東武鉄道の運転士が自分の子どもを運転室に入れたということで、いきなり懲戒解雇になった。
それでこの会社に抗議が殺到したらしいのだが、結局当初の方針通り会社はこの運転士を懲戒解雇したそうだ。
こちらをご覧ください。
この件に関しては自分は当初誤解していて、てっきり最初から自分の子どもを勝手に運転室に入れたのかと思ったらそうではなくて、子ども二人と奥さんが先頭車両に乗っていて子どもが運転室のドアをたたくので仕方なくあけたら入ってしまったということらしい。
その様子を見た乗客の一人?が「通報」してこのようなことになったらしいが、自分でもこの問題は非常に難しくてなかなかこうすべき、と判断しかねる部分もある。
自分としてはこの運転士の処分以上に、このことが大きく報じられるようになった経緯とでもいうべきものも検討すべきだと思う。
そのほかにも検証すべきことはあるかもしれない。
最初の通報に対する会社の反応、そしてそれに対する抗議の殺到、その抗議に会社が決定を変えなかったこと、次に問題の場面における母親および運転士の子どもの管理である。
正直なところ、自分は会社の決定や反応はそれほど間違ったことには思えなくて、やはり一番の問題は最後にあげたことではないかと思う。
つまりこれは自分の感覚では子どもをつれて歩く場合、どのような場所でも子どもがむずがってしまうことはよくあるので、そういう場面において「ある程度」子どもを厳しく管理すべきことは当然で特にこの場合自分の父親が安全にかかわる仕事をしているのだからその邪魔にならないようにすべきことは言うまでも無いはず。
逆にそのことを教えて分からない段階で父親のいる運転室に近いところにいたとすればそのこと自体にも問題はあるのではないか。
あるいは自分の父親は多くの人命をあずかる仕事をしているのだということを教えるためだったとしたら母親の管理やこの運転士の行為はなおさら問題のようにも思える。
子どもを親の職場につれてゆくことはよくあって、自分も何度か親の職場に行った記憶はあるが、そこは運転している現場のような安全性とかかわる場所ではまったくない。
公共の場所などで子どもを野放しにしたり、逆にやたらとしかっている場面と言うのは自分もたまに見るのだが、自分だってそばで子どもが騒いでいたら不愉快に思うことはあるのだし、ましてや運転室に入れる場面を見れば通報するかも知れない。
しかし、普通の感覚で言えば、通報した人は果たして「懲戒解雇」まで望んでいたのであろうか。
その点に関しては自分は今のところ情報はないが、この点も気になるところではある。
これは全くの推測だが通報した人にしてもまさかくびにしてくれということではなくて、どうせなんにもならなんだろうけど、ぐらいの気持ちで言ったのではないか。
自分の中でも処分自体に関しては意見を言うのは難しい。
しかし、自分はこの件に限らず、メールはともかく電話で抗議するというのはあまりいよいことのように思えない。
最初にこの件を会社に通報した人がどのような手段でどのような通報をしたのかは分からないが、会社の処分に対して抗議の電話をした人たちに関してはあまりよいことをしたようには思えない。
もちろん電話にしろ、メールにしろかけ方、や書き方と言うのがあうのでもちろん一概に駄目とはいえないが、特に電話の場合には強制的に相手の時間を奪ってしまうことになるのでこういうことで抗議の電話をするのはどうかと思う。
またそうしたことがあったからといって、もし会社が当初の方針を変えるようなことがあれば、なた今度はどうして方針を変えたのだというような抗議が殺到する可能性だってなくはないだろう。
自分としても運転士の方は大変お気の毒だと思いはするが、懲戒解雇の決定は変えないのは仕方がなかったと思う。
もし、運転士の人に同情するなら何らかの経済的支援のようなものを申し出る人があったらそれはそれでよいことだと思うのだが、そうしたことも難しいかもしれない。
いずれにしろこの件全体を通じてとにかく残念極まりないことにはかわりはない。