2012年4月7日公開 フランス 101分
1927年のハリウッドで、サイレント映画のスターとして君臨していたジョージ・ヴァレンティン(ジャン・デュジャルダン)は、新作のオーデションで新人女優ペピー(ベレニス・ベジョ)と出会う。ジョージの「女優には目立つ特徴が必要」というアドバイスをきっかけにヒロインを務めるほどになったペピーは、トーキー映画のスターへと駆け上がる。一方ジョージは、かたくなにサイレントにこだわっていたが、自主製作の作品がこけて、元々うまくいってなかった妻とは離婚、忠実な運転手(ジェームズ・クロムウェル)の給料も払えなくなる。酒に溺れ、絶望のあまりフィルムに火を放って火事になり病院に運ばれたジョージを自分の屋敷に連れてきて介抱するペピー。彼女の献身的な介護で元気を取り戻していくジョージだったが、ある時、競売にかけられた自分の私物がペピーの屋敷にあるのを知り・・・。
耳の不調で音の大きな活劇は負担なので、映画館から遠ざかっていたけれど、これは絶対スクリーンで観たかった
無声映画で、今年のアカデミー賞を5部門でさらったことでも話題ですが、登場人物たちの思いが仕草や表情で自然に伝わってくる上質な作品です。
私はサイレント作品はDVDでも殆ど観たことがないですが、そのシンプルさが郷愁を誘いスクリーンに惹きつけられました。
芸術家(アーティスト)の誇りゆえに時代から取り残され凋落していくスター俳優ジョージと彼のファンだったペピーの物語です。トーキーという新時代の波に乗ってどんどんスター街道を進む彼女ですが、心の中にはいつも自分を引き上げてくれた恩人のジョージがいました。
逆に、火事で運ばれたジョージが大事に胸に抱えて離さなかったフィルムはあのオーディションの時のものという事実の中に彼のペピーへの想いがこめられています。
落ちぶれ、世間に忘れられていくジョージを気にかけ、裏で色々援助の手を差し伸べていたペピーですが、それを彼に知られてしまいます。(競売された家具をペピーが手を回して買っていたことに気付いてしまうの
)ジョージの誇りは傷ついて同情より死を願いますが、その場にペピーが駆けつけて彼への想いを語るシーンは・・わかっているけど、単純だけど・・泣かされるのよね
そこへアギーの演技で一瞬の後に笑顔になれるのも
でした。さすが「金の首輪賞」に見合う演技力~
主演のデュジャルダンが、まさに往年のスターオーラを出し輝いています。
彼とペピーが出会ったオーディションのダンスも楽しいけれど、何よりラストで踊るタップダンスが最高のショーでした。また、ペピーがジョージのタキシードに袖を通してのパントマイムのシーンも切ない想いを代弁していて良かったです。
映画で使われる音楽も当時の雰囲気にあっていて物語を邪魔することなく盛り上げています。
1927年のハリウッドで、サイレント映画のスターとして君臨していたジョージ・ヴァレンティン(ジャン・デュジャルダン)は、新作のオーデションで新人女優ペピー(ベレニス・ベジョ)と出会う。ジョージの「女優には目立つ特徴が必要」というアドバイスをきっかけにヒロインを務めるほどになったペピーは、トーキー映画のスターへと駆け上がる。一方ジョージは、かたくなにサイレントにこだわっていたが、自主製作の作品がこけて、元々うまくいってなかった妻とは離婚、忠実な運転手(ジェームズ・クロムウェル)の給料も払えなくなる。酒に溺れ、絶望のあまりフィルムに火を放って火事になり病院に運ばれたジョージを自分の屋敷に連れてきて介抱するペピー。彼女の献身的な介護で元気を取り戻していくジョージだったが、ある時、競売にかけられた自分の私物がペピーの屋敷にあるのを知り・・・。
耳の不調で音の大きな活劇は負担なので、映画館から遠ざかっていたけれど、これは絶対スクリーンで観たかった

無声映画で、今年のアカデミー賞を5部門でさらったことでも話題ですが、登場人物たちの思いが仕草や表情で自然に伝わってくる上質な作品です。
私はサイレント作品はDVDでも殆ど観たことがないですが、そのシンプルさが郷愁を誘いスクリーンに惹きつけられました。
芸術家(アーティスト)の誇りゆえに時代から取り残され凋落していくスター俳優ジョージと彼のファンだったペピーの物語です。トーキーという新時代の波に乗ってどんどんスター街道を進む彼女ですが、心の中にはいつも自分を引き上げてくれた恩人のジョージがいました。
逆に、火事で運ばれたジョージが大事に胸に抱えて離さなかったフィルムはあのオーディションの時のものという事実の中に彼のペピーへの想いがこめられています。
落ちぶれ、世間に忘れられていくジョージを気にかけ、裏で色々援助の手を差し伸べていたペピーですが、それを彼に知られてしまいます。(競売された家具をペピーが手を回して買っていたことに気付いてしまうの




主演のデュジャルダンが、まさに往年のスターオーラを出し輝いています。
彼とペピーが出会ったオーディションのダンスも楽しいけれど、何よりラストで踊るタップダンスが最高のショーでした。また、ペピーがジョージのタキシードに袖を通してのパントマイムのシーンも切ない想いを代弁していて良かったです。
映画で使われる音楽も当時の雰囲気にあっていて物語を邪魔することなく盛り上げています。