昨年12月下旬ころ
現在。色が少し濃くなった。
先日、ある駅で電車を待っていた。やがて電車がやって来て、その時アナウンスが流れた。「電車の進入、進出時の風圧にご注意ください!」
??? そんなんで、よろけない。
こちらが乗っているのは、「グルメ経由メタボ行き」の列車かもしれない。風圧でよろけるほど軽くはないのだ。
グルメと言えば最近グルメ番組が多い。旅、温泉などとセットになっていて、どれも安直な造りでその数の多さにうんざりする。最後まで通して見る番組はほんの一握りだ。私の知り合いにグルメを自認するのがいる。「食べることが好き」なのはとても良いことだ。私はグルメではないと思う。しかし、体重はそこそこある。風圧に耐えうる。
「グルメ経由メタボ行きの列車にご乗車の方ぁ~・・・・」
今の世の中なら、メタボ行きは御免だがグルメ列車には乗りたい、という人はかなり多くいるに違いない。お金ならいくらでも払う、と・・・。メタボという言葉も正誤を問わず急速に流行り浸透した。医者というのも大変で、テレビなどで見て誤った知識を満載した患者にいちいち正しく直してやりながら治療をしなければならないのだ。
電車待ちで手持無沙汰の時など、駅のキオスクを何となくのぞいていることが多い。あれだけの数の品があれだけ小さなスペースに満載している。品々が縦方向に積層している。緊急に必要となりそうなもので思いがけないものがあったりして面白い。上からぶら下がっているものに、おっ!というものがあったりする。キオスクはヨーロッパからの外来語だったと思う。本場のヨーロッパの歩行者の多い道には数々あった。やはり品々満載だった。日本では昔から屋台という言い方もある。呼び方はいろいろだが、もっと面白いものが世界中にはありそうだし、新しいものも発想できそうだ。規制?そんなもの撤廃すればよい。
なにか、天声人語、素粒子風になってきてしまった。そうならぬように立て直しを図りたいと思う。というより立て崩し?を図りたいと思う。
キオスクに似たものとして電車の中の車内販売というのがある。ゴロゴロとワゴンを曳いてやって来るヤツだ。あれは楽しい。よく見ると、ほんとにいろいろなものが満載だ。大きさに制限があるからやはりそれなりに工夫されている。さすがに食べるものが多い。グルメ用とはいかないにしても、ビールやそのツマミなど、丁度乗っている間の時間に適したと言えそうな適度なものが揃っている。私のグルメ友人はそこで貝柱の干物パックを買うのを趣味としている。後はビール、ということらしい。
先日、新宿からの電車の中で久々に、つり革にぶら下がるようにしている人を見た。会社員風、おなじみの黒いコートを羽織っていた。両手をつり革の丸い輪に刺し入れ、ぶら下がるのである。だいたい酔っている時にこれをやる。気分良しのときだ。実は私もそうだ。吊革のつかまり方には4種ある。オーソドックスな輪に指を掛けて握る通常のつかまり方。次に、輪を外からそのまま鷲づかみに握るという方法。それから輪に手をくぐらせ、すぐ上の帯のところを軽く握るという方法。これはぶら下がり用。後はその変種として輪に手を深く通し、その向こうにある荷棚のパイプを握るという方法。これはかなり酔った剛の者仕様の方法だ。ガッシリしたものを握っていたい、という時にこうなる。こうなってしまうのである。これで4種。それ以外の方法は各自、研究してください。
先日、少し気分良く酔って地下鉄に乗ったら丁度座れて、デイパックをひざに抱えたまま寝てしまった。眠りこけた。疲れていたのかもしれない。膝にデイパックを抱えて座るとなぜか眠くなる。眠りこけて、お客さん終点ですよ、と膝を叩く声で目が覚めた。車掌が廻っていた。見るとホームは降りた客でごった返していた。これからまだ飲みに行くという勢いだった。その車両でそこまで眠りこけていたのは私だけだったようだ。ガランとした車両は意外に奥行があるものなのだな。最近、電車で運良く座れると、よく眠りこける。だいたい目当ての駅の少し手前でタイミング良く起きる。時々、起きない。