3月が目前に迫り、平成時代も残り少なくなってきた。元号が変わることで世の中変わるのだろうか。いや、変わらないだろう。自分自身変わったらいいという期待はあるが、決して容易いことではないはず。それまでの蓄積が多いからなおさらだ。
国鉄がJRに変わり、全国的に臨時列車用の特別列車が増えていく時代には、次世代を想像させる寝台列車「夢空間」車両が存在した。24系に属するらしいが、今年でちょうどデビュー30周年だという。もっともこの車輛自体、とうに廃車になっているから、30周年などとは言えないが、そんな次時代を考えた鉄道車両があったということに今は驚いてしまう。あれから大きく世の中が変わってしまい、とうとう寝台列車すらない時代。夢空間ではなく、夢物語となってしまったのだ。
掲載写真は、この3両の特別車両が編成に組み込まれ、全国を走り回り出した頃のもの。「夢空間北東北」として北へと向かう列車だ。横須賀線経由で横浜始発(ちょっと不確実だが)となるのが当時は珍しく感じ、仕事の合間にやっつけで撮影したものだ。どうしてこんな撮り方をしたのか、もう記憶にないが、かろうじて最後部の夢空間が覗いて見えているのがご愛敬。初代のレインボー機EF651019の赤と、ヘッドマークの白のコントラストが美しい。
1991-10-25 9010ㇾ EF651019 夢空間北東北 JR東日本/東海道本線:東神奈川付近