“MEMBER'S ONLY”、このところの私の密かな楽しみは、プランタン銀座アンティークバザールに出勤前、この本を銀座のオープンテラスのカフェでめくること。
先日サロンに、パリのルイ・ヴィトン日本人店員第1号だったお客様がいらしたことを覚えていらっしゃるでしょうか？（そのときのお話はこちらに。）その方からサイン入りで贈られた、彼女がパリにいらした頃の思い出を綴った本がこれ。彼女が1970年代にルイ・ヴィトンで働いていた時に出会った人々の話が主なのですが、それはそれは有名なルイ・ヴィトンでのこと。小沢征爾あり、ジャクリーヌ・ケネディ（その頃には既にオナシスと結婚していた訳ですが）あり、歴代のフランス大統領夫人あり、KENZOあり、マダム・パンテール（飛び切り高価な豹の毛皮をまとっていたことから付いた異名）と呼ばれた大泥棒あり、読む者を飽きさせない登場人物の華やかさ。カフェで一話、一話、読むのを楽しみにしています。
そして、画像のとおり小振りで美しい装丁であることもこの本を読む楽しみのひとつ。著者である彼女の大好きなイヴ・サンローランの口紅の色、というヴィヴィッドなピンクは、私がいつも指にはめている母から譲られた（母は大叔母から譲られたのだそう。）リングのルビーの色ともぴったり。そんなルビーを着けた指でページをめくる度、なんだか嬉しくなってしまうのです。
この“MEMBER'S ONLY”は、その名のとおりメンバーズオンリー。実は書店には出回らない彼女の自費出版、書店には売っていないのです。残念！
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