『O104 なぜモヤシから? 動物の堆肥で拡大か』という、欧州
の食中毒事件についての新聞記事について質問いただきました。
記事は、こちら 。
そこで、その回答のひとつとして、これまでに掲載したブログの中
から次のような回を再掲載してみた次第です。0157に関しての
記事ではありますが、O104と同じ仲間の大腸菌ということで、
ご参考までによろしかったら。
↓
『 腸管出血性大腸菌による食中毒被害を防ぐには 』
0157による食中毒を防ぐには、0-157のあるところに必ず糞
便ありきという事実、そして動物が保菌してい確率が高いという2つ
の事実を、日本国民が知ることです。
これにつきるとおもいます。
そうすれば、困難を極める二次感染の感染ルートの解明を実施するこ
ともなく、さらには進行していく0-157の二次感染をも防ぐこと
が、より可能になります。
たとえば農業の場面においては、牛⇔ふん⇔牛 のサイクルの中に、
0-157の生物としての生活圏があることを知る必要がある。
研究が進んでいる欧米で推定されている0-157の感染ルートは
つぎのように。
1. 牧草地・畜舎 → 水 → 河川
2. 牧草地・畜舎 → 水 → 池・湖沼
3. 牧草地・畜舎 → 浸透 → 地下水
と、このように考えられていますよ。
したがって、O157に代表される腸管出血性大腸菌が生息場所と
している牧草地・畜舎からの汚水の流失を止め、汚水が浸透しない
ように、畜ふん置き場や畜舎の床をコンクリートで固めます。
さらに、定期的に酢酸などでこれらの施設を消毒すれば、0157
の増殖をかなりの確率で食い止めることになるでしょう。
疫病対策は、予防からです。
そしてもちろん、家畜ふんを多様する農業についても、注意が必要
です。生ふん尿や未熟なきゅう肥を多使用する〔繁殖を助長します〕
のではなく、散布する場所の選定や使用する種類と量に留意し、そ
して充分に発酵させた有機を使用すべきであることは、いうまでも
ありません。
● たい肥についての参考の回は こちら 。
▼ 「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
腸管出血性大腸菌による食中毒被害拡大について。