
られたのは[2国間協議をほとんどおこなわず自主的に行事役に徹し
漂流しかけていた条約を締結させたともいわれている
]日本のTP
P担当大臣である甘利さんのスキャンダルでした[こちら]。

それから1週間。

28日の本日辞任を表明された甘利さん。[それぞれの国にあっての
批准も済まないうちにやるというある意味不可思議な
]TPP署名式
には出席されるのか、いやいやそれだけではなく[ウワサがほんとう
だったとしたら
]これから推進役を失ったTPPはどうなっていくの
か、そしてこちらもまた[甘利さんという鉄人を操る正太郎少年のよ
うに]順調かと思われていた安倍さんのカレンダーに狂いが生じてく
るのか、などなどいち農業関係者として2016年のこれからの展開
には興味津々です。


◎ ところで伝説のカメの死亡原因。この巨大なシャンハイ
  ハナスッポンを攻撃し弱らせていたのは、なんと無数に
  繁殖していた小さなミドリガメ
たちという説もあります。
  このカメの正式名称はミシシッピアカミミガメ。そう、
  米国生まれなのですね。このカメたちを米国の企業とみ
  たほうがいいのか・はたしてどうなのかは、これは数年
  後のお楽しみっていうところですカメ/笑。

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ジャンボタニシや草の防除には“田起こし”が有効。</

2016-01-26 01:52:40 | Weblog
ジャンボタニシや草の防除には“田起こし”が有効。

暖冬のなかで始まった突然の大寒波。そんな大寒波を利用しようという
おはなしです[週末になるとまた温度があがってくるとの予報もありま
すから、やるなら いま かと]。

 ↓

『ジャンボタニシや草の防除には“田起こし”が有効。』

壁一面に産み付けられた ショッキングピンクの卵・たまご・卵 !!
悲しいかな、いまやこれは日本の日常になりつつある光景なのです。

この卵から孵ってくるのは、ジャンボタニシ こと スクミリンゴガイ。

昭和56年頃に海外から食用として日本に持ち込まれて野生化し、関東
以西の水稲やレンコンに大きな被害を及ぼしている貝になります。

画像は こちら 。

 images.jpg


このスクミリンゴガイは繁殖力が極めて旺盛、汚水にも強く、用排水
路やクリークで増殖しながら移動分散し続けています。この急速な増
加に伴い、「昨年までは見なかったけれど、今年になってからの増殖
ぶりには驚いた
」などと農家さんがおっしゃるのは日常温茶飯事のこ
とと
なった感が大いにありますよ〔地区の一斉防除で数十キロとれたり〕。

さて、そして。そんなスクミリンゴガイの防除に最適な時期、それが 
彼らが眠りつく いま、 トラクターで田を起こすこと なのです。

そう、収穫の終わった水田の土の中、5センチ程度の深さで休眠を図る
彼ら地中の貝の貝殻を回転するトラクターの爪で破壊、もしくは地表に
かき出して凍死させる・・・。

この機械的な防除は けっこう効果があるんです。

効果を高めるにはコツとしては・・・ 

  ロータリーの回転数を上げる こと
  そして 低速で耕うんする こと

が挙げられますよ。

この処置を施した水田においては、じつに 90パーセント以上の駆除
率があった
 とする試験結果もありますので、心当りのある地区では、
ぜひ この防除法もお試しくださいね。

そしてもちろん、雑草防除にも田起こしは有効宿根草の地下部を破壊したり、
地表に出すことによる寒さによる防除
]です。


◎ もちろんジャンボタニシのはなしも取り上げて↓ ます。

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伝説の巨大カメを攻撃するもの。

2016-01-21 02:35:08 | Weblog
伝説の巨大カメを攻撃するもの。

TPP締結に熱心に取り組んできた観の強いベトナム。そのベトナム
の精神的な支柱でもあるトいう“ホアンキエム湖の巨大カメ”が死亡
たというニュースに前後して配信されたTPP担当大臣である甘利さ
んの献金問題。・・・これからいったいどうなっていくのでしょうね。
もう御呪いしかないとおもっていた自分にとっては、↓のアカミミガメ
におしえられた気分いっぱいです/笑。ということで2011年分の
再録です。よろしかったら。

 ↓


『伝説の巨大カメを攻撃するもの。』

ベトナムが大事な局面にはいると必ず現れるという、ある種の守り神
的な役割を担っている
かのようなホアンキエム湖の巨大カメが治療の
ために保護されたというニュースが配信されたのは、2011年のこ
とでした。

このニュースを聞いたときに思ったのは、

 巨大カメはなにが原因で弱っているのだろう

ということでした。原因として まず頭に浮かんだのは

  ハノイにあるための水質汚染
  釣り針や網などによる人為的なケガ

といった、人間が関係するものだとおもったのですが・・・当地で原
因として挙げられているなかに、

  ほかの動物からの攻撃

という箇所があったのに、わたしは 驚きました。

というのも、このホアンキエム湖の巨大カメの正体がシャンハイハナ
スッポンであったからです。

というのも・・・

するどい首の動きで、“噛み付く”動物の象徴ともされるスッポン、
いったん噛み付けば、雷が鳴るまで放さないともいわれるスッポン、
〔それほど大きくない個体でも〕噛み付けば青竹も引きちぎるといわ
れるほどのスッポンの、それも体重が200キロを越すといわれてい
る ホアンキエム湖の巨大スッポンを攻撃する動物などがいるのかと、
思ったからです。

そこで、その動物の名前がはいったニュースを探したところ、ロイタ
ーの発信したニュースのなかに、巨大スッポンを攻撃したと思われる
という動物の名まえを、見つけたのです。

その動物とは ミシシッピアカミミガメ。日本でもお馴染みのいわゆ
るミドリガメでした。
ということで、20センチ以上にもなることもあるというミドリガメ
の狂暴性を再認識させられましたよ。ニュースは  こちら 。

伝説やUMAファンのひとりとしては、巨大スッポンが まだ元気な
うちに、ベトナム政府やハノイ市に、、しっかりとしたミドリガメ対策
をおこなってほしいなと願っている次第です。

というわけで今回は、その繁殖力のつよさで、ベトナムでも生息域を
拡大しているミドリガメについてのおはなしでした。


◎ ベトナムの精神的な支柱ともいえる伝説の湖で繁殖するのと同じよ
  うに、ミドリガメは日本の神社仏閣の池でも繁殖しています。
  象徴的な例として、
  たとえば 古事記にも登場する「日向の橘の小戸の阿波岐原」では
  ないかといわれている宮崎市の阿波岐原森林公園内にある御池/みい
  けですが・・・こちらも、ミドリガメがいっぱいです。
  先日は、多摩川で繁殖しているという話もありましたし、早急に手
  を打たねば、日本の水辺でみかけるのはほとんどがミドリガメ
  見たいな光景になるのかもしれません。

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『金色〔こんじき〕のカメ』が死亡したということで。

2016-01-21 02:27:50 | Weblog
『金色〔こんじき〕のカメ』が死亡したということで。


ベトナムが大事な局面にはいると必ず現れるという、ある種の守り神
的な役割を担っている
かのようなホアンキエム湖の巨大カメが死亡し
たとのニュースが配信されました。こちら
ということで、8年ほど前に当ブログにて以前に掲載したものですが、
次回関連として よろしかったら。



『金色〔こんじき〕のカメ』

むかしむかし、ベトナムは敵から攻撃されて、とてもたいへんな時代が
ありました。そんなある日、一人の漁師が湖で魚をとっていました。
すると、網の中にりっぱな剣が入っていました。そして、湖の中から声
が聞こえてきました。

「わたしは水の神様です。その剣を敵から守るためにあげましょう。」

漁師はすぐにその剣を王様のところへ持っていきました。王様はその剣
のおかげで敵をぜんぶ追い払うことができました。

それからしばらくして、ベトナムは平和で自由な国になりました。

湖.jpg

 ※ 湖にある建物では、たくさんの亀の像が柱を支えています↑

ある日、王様は湖へ船遊びに行きました。すると突然、とても大きい亀
がゆっくりと近づいてきました。亀は王様に向かって、

「わたしは王様に剣を貸しました。今ベトナムは自由になりました
 から、その剣を返してください。」

と言いました。

王様が剣を取り出すと、亀はすぐにその剣をくわえて、湖の中に消えて
いきました。こんな出来事から、王様はその湖に「ホアンキエム」とい
う名前をつけました。

「ホアン」は「還す」、「キエム」は「剣」・・・

これが、ハノイにあるホアンキエム湖の伝説です。


この伝説に登場する 黎利(レ・ロイ)帝と大亀 は、ベトナムのヒー
ローといっても良いかと思います。現在、ホアンキエム湖にあるでは
この物語の水上劇が 名物となっているそうです。

そして、ホアンキエム湖の大亀です。

金色ではありませんが、現在でも実際にホアンキエム湖には、大きい亀
がおり、この亀はハノイ市民にとても人気があります。

伝説・妖怪ファンとしては、この亀さん〔たち〕に、いつまでも湖にいて
ほしいものでだと、思わずにはおられません。

大亀.jpg


◎ こちらは、人の身近にいる動物たちのおはなしとなります。↓

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