グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

ハト避け効果に・・分身の術。

2021-12-10 23:33:42 | Weblog
ハト避け効果に・・分身の術。
1年前から試しているトリ除け。具体的には倉庫の倉庫の梁
部分などにやってくるハト避けにつかった防鳥三銃士[こちら]
の効果のはなしの最新版です。

当施設でのエースであり、ハト避けにもっとも効果があったの
は首振りフクロウであったはず[こちら]なのですが・・・敵も
なかなかの強者。最初は あれほどフクロウに恐れを抱いてい

                

たはずのハトの群れも、時間&季節の経過とともに次第にフク
ロウに慣れ怖がらなくなる兆候が見えはじめてきたのです。

まあ当然といえば当然の成り行きではあるのですが、なんとか
もうひと押しできないものかと、ああでもないこうでもないと
頭をひねっていたところ・・ふとスイッチを入れたテレビから
流れてきたのが

フォッフオッフォッフォッフォッフォッ という不気味な声。

かつて聞いたことのある懐かしの声。そう、ウルトラマンの人
気宇宙人であるバルタン星人です。その声を耳にした瞬間に思
いついたハト撃退法が これ ↓ 。











     

一体が二体に。

       

そして三体に 笑。

そう、宇宙忍者といわれるバルタン星人の得意技からヒントを
得た、フクロウ分身の術です。ちなみにあるときは各所にばら
ぱら3体を施したり、あるときは3体集合させて置いたり、前
を向かししたり、後ろ向きにしたりと、日々縦横無尽に配置い
たしております。

ちなみに鳴き声は ホウホウホウホウオウといったところか笑。
・・・バトルは続く。


晴れ トリを避けたい理由です。↓
  鳥インフルかもしれないと気づくまでのあいだにも
  毎日毎時間排出されつづけるフン。そのフンが運ば
  れる過程で、たとえばカラスやイノシシ、ネズミな
  どの野生動物に接触する可能性もおおいにある・・・
  なんてはなしは こちら。 やはりフンを介しても
  おおいに伝播していく口蹄疫時のはなしは ​こちら​。
51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜





ナラ枯れ被害を防ぐために。

2021-12-07 23:05:39 | Weblog
キクイムシに対抗するには。ナラ枯れ被害を防ぐために。

12月06日の神奈川県発のナラ枯れに関するニュース。そんなナラ枯れ
が、ここ宮崎県で大発生したときの当ブログの2015年の記事の2回目
です[一回目はこちら]。よろしかったら ご参考に。

 ↓

つけられている名前からその姿を推察すると、カシの木につく長い体躯
をしたキクイムシとなる カシノナガキクイムシ。

その姿は、 こちら となります。

この虫がカビの一種であるラファエレア菌をはこんでしまう がために、
この虫に侵入された広葉樹のシイやナラ、カシなどでは 枯死してしま
う個体が頻発するというわけです。

そんな カシノナガキクイムシ。

成虫の姿を 実際に森でみたとき、「名前につけられるほど[体躯は]
長くないじゃん・・・」と、しようじき思ってしまいました。

「まてよ、幼虫の体が長い?のかな」とも思いましたが、そうともいえ
ず → こちら
「この程度ならカシノナガキクイムシではなくカシノキクイムシでいい
よな、じつに名前倒れな虫だな」なんて、かんがえてしまいましたよ。

そのときです。一緒にいた森に詳しい同行者から『長い身体の昆虫なら
こんなものもいるよ』といって、 教えてもらった甲虫が こちら ↓。

 ホソカタムシ これは細長っ!

ルイスホソカタムシという名前の昆虫。このスリムな細ーい身体を持つ
ルイスホソカタムシこそは、なんとシノナガキイムシなどのキクイムシ
類を捕食してくれる、いわゆる天敵 なのだそうです。
樹にあけた穴の奥にいるキクイムシ類を捕食するために、こんな細長い
身体に進化したらしいと聞いて、その形状には合点がいきました。こちら

 うーむ、キクイムシにもこんな天敵がいたんだ

と自然界のもつ奥深さにおもわず唸らされてしまいましたよ。

そして感心しつつも・・・「このルイスホソカタムシを 増殖させて、
森のナラ枯れ被害を軽減する天敵昆虫/生物農薬として日本で販売し、
あわよくば米国やカナダで森枯れ・山火事の原因のひとつとなっている
といわれるパインビートル用に輸出できないものかな」なんて思ってし
まったのは、
わたくしが最近の農業の六次産業化の話に染まった農業関係者だからな
のかもしれませんね/笑。

ということで今回は、いまのところ効果的な対策がないのが現状とされ
ているカシノナガキクイムシには、じつはルイスホソカタムシという天
敵昆虫がいたというおはなしでした。


晴れ 細くて堅いという体躯の形状道理の名前が付けられたホソカタ
  ムシ。そして今回のルイスホソカタムシの最初の部分のルイス
  とは、20世紀以前に来日した英国の昆虫学者ジョージ・ルイス
  さんの名前なのだそうですよ。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜




ナラ枯れがよぶのか、キノコの豊作[そしてクマ被害増加も]。

2021-12-06 23:08:49 | Weblog
ナラ枯れがよぶのか、キノコの豊作[そしてクマ被害増加も]。

本日12月06日の神奈川県発のナラ枯れに関するニュース。 そんな
ナラ枯れが、ここ宮崎県で大発生したときのご質問をいただきましたの
で、当ブログの2015年の記事を 今回と次回に再掲載してみたいと
思います。よろしかったら ご参考に。

 ↓

山間部に自生するナラやカシなどの広葉樹が集団枯死する「ナラ枯れ」。
ここ宮崎県では2010年の被害が顕著でしたが、その年から数年のあ
いだは山のキノコが豊作となりました。

そう、集団枯死したナラやカシなどの木の幹を中心に、たとえばマイタ
ケなどのキノコが群生して生えてくるからです。「直径1メートルほど
の木に、びっくりするくらい生えていた」「発見してから採り終えるま
でたっぷり1時間もかかった」「一回で数十キロの収穫があった」など
という話が飛び交ったのもこのころでした。

このような ある意味異常な山の現象は、もちろんよいことばかりでは
ありません。

それは山の斜面に樹木がごっそり枯れてしまった部分があると[土を支
えていた樹木がなくなるわけですから]ガケ崩れ・鉄砲水などの山林崩
壊の危険性が一気に高まってしまうからです。なにせ台風の常襲地です
から、たとえば強い・つよすぎる風雨のなかの里山の民家の上の山部分
に生えているナラの樹木が枯れてしまった図を想像すると、容易にその
怖さ[頭の上に切れかけているロープに縛られた包丁がつるしてあるみ
たいな]が想像できます。

そんなナラ枯れが、のののののの →  ナラ枯れ記事  
宮崎県の山間部で多発しています。

今回の報道では 「ここ30年で最大の危機」と表現されていますので
どうやら2010年のナラ枯れよりも 規模が大きいようで、その被害
のこれからの広がりが懸念されていますよ。

そして心配されるのは今後の被害の拡大です。これは2010年の被害
の図ですが、数年のうちに同じくらいの被害となっていくのかもしれま
せん。

ののの グラフ.jpg

なんといっても、この山のナラ枯れ。もともとは1930年代に宮崎や
鹿児島で最初の発生が確認された現象
だといいますから、今回の被害拡
大は これから列島全体に広がっていく前兆かも。

さらにそのような九州以北の感染拡大で心配されるもの、それはクマに
よる人的被害です[九州のクマは絶滅していますが他地区では問題になっ
てくるかと]。

 山間部に自生するナラやカシの一部が枯れる
 ↓
 ナラやカシなどのつける実/ドングリが少なくなる
 ↓
 クマの餌であるはずのドングリが不足
 ↓
 クマがパニックになる
 ↓
 餌を求めてクマが里山におりてくる

といった図式ですね。ちなみに2010年前後には平年の3倍から4倍
にもあたるクマが捕殺されたという説
もあるくらいですから、ヒトが考
えているいじょうに、自然界にあたえるナラ枯れの影響は大きいものな
のでしょう。

ということで今回は、宮崎県で2010年以上となるかもと予想される
ナラ枯れがおこっている現状についてのお知らせでした。


晴れ ナラ枯れの原因となるのは、カビの一種・ラファエレア菌。
  この菌はナラやカシの樹に巣くうカシノナガキクイムシと
  いう体長5ミリほどの虫が運ぶ伝染病だとされています。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「 本当は危ない有機野菜




庭の王さまの動きが鈍くなったうちに。

2021-12-02 22:49:09 | Weblog
庭の王さまの動きが鈍くなったうちに。
年々暖かくなっている感[たとえばこちら]の強くなっている昨今。
庭仕事をすると必ず何者かに刺されちゃって・・なんて経験をさ
れている方、定番の回ですが ぜひご一読を。



広い意味での農作業のなかの、たとえば剪定作業にかかる場合のお
はなしですが・・・

自宅などの庭に加えて、たとえば樹木に囲まれた圃場や、たとえば
学校や公民館といった公共施設の庭や、ちょっとした庭つきの事務
所などといったある程度の広さのある面積を剪定作業する場合には
より被害を蒙ることを覚悟せねばならない存在があります。

それが アリ。

なんといっても身近にいて馴染みがある昆虫ですし、童話などでは
働き者だというイメージもあり、また漢字などでも虫へんに❝義❞と
いう まるで赤穂義士でも連想させられるような字体があたられて
いますけれど、これがなかなかの強者。

食性的には肉食のが多く、活発で攻撃力があって、これと思えば集
団で襲ってくるうえに、たとえば植物体のうえでアブラムシを飼う
ほどの知能もあるときたら・・・[ほかの小動物にとって]アリは自
然界に置いての恐ろしい捕食者以外のなにものでもないですよ。

またなんといっても彼らが強者である所以は、数ミリから数十ミリ
といったその身体の小ささそのもの。
たとえばハチやイラガや チャドクガに、毛虫ならまだよい。彼ら
は目立つのですから、むしろヒトをははじめとする大型の生物たち
も回避するのは容易です。しかし アリの群れだとそうはいかない。

たとえば剪定作業などであれば、予想しているよりもはるかに多く
樹上を行きかっているアリたちは、いつのまにやら作業者の袖口や
首筋、靴下とズボンの間などから気がつかぬうちに侵入していきま
す。万全の対策をしていても侵入してくるアリたちですから、これ
がもし作業者が何の防備もしていなかったとするならば、
この作業者のひじの内側とか脇から首筋にかけてとか、パンツのゴ
ムの部分とかの場所を、たくさんの小さな侵入者たちは
ときには噛んだり・ときには腹部先端にある毒針で刺したりと、や
りたい放題に蹂躙していくのです。

そのアリ被害による患部の症状ですが、皮膚が赤くなったり水ぶく
れになったり・・・そして自分の場合はとくに湿気のある場合など
はなぜか数日後にいきなり腫れてきます[完治するまで3週間とい
うかんじ]。また一度は痒みがおさまったとしても、またぶり返し
たり。一か所の被害ならともかく、こんな症状が数十か所などに
及んだとしたら、考えただけでもそれはもういやになってしまいま
すよ[剪定という作業自体がいやになっちゃったり]。

さて そんな庭の王者というべきアリたちですが、このアリたちが
いなくなるというか、いても活動的ではなくなる時期があります。

そのはじまりが 秋。たとえばこちら、九州の庭のアリたちは11
月になると、めっきりとその数を減らしてきます。そう、最高気温
が18度を下回ってくるころになると、動きが鈍くなり活動範囲が
じょじょに狭まってくるのです。

そしていま。11月から来春の3月くらいにかけてのこの時期[いわ
ゆる無霜地帯でもありますし]になってやっと、この地ではアリ刺さ
れというストレスなしに作業できる最良の季節がはじまります♪

ということで今回は、庭の支配者ともいえるアリがいるために な
かなか切れなかった あの木の枝や植え込みの乱れが、やっとばり
ばり切れる季節になったぞという、いわゆる鬼のいぬまの命の洗濯
みたいな そんなお話となりました。 
         → マダニは11月下旬までの回は こちら



<emoji code="h044" />アリに刺されるとか、咬まれるとか、ギサン[アリの酸と
  書いて蟻酸ですものね]でも肌が赤くなったりとかの被害
  をもたらす事実を知らない方も、けっこういらっしゃい
  ます。知らない方にはぜひおしえてさしあげていただき
  たきたいなとおもいます[かつての野ギャルさんたちとか]。
  ちなみに装備ですが、シャツの下の加圧式のアンダーウェ
  アに、すべすべした弾力のある手抜きは必需品。

   

  首元には和手拭いのうえに伸縮性のあるタオルを巻いて
  剪定作業しております[こんなかんじ]。・・・大げさだ
  なと思われる方もいらっしゃるかとは思いますが、いわ
  ゆる温暖化の進むなか九州並のムシ対策は、全国的にム
  シできなくなるとおもいますよ[そう台風被害のように]。
  
51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 「夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染