以前から見たかった“COCO AVANT CHANEL” 、公開が終わってしまう前に昨日やっと見てきました!
タイトルが“COCO AVANT CHANEL(シャネルになる前のココ)” ということは、1900年前後のコスチュームや風俗がいっぱい見られると言うこと。帽子のお針子だったシャネルの周りには、私にはお馴染みのアンティークのソーイングバスケットやらリボンやらお花やらがいっぱい登場。
着飾った女性が沢山登場する当時の社交の場だった競馬場のシーンでは、当時のベル・エポックの豪華なドレスや、お花が沢山付いた帽子に、思わず「この衣装を調達するの、大変だっただろうな。」とコスチュームを扱うフランスのアンティークディーラーに思いを馳せてしまいました。
のちに男爵夫人となったココの従姉妹のアドリエンヌが着ていたアイリッシュクロシェのドレスも素敵!それは稀にオークションカタログで見る総アイリッシュクロシェの手の込んだもの、花嫁衣装として出てくるものなのです。映画を見終わった後に、河村と「あのアイリッシュクロシェのドレスは、現代に作った物か?それともアンティークか?」とふたりで論じ合いました。
そして、最初の愛人だったエティエンヌの元へ馬車で向うココの手にあるのは、「あぁ、これこれ。よく見るよね。」という小さなお出掛け用のパニエ。これもまたフランスのアンティークフェアでたまに目にする物、ただしアンティークフェアで見かけるのはボロボロの状態のものばかりですが。
当時のブルジョワのリゾート地だったドーヴィルの様子は、このファッションプレートそのもので、とってもファッショナブル!また一度ドーヴィルへも行ってみたくなってしまいました。
映画のストーリーは置いておいて、そんな沢山のアンティークの登場に、私のアンティーク魂(?)も十分に満足したのですが、なんといっても格好良かったのは、1900年代初頭のイギリス風のメンズライクでマニッシュなココのスタイル。そんなところにシャネルのエッセンスを感じました。
主演のオドレイ・トトゥも、あの「アメリ」から8年、「すっかり大人になったのね。」という雰囲気です。