2年ほど前にtokyoモーターショーを観に行った。ビッグサイトを外からだけでなく中も一度観てみたかったし、車の未来についても関心があった。世界の食品ショーなども友達に誘われて観に行ったことがあったが、そのときは幕張のコンベンションセンターか、古くから馴染みの晴美だった。試食ばかりして、おまけに宣伝用の食品を貰い、袋一杯に詰めて帰った覚えがある。
ビッグサイトでのモーターショーは、チケットをくれる人もいないので、自分で買って行った。そのときのことはどこかこのblog上に載せている。感じたことは、いろいろなコンセプトカーはあるものの、大きなところでその動力をどうするか、ということのようだった。それは、エネルギー問題にも関わるし、エコ、有限な地球資源、ということにも関わることだった。デザイン的なところはその時の私は二の次の感じだった。もちろん見れば楽しいことなのだけれど。
動力は、従来の燃焼エンジンの燃費向上型、電気と燃焼エンジンを合わせたハイブリッド型、純粋なバッテリーによる電気モーター型、酸素と水素のボンベを携えた燃料電池による電気モーター型、という具合だった。
かなり長い時間かかって楽しみつつ見て回った。そしてその中に、オートバイがあり目に付いた。まだ実験的な段階なのか、やけに燃料の辺りが大きく不恰好なものだったが、唯一、水素ボンベのみを携えた燃料電池で、酸素の方は大気中から取り入れるというものだった。これは好いアイデアだとつい口に出したことを覚えている。不恰好になっているのは、大気中の酸素をいかに効率よく取り入れるかというところに課題があるのだろうと思った。ただ水素と酸素を反応させて発電するというところは、普通の燃料電池と変わらない。動力は電気モーターだ。燃料切れになっても水素だけを補充すればよいから楽かもしれないと思った。なんならボンベごと取り替えても良い。しかしそれは見るからにほかの格好の良い展示品と比べて見劣りし、コンパニオンにも相手にされない感じだった。コンパニオンはその前に展示してあるレース用とも言えるような格好の良いオートバイのところで、カメラを構える人々に笑顔を振りまいているのだった。
今年・・・、つい先日開かれた。新聞にも載っていた。私は観に行かなかったが、その記事で少しだけ様子は分かった。数あるいろいろな方法の中でトヨタがこのオートバイと同じコンセプトで、空気中の酸素を取り入れて水素と反応させるというやり方の燃料電池車を展示していたようだ。全体を観ていないので何とも言えないが、これだけ完成された形で車として仕上げてきているというのには驚きを覚える。1回の水素の補給で500キロの走行が可能だというから、かなりのものだと思う。
水素を直接燃焼させる方法はどうかと思っていたことがあるが、この考え方は昔からあって、ベンツかBMWかが実用化したものを宣伝していた。さすがにドイツだ。燃料電池といっても、その水素を作るために電気は必要で、そのために発電所でやはり何らかのエネルギーは必要になる。まわりまわってトータルでエネルギー効率、豊富さ、持続可能性などはどうなのだろう、と疑問を持って調べていたことがある。結局捉えきれないところがあって、モーターショーに行った時も、そこのメーカーの人などに訊いたりしたが、あるところまでは話は通じたけれどそこから先の答えは得られなかったと記憶している。どちらかというと営業販売的な人が多いように思った。エネルギーの単価計算の方へ話は進みがちだったように思う。もちろん実際に乗るとなるとそれも大事なことなのだけれど・・・。
多くの人が一斉に電気自動車に乗り換えたら、電気が不足して増産も追いつかず取り合いになった、となりはしないか。
ところで今、ほとんどそういったことに頭を使っていない。紅黄葉ばかり眺めていた。
宴会列車というのが、丁度目の前を通過した。それと知る由もなかったが、踏切で待つ人の中に、鉄道マニアがいたらしく、一眼を構えて、あれこれつぶやきつつ、あるいは、同じ仲間と語りつつ、狙いを定めているので、こちらも何か由緒でもある列車なのかと思ってとりあえず、撮った。車体の横に、宴会と書かれてあった。何かなと思ったけれど、その宴会か・・・。芸者でも出るのだろうか、あるいはボディコンのコンパニオンでも付くのか・・・。まあ、それはいざ知らず、屋形船などの列車版なのかな、そういえば最近そういった列車を使った旅の広告がいろいろなところに出ているな、と思った。
その宴会列車 鎌倉駅横の踏切で
最近、豪華列車というのを目にする。もともと旅行好きなので旅の情報はよく見るくちだ。それでその豪華列車の紹介番組を見ていると、いろいろと列車とも言えないようなホテルまがいの工夫がなされていて、何泊か乗って70万だ80万だと言っている。万というのは万円という料金の単位だ。どういう人間が乗るのか全く気がしれない、と思っていると、予約は結構埋まっているということで、嬉しそうに企画した会社の人が話したりしていた。世の中広いもので、そういう人がいるということらしい。走るところは、九州あたりだったりする。どんなに車窓から風景を眺めたってそんなに変わるものでもない。九州の田舎の風景が続くだけだろう。自分なら、なめまわすように眺めても、そもそもそれほどあるかどうかも分からない感性をフル稼働させて眺めても、そんな高価な風景に突如早変わりするわけではないだろうなと思う。趣向を凝らした豪華料理を列車のレストランで食べても、毎日食べれば食傷気味にもなる。ブロイラーのように出てくるもの出てくるものを元を取ろうとしてたらふく食べるということになりそうだ。何かよく分からない企画が通っているものだなと思うが、予約が埋まっているところを見ると、いろいろな人がいて、そういうこともあるのかな、といったところだ。ディズニーランドに100辺行った方がまだましか・・・。いずれ企画に無理があれば時間が証明するだろうとは思うけれど、唖然とする。口を開けてそういったニュースを見ている。