２０２１年１２月３日公開 アメリカ ９８分 Ｇ
「悪人以外を食べない」という条件でエディ（トム・ハーディ）の体に寄生した地球外生命体シンビオートのヴェノムは、食欲制限を強いられ不満を抱えながらも、エディとの共同生活をそれなりに楽しんでいた。そんな中、ジャーナリストとして未解決事件の真相を追うエディは、刑務所で死刑囚クレタス・キャサディ（ウッディ・ハレルソン）と再会する。クレタスは猟奇殺人を繰り返したシリアルキラーで、死刑執行が迫っていた。エディに対し異様な興味を示すクレタスは突如として彼の腕に噛み付き、その血液が人間とは異なることに気づく。そして死刑執行の時、クレタスはついにカーネイジへと覚醒する。（映画.comより）
マーベルコミックのダークヒーロー、ヴェノムの活躍を描いた「ヴェノム」の続編で俳優アンディ・サーキスがメガホンをとっています。今作では圧倒的戦闘力と残虐性を持ったカーネイジとの戦いが描かれます。
ヴェノムはシンビオートという液体型地球外生命体で、初めピーター・パーカーに寄生して“黒いスパイダーマン”となりますが、その後新聞記者のエディ・ブロックに寄生しました。寄生した相手の能力をコピーできる特性を持つのですが、前作と比べてかなりコメディチックになっています。予告で登場するヴェノムがアン（ミシェル・ウィリアムズ）の婚約に落ち込むエディに朝食を作ってあげるシーンなどが良い例です。凸凹コンビが命がけでお互いを補完し助け合うバディものになっていますが、エディとヴェノムの掛け合いはまるで恋人同士のそれに近い感じに見えます。
冒頭でクレタスの過去が描かれます。フランシス・バリソンという少女と心を通わせていたクレタスでしたが、ある日彼女は連れ去られ、逃げ出そうとして若い警察官に撃たれます。
場面は現代へ。シリアルキラーとなって刑務所に収監されていたクレタスは、取材記者にエディを指名します。ヴェノムが独房の壁に描かれていた風景画からクレタスの新たな罪を暴いたことでクレタスの死刑が確定します。
エディからの情報を調べたマリガン刑事（スティーヴン・グリアツ）は、フランシス（ナオミ・ハリス）が生きていることを知りました。かつてフランシスを撃った警官はマリガンです。彼女は秘密裏にレイヴンクロフトの地下施設に収容されていました。
一躍花形記者に返り咲いたエディでしたが、元恋人アンが医者のダン（リード・スコット）と婚約したことにショックを受けます。自暴自棄になってバイクを暴走させるエディを守ったり、例の「朝食を作って励ます」ヴェノムがいじらしいぞ
クレタスがエディに最後の面会を求めてきた時、ヴェノムは関わるなと反対するのですが、エディは独占記事欲しさに出かけて行きます。ところが、クレタスがエディを罵倒したことに怒ったヴェノムが、クレタスにつかみかかった際、クレタスはエディの手を噛むの。これにより新たなシンビオートが生まれるんですね。
そんなこととは知らないエディとヴェノムは、その夜大喧嘩を始め、激怒したヴェノムがエディの身体を捨てて出ていきます。
死刑執行を迎えたクレタスでしたが、エディの血を介して彼の身体に入り込んだシンビオートがカーネイジへ変異して殺戮の果てに脱走し、フランシスが生きていると知ってレイヴンクロフトを襲って彼女を救出します。
いつも事件にエディが絡んでいることを怪しむマリガンは、エディを連行して聴取しようとしますが、エディは拒否して弁護士にアンを指名します。エディからヴェノムと喧嘩別れをしたことを聞かされたアンは、街で人から人へと寄生を繰り返すヴェノムを見つけて説得し、エディと仲直りさせます。アンはヴェノムの扱い方を心得ているんですね
クレタスとフランシスは大聖堂で復讐したい人を招待客にして結婚式を行おうとします。マリガンと、エディをおびき寄せるための餌としてアンが捕まり連れて来られます。ダンからアンが連れ去られたと聞いたエディは大聖堂に向かい、戦いが始まりますが、カーネイジの強さにヴェノムは苦戦を強いられます。弱気になるヴェノムをエディが励まし、エディのピンチに奮い立つヴェノム。まさに二人の息ぴったり
一方、クレタスとカーネイジの方は、フランシスの音波攻撃に怒った（シンビオートにとって音と炎は弱点）カーネイジがフランシスを殺してしまいます。彼女の音波と鐘の音によりシンビオートたちは身体から分離して戦い、ヴェノムが勝利しました。
エンドクレジットの後で。
一件落着して、南国のビーチでバカンス中のエディとヴェノムはハネムーンみたい
ヴェノムがエディに自分の故郷の話をすると、突然二人は別の部屋に飛ばされます。テレビからはスパイダーマンの正体がピーター・パーカーだと報じるニュースが。ここから『スパイダーマン：ノー・ウェイ・ホーム』に繋がるのね
