望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

ウラ話&ウラ写真・劇場の日々・・・「劇場にいるもの」

2011-06-05 11:52:07 | 舞台・ウラ話
 
ふふふ、ちょっと暑くなったところで、
少々時期は早いけど、
あの話でもいってみますか。

これも省エネのひとつということで(笑)


打ち上げの席で、何となく始まったんですね。
ま、よくある、例の話が。


どこの劇場でも、どんなに新しくても、
劇場に、このお方は付き物(憑き物?)でして、

写真を撮ると、ボワッと白い塊が写ってたり、
ふっと後ろで気配を感じたり、
・・・するんだそうです。

はい、おかげさまで私、経験ありません。
私、ムチャクチャ、霊感がニブいんです。

鋭い人は、楽屋に入った途端、
「あれっ」と声を上げたかと思ったら、
「いるね・・・」と、ひと言。
(そういう人に限って、あまり怖がらない)

・・・なーんて話を、ココココに、書いていますが、


劇場って、どんな劇場であれ、
人の思いがこもる場所なんでしょうね。

架空の人間が架空の物語を生きて、
それをそのまま、置き去りにしていくんですから。

実際の恨みも嘆きも、
ハンパなくこもっているだろうし、
たしかに、ちょっと特殊な空間ではあるんです。

また、それと同時に、
「見守ってくれてるんだよ」っていう考えもあり、
まぁ、できれば、
そっちのポジティブな意見を尊重したいと切望しますが。

・・・とにかく、

・・・なんであれ、

・・・いらっしゃるようですね。

これまで、まったく話題にも上らなかったんですが、
「劇」小さんにも、当然、いらっしゃるようでゴザイマス。



千秋楽を終えて、全部をバラして、片付けて、
時間はすでに0時を過ぎて、
打ち上げのテンションも少し落ちてきたころ、

誰かが喋り始めたんです。

「いたよね?」
「いたね」
「え? まったくわかんなかったよ~」(←これ、私)

「〇場の終わり、大勢でハケるじゃない。
 私が必ず最後なのに、誰か後ろにいたもん」
「あ、それ、〇〇さんも言ってた。
 ついてくるのがいる、って」

「な、なんで、そんなこと平気で喋ってられるのっ?
 コワイでしょーがっ!
 そのとき、恐くなかったの?」(←これ、私)

「いや、意外に恐い感じじゃないんですよ」
「そうだよね~」

「だって、〇〇さん、暗転でハケたとき、
 誰かとぶつかったって。
 誰もいないはずなのに」

「私はそういうの、一度も会ったことがないぞ

「え? だって、暗転チェックのときの光、
 みんな見たじゃないですか」

「暗転チェックのときって何? 見てないよ~


暗転チェックというのは、本番前に、
ちゃんと暗転になるかどうかを見る作業なんですね。

つまり、本番と同じように暗転を作ってみて、
変なところから光が洩れていないかをチェックするんです。

本番に入って、
暗転のはずなのに明るい!
なんて間の抜けた事態になると大変ですから。

その暗転チェックのときに、

「光、見たよね?」
「うん、見た」
「ああ、あの光ね」
「み、みんな、見てるんかいっ!」(←これ、私)


「あの光ですよ。
 暗転した途端、下から上にシュッと上がった」
「そう、あるはずのない光が、上に上がっていった。
 ・・・見てた人多いよね」

私、何してたんだろう・・・。

まぁ、暗転チェックなんて、別に注目する必要はないので、
見てなくても不思議じゃないんですが、

・・・はぁ~、劇小さんにもいるんだ。
こんだけ出てて、一度も気配すら感じたことなかったなぁ。

いやぁ、鈍感で本当によかった~


もうウーロン茶がまわってきた頭で(?)、
眠くてボーっとしながら聞いていたので、
これ以上の記憶が定かではないのですが、
その後も、この手の話が続いていました。



劇場には必ず神棚があって、
出の前に必ず頭を下げていく人もいます。


私は、見事なほど、そういうことをしません。

「バチあたりですが、それが何か?」
という人間であり、役者なんです。

そういう人間だから見えないのかなぁ。
それともただ鈍いから、なのかなぁ。

でも、こんな私を、
ホントにホントに幸せ者だと思います
コメント (2)
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