明神ヶ岳からの眺め(動画)
3月31日2010の登山
箱根・駒ケ岳・大湧谷のあたり。尾根筋に出るとまだ雪が残っていた。
アイゼンがないと転倒する。
強羅から入山した。登山口にたどり着くまでが道が分かりにくかった。
明神ヶ岳山頂(1169M)から富士山を望む。身体が傾くほど風が強い。
良い眺めだった。
火打石岳(968M)を経て矢倉沢峠へ歩いた。
右奥に金時山が見える。
金時山
この手前の矢倉沢峠から仙石原へ下った。
登山開始から下山まで5時間程。ゆっくりペース。
下山したところに在った旅館のポスト・おそらく個人用だろう。山を歩くとき、熊に出くわさないように、時々声を出して歩く。あるいは、手
を叩いたりして音を出しつつ歩くようにしている。春先で熊も冬眠から目覚め
、腹をすかしていたりすると危険だからと、この時も初めはそうしていたの
だが、歩くうちにいわゆるハイな気分になり、黙々と歩いていた。矢倉沢峠に大分近付いた頃だった。不意に、前の曲がった道のすぐ向こう
の藪陰でカランと音がした。さては熊かと、一瞬思ったが、次にすぐそれが人
間の発する音だと理解した。それまで、登山を開始してから誰とも出会ってい
なかった。目の前の山道に現れたのは、何と、自転車に乗った40から50歳
くらいの男だった。これには本当にびっくりした。雪のある尾根道である。標
高も1000M近くはあっただろう。そういう場所である。自転車とは・・・。思
わず、すごいですねーといい、話をした。金時山から出発して、今日中に明神
、明星へと抜ける予定です、と言った。私と逆のルートである。山用のスポー
ツ自転車に、長いくるぶしまであるポリエスルのパンツ、上着もトライアスロ
ン風の軽快なもので、自転車用のヘルメットにサングラス、と何ともかっこ良
いのであった。出で立ちもさることながら、体つきも均整がとれていて余分な
贅肉などはなく、何かの大会の記録でも持っていそうな感じであった。山の上
まで自転車をかつぎあげるだけでも、普通の人間には不可能である。どうや
ったのだろう、やはり、自分でかつぎあげたのだろうか、などと思いつつあれ
これと話した。雪の尾根道を自転車で縦走する、など、信じられないことを考
える人がいるのだな、と思った。考えても実行するまでにはまた至らないであ
ろうと思う。とにかく驚いた。山を下りるまでに会った人間はこの人ひとりであった。