なんとなく囲碁夜話

私は囲碁が好きだ。初めはなんとなく、ニアミスを繰り返し、深みに嵌ってしまった。

負け惜しみかな?

2009-06-22 18:14:03 | Weblog
 日曜日は宵の内から寝てしまったので、目が覚めたのが午前2時。
  連続5時間しか眠れない体力ですが、それでも以前は4時間くらいだったので、1時間分体力が上向いているのかも知れません。
 ともかく、こういう時間に目が覚めても、隣近所や家族に迷惑はかけられないので、やれることと言ったら本を読むかネット碁の観戦ぐらいです・・・と言う事で、時間からしてPネットです。
 短い手数の対局で、時間を長く設定している対局を観戦。
  これは局面は序盤から中盤に移るところで、時間制は10分で25手ですからPネットでは一番長い感じです。
  尤も、一番長いと言っても・・・持ち時間の10分をまるまる使って打つわけでは無いから、概ね8分程度で打ち進めるでしょう。
 と、言うことは一人が150手打ったとして6×8で48分となります。
  結果としてみれば素人の碁ですから、消費時間はこんなものと言えるかもしれませんが、これは実は<平均>という落とし穴があるように思えます。
 
 アマの対局では、よく持ち時間45分で、切れ負けなどと言うものがあります。
  これはローカルの地方予選など、結構公式な手合いでも採用されています・・まあ45分が50分であったり60分もあるでしょうが、それと比べて48分なら良いでしょうと言うわけには(特に私みたいな人間には)行きません。
 初めから45分を与えられていて、45分を自由に使える中での切れ負けと、48分の中で5か所も関所があってその中での切れ負け設定があるのとでは全く条件が違うと思うのです。
 
 この対局はPネットの対戦にしては時間を使う対局でした・・・両者ともある程度納得が行かないと打て無いみたいな進行。
 結局は黒さんの時間切れ負けで決着・・・たしかにこの時点で白融資だったとは思いますが。
 この対局を見ていて考えたのですが、もしかして時間の制限が厳しい対局では、難しそうな仕掛けをしていくとか、簡単には打てないような状況を作っていくという作戦もあるかも知れないと。
 勿論それが違反などでは無いし、難しい定石とか、難解な別れで損をしない形を理解しているとしたら日頃の勉強の成果であるとも言えます。
 しかし・・・そういう碁が楽しいかどうかはわかりません。
  勿論、勉強していない方が悪いのだし、初めから納得して時間を設定しているのだから、負けてから文句を言えばこれは負け犬みたいなもの。
 でも、もしもこういう風にやられた時に「負けた」と言う感じが、相手への尊敬と同時には湧きにくい気がします。
  騙し打ちとは言いませんが、なんだか相手+ルールに負けたと言う感じ。

 さてこれはアマのザルの世界。
  ではプロではこういうことは起きないのでしょうか?
 日頃の研究成果を実戦で試すと言うのは、プロとして当然でしょうが、最近の対局の時間制はだんだん短くなってきていますから、ますます日頃の勉強・研究が大事だろうとは思います。
 それにコミが大きくなっていますし、ますます厳しく仕掛けることが多くなっているでしょう。
 昔・私の子供の頃は名人とか本因坊とかの二日制のタイトルマッチで、考えに考えた末の着手の応酬で勝った方がチャンピオンと言う感じでした。
 挑戦者決定リーグでも長かったはずです。
 まあ、新聞社などのスポンサーが無くては無理でしょうが。
  最近の世界戦などは皆短い戦いですよね。
 仮にNHK杯みたいな1手30秒で考慮時間が1分×10回の対局が短距離型とすれば、持ち時間3時間物は中距離で、持ち時間6,7時間だとマラソン型みたいと言えるでしょう。
 すぐに結果が出て、対局も初めから終わりまで見られると言うのも魅力ですが、私としては、思いっきり時間を使って考えに考える棋士の姿もまた魅力なのです。
 いつか、持ち時間各8時間くらいで二日制の世界戦が出来ないでしょうか?