農産物の安全確保の決め手は「検査数を増やす」こと。再み
農産物の放射性物質汚染は、見た目ではわからないという おはなし
のつづきとなります。
大波地区で最初にコメから放射性物質がされた直後のブログですが、
検出数が増えたということで、ご参考までに、よろしかったら。
↓
福島市大波地区(旧小国村)のコメから国の暫定規制値(1キロあたり
500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたことを受け、政
府は17日、原子力災害対策特別措置法に基づき同地区で今年収穫した
コメの出荷停止を県に指示した。
というニュースのなかで、厚労省監視安全課のコメントとして
「予備検査と本検査で何カ所も調べ、すべて
規制値以下だったのに、なぜ今ごろ規制値を超えるコメが出るのか」
というものがあります。ニュースは、 こちら 。
・・・気持ちはわかりますが、このコメントはいただけない。
〔いただけない〕理由は、この福島市大波地区のコメの場合、一連の検
査は、いわゆるサンプル検査で、この地域のコメも
「検体は42ヘクタールの水田から2つ」
というサンプル数が少ない状態の検査であったということからです。
この程度の検体での検査だったというわけですから『検体が少なかった
ために汚染がわからなかっただけだ』・・・といわれても、これはしよ
うがないと思います。 ニュースは こちら 。
一般の方は、おそらく“ヘクタール”という面積の単位や、“単位あたり
のコメの収穫量”がおわかりにならないと思いますので、その点をわか
りやすく整理してみましょう。
たとえば 重量からみた確率 などは、いかがでしょう。
10アールあたりの平均収量を、だいたい500キログラムとした場合に、
この大波地区の収量を ざっと計算すれば
42ヘクタールの収量は およそ 210000キログラム
となります。そこで 検体の量です。大目に見積もってわかり易く検体の
量を1キログラム・2検体とした場合に、重量からみる検体の数時による
確率は
1 / 105000
の確率となります。つまり10万5千個の検体のうちのひとつを調べたとい
うことになります。
そして、検体の量が 1キログラム以下の、たとえば 100グラム程度
であった場合は・・・
1 / 1050000
と、105万個の検体のうちのひとつを調べただけになることも考えられ
るわけです。
この確率がどれくらいの数字であれば安全なものだと考えてよいのかは、
実際には 要する人手や検査機械の種類や検査機械の数、かかる経費の
多少にもよるのであろうは思いますが、原理原則として
検査の数が多い
ほど、現実の汚染状況をより正確に把握できる・・・というのがまちがい
のない現実ということになります。
そういった意味あいから「全戸調査を実施してほしい」という大波地区の
要望は、じつにまっとうなものだといえると思えるんですよね。安全の割
合を高めるためには。 ニュースは こちら。
▼ 「見た目で判断できず、検査するしかない」という事態は
なんとも 歯がゆすぎますね。
「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」
農産物の放射性物質汚染は、見た目ではわからないという おはなし
のつづきとなります。
大波地区で最初にコメから放射性物質がされた直後のブログですが、
検出数が増えたということで、ご参考までに、よろしかったら。
↓
福島市大波地区(旧小国村)のコメから国の暫定規制値(1キロあたり
500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたことを受け、政
府は17日、原子力災害対策特別措置法に基づき同地区で今年収穫した
コメの出荷停止を県に指示した。
というニュースのなかで、厚労省監視安全課のコメントとして
「予備検査と本検査で何カ所も調べ、すべて
規制値以下だったのに、なぜ今ごろ規制値を超えるコメが出るのか」
というものがあります。ニュースは、 こちら 。
・・・気持ちはわかりますが、このコメントはいただけない。
〔いただけない〕理由は、この福島市大波地区のコメの場合、一連の検
査は、いわゆるサンプル検査で、この地域のコメも
「検体は42ヘクタールの水田から2つ」
というサンプル数が少ない状態の検査であったということからです。
この程度の検体での検査だったというわけですから『検体が少なかった
ために汚染がわからなかっただけだ』・・・といわれても、これはしよ
うがないと思います。 ニュースは こちら 。
一般の方は、おそらく“ヘクタール”という面積の単位や、“単位あたり
のコメの収穫量”がおわかりにならないと思いますので、その点をわか
りやすく整理してみましょう。
たとえば 重量からみた確率 などは、いかがでしょう。
10アールあたりの平均収量を、だいたい500キログラムとした場合に、
この大波地区の収量を ざっと計算すれば
42ヘクタールの収量は およそ 210000キログラム
となります。そこで 検体の量です。大目に見積もってわかり易く検体の
量を1キログラム・2検体とした場合に、重量からみる検体の数時による
確率は
1 / 105000
の確率となります。つまり10万5千個の検体のうちのひとつを調べたとい
うことになります。
そして、検体の量が 1キログラム以下の、たとえば 100グラム程度
であった場合は・・・
1 / 1050000
と、105万個の検体のうちのひとつを調べただけになることも考えられ
るわけです。
この確率がどれくらいの数字であれば安全なものだと考えてよいのかは、
実際には 要する人手や検査機械の種類や検査機械の数、かかる経費の
多少にもよるのであろうは思いますが、原理原則として
検査の数が多い
ほど、現実の汚染状況をより正確に把握できる・・・というのがまちがい
のない現実ということになります。
そういった意味あいから「全戸調査を実施してほしい」という大波地区の
要望は、じつにまっとうなものだといえると思えるんですよね。安全の割
合を高めるためには。 ニュースは こちら。
▼ 「見た目で判断できず、検査するしかない」という事態は
なんとも 歯がゆすぎますね。
「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染」