杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ジェントルメン

2022年07月07日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)

2021年5月7日公開 イギリス=アメリカ 113分 PG12

イギリス・ロンドンの暗黒街に、一代で大麻王国を築き上げたマリファナ・キングのミッキー(マシュー・マコノヒー)が、総額500億円にも相当するといわれる大麻ビジネスのすべてを売却して引退するという噂が駆け巡った。その噂を耳にした強欲なユダヤ人大富豪マシュー(ジェレミー・ストロング)、ゴシップ紙の編集長ビッグ・デイヴ(エディ・マーサン)、ゲスな私立探偵フレッチャー(ヒュー・グラント)、チャイニーズ・マフィアのドライ・アイ(ヘンリー・ゴールディング)、ロシアン・マフィア、下町のチーマーといったワルたちが一気に動き出す。莫大な利権をめぐり、紳士の顔をした彼らによる、裏の裏をかくスリリングな駆け引きが展開する。

 

ガイ・リッチー監督のクライムサスペンス作品とあってスとにかくタイリッシュ おまけに超豪華キャストが演じるクセの強過ぎるキャラクターが華を添え、愉快・痛快な展開の後、爽快感の残りました。でも全員悪人なんだけどね

ミッキーの片腕レイ(チャーリー・ハナムのところにやってきたのは金で転ぶゲスな探偵のフレッチャー。その前に出てきた意味深なシーンは後で繋がってきます。

フレッチャーはミッキーに恨みを持つゴシップ紙の編集長に雇われてミッキーとレイの行動を監視していたと言い、その成果を「ブッシュ(大麻の意)」と名付けた映画の脚本としてレイに見せ、2000万ポンドを要求します。ちなみに、ビッグ・デイヴはミッキーに握手を求めた際に無視され恥をかかされたことを根に持っていました

ミッキーはオックスフォード大時代に上流階級の金持ち学生たちを相手に大麻を売り始め、数十年のうちに勢力を拡大して大麻王国を築きました。総資産4億ポンド(約500億円)の裕福な中年となった今、彼は引退して美しい妻ロザリンド(ミシェル・ドッカリー)と穏やかな生活を送るため大麻ビジネスを大富豪のユダヤ系アメリカ人のマシューに譲ろうとします。大麻農園はイギリス国内全12か所にあり、全て上流階級の貴族たちの所有する敷地の地下に作られていました。土地はあっても豪邸を維持する金がない貴族たちに目をつけたミッキーは、管理費の負担と引き換えに土地を借りていました。ミッキーは大麻が合法化されれば売上が更に跳ね上がると見越し、全ての権利を込みで4億ポンドで売却するとマシューに提案します。

引退の噂は広がり、チャイニーズマフィアのドライ・アイも名乗りを上げます。ロザリンドを介してミッキーと面会したドライ・アイが提示した金額ははした金で、ミッキーは彼を軽くあしらいます。

その直後、農園に4人組が侵入して大麻を強奪していきます。さらに動画がネットにアップされます。その正体はスラムの不良たち“ドラーズ”で、ボクシングジムの“コーチ”(コリン・ファレル)が面倒を見ていました。この農園がミッキーのものだと知ったコーチは謝罪し、借りを返すまでミッキーの下で働くと約束します。彼はさっそく不良たちに農園の情報を流したのがジョージ卿だと突き止め、ミッキーが乗り込んで制裁を加えます。命拾いしたジョージ卿はドライ・アイを叱りますが、逆に殺されちゃうという。

農園の土地を借りているプレスフィールド卿から、ヤク中の恋人と失踪した娘ローラを連れ戻して手欲しいと頼まれたミッキーはレイに命じますが、その際ベランダからアスランという若者が転落死します。実はアスランはロシアンマフィアの息子だったので、冒頭の妻と電話中のミッキーが銃を向けられるシーンに繋がっていきます。射殺されたかに見えた「血」はレイが撃ったロシア人殺し屋のものだったのね。

フレッチャーは、マシューとドライ・アイが繋がっていて、マシューが農場を襲わせビジネス価値を下げて値切ろうとしていたことを突き止めていました。でもドライ・アイは単独でミッキーを片付け自分が利権を握ろうとして、ロザリンドを襲います。でも、ミッキーが危険を察知して駆けつけ、彼を片付けるんですね。ミッキーは強烈な愛妻家という設定でした

そんなこととは知らず、マシューはビジネス価値が下がったと、買値を1億3000万ポンドに値切ってきますが、ミッキーの逆襲に遭います。

フレッチャーの行動はしかし、レイにはお見通しで、逆に彼を尾行し泳がせてわざと証拠をつかませていたのです。そしてその証拠の全てはコーチの命でドラーズが回収していました。

フレッチャーのタレコミによりミッキーがロシアンマフィアに攫われてしまいますが、これもドラーズが助け出しちゃうのね。 ロシアンマフィアより強いって・・・

後日、ミラマックス社を訪れて例の脚本を売り込んだフレッチャーが、乗り込んだタクシーの運転手はレイ・・・さて彼がどうなったかは・・・

ミッキーによると、ヘロインは廃人になるから手を出してはいけない「悪」で、大麻は後に合法化される「害のない」ものなのね。でも合法化の際には国の監視下に置かれるため犯罪歴のある自分は舞台から降りた方が得なんだとか。わかるようなわからんような屁理屈にも思えるんですけどやってることはマフィアと変わらんと思うぞ。


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