春先には硝酸態チッソの集積に注意が必要。
まるで初夏のように暖かい日がきたと思っていたら、次の日には冷たい
北風が吹き、冬に逆もどりしたかのような天候になる・・・というように
寒暖の差がつきものなのが春先の天候です。そしてそのよう春先の天候
のもとでは 作物に硝酸態チッソが蓄積する可能性が高くなる のをご
存知ですか。
実例として、〔研究が進んでいる〕畜産における硝酸態チッソ蓄積に関
するお話をご紹介してみましょう。たとえば 次のような 畜産農家さ
んに対する、春先における飼料栽培上の代表的な注意があるんですよ。
↓
飼料作物のイタリアンライグラスは気温の上昇とともに生育旺盛となり
急速に伸び始めます。出穂もみられ青刈りでの家畜への給与も増えてき
ます。
このような場合において、未熟たい肥を多く施したほ場で生産された青
刈りのイタリアンライグラス等では硝酸態窒素中毒の恐れが懸念されま
す。牛に飼料として給与する場合には、近くの農業改良普及所で硝酸態
窒素の量を調べ適正な給与量についての指導を受けましょう。
また、春夏にむけての飼料作物の植え付けをする場合には、事前にほ場
の土壌診断をおこなって適切なたい肥の散布を心がけて、高品質の飼料
の生産を心がけましょう。
↑ といったものです。
飼料作物生産の現場では、とくに春先のいま、適量で良質な有機物の施
肥が求められているという現状があります。
そして注意しなければならないのは・・・こういった硝酸態窒素の蓄積
は、飼料作物だけのはなしにはとどまらないということです。
この手引きにおける飼料作物は、〔未熟な有機物が大量に存在するほ場
であるならば〕葉物野菜や果菜に置き換わることも可能なのです。家畜
をヒトに置き換えることも可能でしょう。
そこが問題だと考えるのです。
生産されるほ場で使用される適正な有機物の質と量に関する研究と、収
穫された農産物に関する診断が必要なのではないのか・・・と、生産現
場をまわるたびに思うのです。
おしまいに、そんな硝酸態窒素中毒の恐れが懸念されるメカニズム に
ついての解説もしておきましょう。
冬場の田畑に多量の未分解有機物がある
↓
まるで初夏になったかのような気温の上昇が起こる
↓
急激な温度の上昇とともに未分解有機物がいっきに分解
↓
未分解有機物が大量の硝酸態窒素になる
↓
この硝酸態窒素が作物に吸われる
↓
一転して冬型の気候にもどる
↓
作物体内で、硝酸態窒素の形のままに集積する
という経過をたどるものと考えられていますよ。
ということで、今回はヒトの食べる供物に関するご参考として、とく
に春先には野菜類の硝酸態チッソの集積にも注意すべきではなのかと
いうお話をお伝えしてみました。 →トリのフンによる環境破壊の例は
こちら 。
◎ 現行の有機栽培には、使われる有機肥料の量に関する規制は
ありません。この点は早急に改善されるべきだと、考えております。
参考として農水省の硝酸態チッソに関するページは こちら。
「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
まるで初夏のように暖かい日がきたと思っていたら、次の日には冷たい
北風が吹き、冬に逆もどりしたかのような天候になる・・・というように
寒暖の差がつきものなのが春先の天候です。そしてそのよう春先の天候
のもとでは 作物に硝酸態チッソが蓄積する可能性が高くなる のをご
存知ですか。
実例として、〔研究が進んでいる〕畜産における硝酸態チッソ蓄積に関
するお話をご紹介してみましょう。たとえば 次のような 畜産農家さ
んに対する、春先における飼料栽培上の代表的な注意があるんですよ。
↓
飼料作物のイタリアンライグラスは気温の上昇とともに生育旺盛となり
急速に伸び始めます。出穂もみられ青刈りでの家畜への給与も増えてき
ます。
このような場合において、未熟たい肥を多く施したほ場で生産された青
刈りのイタリアンライグラス等では硝酸態窒素中毒の恐れが懸念されま
す。牛に飼料として給与する場合には、近くの農業改良普及所で硝酸態
窒素の量を調べ適正な給与量についての指導を受けましょう。
また、春夏にむけての飼料作物の植え付けをする場合には、事前にほ場
の土壌診断をおこなって適切なたい肥の散布を心がけて、高品質の飼料
の生産を心がけましょう。
↑ といったものです。
飼料作物生産の現場では、とくに春先のいま、適量で良質な有機物の施
肥が求められているという現状があります。
そして注意しなければならないのは・・・こういった硝酸態窒素の蓄積
は、飼料作物だけのはなしにはとどまらないということです。
この手引きにおける飼料作物は、〔未熟な有機物が大量に存在するほ場
であるならば〕葉物野菜や果菜に置き換わることも可能なのです。家畜
をヒトに置き換えることも可能でしょう。
そこが問題だと考えるのです。
生産されるほ場で使用される適正な有機物の質と量に関する研究と、収
穫された農産物に関する診断が必要なのではないのか・・・と、生産現
場をまわるたびに思うのです。
おしまいに、そんな硝酸態窒素中毒の恐れが懸念されるメカニズム に
ついての解説もしておきましょう。
冬場の田畑に多量の未分解有機物がある
↓
まるで初夏になったかのような気温の上昇が起こる
↓
急激な温度の上昇とともに未分解有機物がいっきに分解
↓
未分解有機物が大量の硝酸態窒素になる
↓
この硝酸態窒素が作物に吸われる
↓
一転して冬型の気候にもどる
↓
作物体内で、硝酸態窒素の形のままに集積する
という経過をたどるものと考えられていますよ。
ということで、今回はヒトの食べる供物に関するご参考として、とく
に春先には野菜類の硝酸態チッソの集積にも注意すべきではなのかと
いうお話をお伝えしてみました。 →トリのフンによる環境破壊の例は
こちら 。
◎ 現行の有機栽培には、使われる有機肥料の量に関する規制は
ありません。この点は早急に改善されるべきだと、考えております。
参考として農水省の硝酸態チッソに関するページは こちら。
「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」