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望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

旺なつきさん、すごすぎます

2012-03-17 01:30:03 | 演劇・舞台・小劇場

この前、ひと言だけ書きましたが、
毎日毎日、
旺なつきさんの稽古から目が離せなくなっています。


今回の芝居は2部構成で、

1部が旺さんと、劇団の重鎮お2人による3人芝居。
2部が私もちょこっと参加する、若手中心の群像劇。

どう考えても、この面子なら、
そりゃぁ1部がずしりと重たくて当たり前。

やっている方も、それだけシンドければ、
観ている方も、それだけ面白い、ということになるのですが、


もう・・・、旺さんのお芝居に言葉を失っています。

場の一瞬一瞬の空気と、相手役との関係をつかんで、
的確に台詞を入れていく、その技術。

沢山の計画があると共に、
その瞬間に生まれるものを見落とさない、その自由さ。

そして台詞を絶対にかまない、その集中力。


これはきっと、本番よりも稽古場で、
より強くわかるものなんでしょうね。

毎日毎日、同じ芝居を観るなんて、
稽古以外ではありませんから。

毎日、新鮮に芝居をするって、
本当に難しいこと。

でも、だからこそ、魅力があるんです。


もちろん、山頭火役の斎藤真さん、放哉役の勝山了介さんという、
タイトルロールのお2人が、がっつり受けてこそ、なんですが、

それにしても、

 「ふはぁ~」

と、間の抜けた顔をして、思わず見入ってしまいます。
もうね、見入るしかないんです。

ひと言で言ったら、超人的な集中力、ってことかもしれません。


そんなこんなで、このところ、彼女の前に行くと、
完全に「ただのミーハーおばさん」と化している私 

いつもはもっと、役者っぽい顔でいるのに、
これでいいのか、おい、私!

と思ったりもしますが、

あの芝居を見せられたら、
もう私は「ただのおばさん」になる他はありません。


元宝塚のトップで、
その後もミュージカルからストレートプレイ、アングラ系まで、
さまざまな舞台で第一線に立ち続けてきた人って、

これだけ違うんだ・・・。

ここまですごいんだ・・・。



これまで、曲がりなりにもプロの役者でございと生きてきた、
自分の足場がグラグラと崩れていく気がします。

もう完全にノックアウトです。

目標にもなりゃぁせん。


でも、一緒にできて本当によかった。
自分を見つめ直す、いい機会になりました。

芝居をやる上で、
甘えたことはないと思っていましたが、
まだまだ甘いんだと気づかされました。

まだまだまだまだ、頑張らにゃぁ。

トッププロ(っていうとスポーツ選手みたいだけど)には、
とても届かなくても、

これだけたくさん刺激を受けたんだから、
それを生かさない手はない。

自分の甘さに喝っ!




そういえば昔、二言目には、
「一流の役者なら絶対にそんなことはしないぞっ!」
と怒鳴る演出家がいたっけ。

今になってやっと、彼の言いたいことはわかった。

でも、あらためて彼に言いたいこともできてしまった。

「一流の役者を求めるのなら、
 それだけの演出家になりなさいよ」・・・(笑)







       

劇団俳小公演「なにもいらない―山頭火と放哉」
詳細はこちら

       

 
コメント (4)
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