昨日をもって、長年運転されファンの注目を集めていた石炭列車が廃止された。かつては多々運転され地方でも見ることができた石炭列車だが、最後の生き残りが我々の前から消えていった。また一つ個性的な列車が見られなくなると思うと切なくなるが、これも時の流れ、致し方ない事なのかもしれない。
アントンKにとって、こういった専用貨物列車で一番に思いつくのは、東海道線で見られた鮮魚列車だ。当時のダイヤは調べていないが、深夜のうちに九州から生きた魚を満載して関東へと運んでいたはずだ。種別はもちろん特急貨物列車で、空気ばね台車を装備したレサ10000型を連ね、当然ながら最後尾にはレサフ10000で締めていた。編成はさほど長くはなかったと思うが、ブルトレがまだEF65の時代だからか、なおさらこのレサを牽くEF66は別の魅力を放ち、カッコよく見えたもの。一目で虜になってしまった。運転時刻が関東で撮影するのには向かず夏場に限られたが、幾度となく撮影チャンスがあったことは幸運に思う。
掲載写真は、北陸への撮影旅行の際に関ケ原に立ち寄り撮影した時のもの。曇天でいい加減の画像だが、カッ飛んでくるロクロクに負けじとシャッターを切り、通過するレサから生臭い魚の匂いが漂ってきたことを思い出す。
1982-02-19 5051ㇾ EF6643 東海道本線:関ケ原付近